概要
この作品は『メイド』と呼ばれる女性型ロボットたちが活動している工房市を舞台に、クラブ『月野』や『エンターパラダイスクラブ』(以下『エンター』)の他、様々な人物たちが関わっていくドラマを描いた漫画シリーズで、カスタムメイド3Dというソフトを使って登場人物の位置と表情などを変えつつ写真を撮影し、それに台詞、特殊効果などを描き入れて一つのコマを完成させる。そして作られたコマたちを、シナリオに合わせて並んでいくと一つのお話が完成する(詳しくはカロメ教室一限目を参照)。
※カスタムメイドシリーズの公式内容とは関係が無いため二次創作扱い。(参:桜崎あかりさんの編集履歴)
本編(完結)
第一章
期間:2017/08/22~2017/11/04(全19話)
『月野』が『エンター』の襲撃を受ける中、『月野』の転属メイドのハルナが自分に関する意外の事実を聞かされる。人間のように振る舞うメイドたちが、突如ロボットらしい動きを見せる姿がシリーズの名前に相応しい魅力を発した。ちなみにこの時期の更新は14話(2017/10/02)までは不定期更新、15話(2017/10/07)以降は本編が完結するまで毎週土曜日の定期更新を保っていた。
第二章
期間:2017/11/18~2018/04/14(全17話)
第一章終了後二週間ぶりの続行。両クラブの葛藤が本格化する中、その葛藤の理由と驚きの真相が次々と明かされる。怒涛の展開もさることながら、ユイナとマユナなどの新しいメイドの活躍も著しかった。この時期は年越しSPと新年SPなど大型SPが多かったり、30話が配信された2018/02/03以降5週間ぶりに31話が配信されたりと更新周期に色々影響が生じた。
第三章
期間:2018/06/23~2018/11/03(全20話+ミニエピソード1個)
第二章終了後からおよそ2ヶ月半ぶりの再開。月野春奈が悪夢を見るシーンから始まり、序盤は第二章と新キャラSP以降の両クラブの日常が描かれるが、マナミが秘密アジトに連れていかれることで新展開の予兆が立つ。そしてキャッチコピー「生き抜け、そして守れ。」にそって、2つのクラブの『赤い月』三人衆に対する生存と守護のための戦いの幕が上がる。47話と48話の間に、このシリーズでは初めてのミニエピソードが配信された。そして2018年9月22日の配信で遂に50話という大台を達成した。新キャラSPから登場したヒロミとヒビキ、そして『赤い月』三人衆とサヤカ・ハルカ姉妹が加勢したことで新たな緊張感が与えられ、これまでになかった魅力を引き出した。
第四章
期間:2018/11/17~2019/06/01(全26話+ミニエピソード1個+エピローグ)
ついに対面を果たした月野姉妹とハルカ・サヤカ姉妹の姿と共に、「思い出せ、そして救え。」というキャッチフレーズの下、それぞれの過去にまつわる真実を求める物語が繰り広げられる。そして遂に、主人公たちが『赤い月』と本格的な対立体制に入る。2019年4月27日に公開された78話が、5月1日から年号が『令和』に変わるため平成最後の話数となった。そして2019年6月1日、最終話(第82話)とエピローグが配信され、1年9ヶ月に及ぶ「カスタムロボメイド」の物語が幕を閉じた。
そして1周年へ
2018/08/22にシリーズ開始(第1章1話1部の投稿)から1周年を迎えることになり、その日が含まれている一週間(2018/08/20~2018/08/26)の間『一周年記念!一週間で巡るカロメシリーズ!』という名の下、1周年を記念する様々な企画が開かれることになった。月曜日(20日)には1周年を記念する川柳やメイド服お披露目、火曜日(21日)にはおよそ11ヵ月ぶりに『カスタム4コマメイド』の1周年記念エピソードが投稿された。そして当日となる水曜日(22日)、遂に企画の目玉となる1周年SPが配信され、翌日の木曜日(23日)に完結された。金曜日(24日)は今までハセ氏が描いてきた作品を2つの部門に分け、一番愛された作品を部門ごとに10個ずつ載せた(本投稿はR-18Gにつき注意)。そして土曜日(25日)は予定通り本編46話が配信された。1周年記念週間の最終日となる日曜日(26日)は、主役たちの感謝のメッセージを『メカ合作広告』という名の元投稿した。
登場人物
クラブ『月野』
工房町で最も人気が高いとされるクラブで、初期は元マスターだった月野正幸(つきの まさゆき)の特注によって作られたメイドたちが主な構成だった。
- メイド1号 ハルナ:クラブ『月野』の転属メイドで明るい性格と可愛さでクラブの中で一番の人気を持つ。第一章では一時期『エンター』に狙われていたが、終盤で自分が同名異人である月野春奈(つきの はるな)の身を守るために作られた人工知能だということを月野花(つきの はな)によって知らされ、自分の人工知能が刻まれているブローチの電源を切ることで月野春奈の元の自我を蘇らせた。その後新たなボディにブローチを移して貰い、メイドとして引き続き働けるようになった。第二章ではS(スパイ)型メイドのマユナの罠によってマナミを刺したと疑われ、逃げ惑う所をリエにバッテリー切れ寸前に救われ、自分の人工知能をリエに移す条件で、2人でそれまでの事件の真相を追うことになった。第三章ではヒビキに憧れマスターを守れるようになりたいという気持ちで、『エンター』のカオリと共に戦闘術の訓練に励んでいる姿が描かれていて、その成果が1周年SPで早速現ることになり、その後共に事件を解決したマユナと和解し溝が埋まった。そして自分を模して造られ『月野』に送られたニセモノとの真実攻防で、自分との違いを見事突き止め潔白を証明した。第四章では59話で仲間の迷惑になりたくない彼女の気持ちを見かね、工房長が彼女にある能力を与えるが、その効果はなんと損傷を受け機能停止寸前のメイドの人格を取り入れるというもの。これで遂に、一度の再起動だけで自分の人格と取り入れた人格を同時に起動できるようになった(60話参照)。65話では取り入れた人格を他のボディに移植することも可能ということが分かった。そして、66話でカエデによって洗脳され『赤い月』の戦利品として扱われていた彼女は、71話でナルミのメンテナンスにより洗脳前のブローチのデータが本来抜け殻である本体にも保管されていたということと、洗脳がブローチにだけ至っていることが明かされ、それを知ったユイナの犠牲によって元の人格に戻った。『赤い月』に入った際ボディを改造された彼女は、洗脳状態ではユイナとの戦闘で優勢を保ったり、洗脳解除後は共に脱出すべくユイナを軽く持ち上げたり、アズサとの対決もほぼ五分に至るほどに能力値が向上しているのが窺える。74話では両クラブのメイドたちがメンテナンスを受ける中、ナルミにブローチの洗脳を解いてもらい、元の色であるピンクを基調にした新たな衣装も貰った(これが2度目の衣装変更である)。そして81話、彼女が工房長から付けて貰った機能のある秘密が明かされ、それの影響で彼女は最終話で『白い太陽』としての力を受け継ぎ、『赤い月』の力を解放させたカエデに対して勝利を収めた。本編完結後も、『白い太陽』としての能力を更に使いこなせるようになるため鍛錬に励んでいる姿が描かれている(特別編 第12話を参照)。
- メイド2号 マナミ:赤いメイド服を着ている家事担当メイドで、体は弱いがプライドが高いツンデレキャラ。第二章ではマユナが振るった包丁に体を刺されて機能が不全になる中、マユナ事件における一番のキーパーソンだった。それからおよそ5ヶ月半ぶりに38話(第三章2話)で再起動し、工房長から赤い三日月の形をした特殊な髪飾りをもらう。後ほどそれがその形の通り、『赤い月』が放つ妨害電波を防ぐ効果を持つということが明かされる。
- メイド3号 アキナ:緑のメイド服を着ているメイドで、クラブ内のメイドたちにとって優しいお姉さん的な存在。警備を担当しているため戦闘能力が高く、48~50話の間に起きた襲撃シーンでその能力を活かし、レイナと共にハルカを抑えるという活躍を見せた。
- メイド4号 イズナ:空色のメイド服を着ているメイドでいたずら心満載。それゆえ良く彼女によって何かしら事件が起こり始める。クラブでは道具の管理を担当している。
- V(ヴァンパイア)型メイド レイナ:イズナまでのクラブ『月野』のメイドと違って〇号ではなく〇型が付けられているメイドで(〇号と〇型についてはカロメ教室2限目を参照)、元々イズナと双子として作られる予定だったが『エンター』の方に盗まれていた。取り戻されてからはイズナと共に道具の管理を担当している。ちなみに『エンター』にいた時期にボディを改造されたことがあり、それの影響でそれなり戦闘能力も持っている。
- 戦闘型メイド ユイナ:クラブ『月野』の戦力強化及びカオリに対応すべく作られたネコミミメイド。マスターである月野花と工房長の趣味により恥ずかしがり屋な性格になったが、ハルナたちと共に過ごしていく中で性格が前向きになりつつある。彼女は目の前の全てを壊せる『怪力』という能力を持っていて、25話(第二章6話)2部からのサオリとの戦闘、そして新キャラSP2でその能力を遺憾なく発揮した。48話では瞳が白くなり、刀でも切れない程の防御力を持つモードがあるのが窺える。
- 初代・戦闘型メイド ヒビキ:本編の時点からおよそ20年前、工房創立時期に作られたとされる工房メイドの先駆けとなる存在で、同じ戦闘型メイドであるユイナの大先輩にあたる。マスターだった木ノ原俊(きのはら しゅん)の他界により回収待機状態になったが、月野春奈の提案を受け『月野』のメイドになる。作られて20年というのもありかなり身体が古びているが、戦いへの心得は20年前と変わらない。彼女はカエデと『戦姫ロワイヤル』の準決勝戦で出会ったが、カエデに敗れ大会の出戦を諦めていた。『月野』をかけた戦いで再度カエデに敗れたあと、里香江の魂が彼女に憑きハルナを探すため動き出していた。75話で『赤い月』に纏わる伝説をユイナに話す途中、彼女にある能力が秘められているのを示唆する内容があったが、81話でその正体が明らかにされた。
- 看護用メイド サヤカ:工房町のコンビニ付近の路地裏に捨てられていたメイドのうち青い服の方。42話で『赤い月』に拾われた彼女は、アズサがセナから奪ったゼンマイによって再起動され、カエデの前で過去のマスターへの復讐を誓うことになった。新年SP2で彼女が『赤い月』に身を潜んだ本当の理由が明かされたが、それは正にタイトル通り『私たち』、つまり誰でもなくサヤカとハルカのみのためということであった。カナデが再生したハルカの活動ログとアズサの発言を聞いた彼女は、ハルカを運んだままアジトを出て、6年前に火事を避けて身を潜んでいたあの路地裏で、お嬢様だった月野春奈との再会を果たした。
- 看護用メイド ハルカ:路地裏に棄てられていた赤い服のメイドで、30話で突如起動しハルナを襲ったのが初登場。46話でサヤカがセノから奪ったゼンマイによって再起動されたが、既に人格データが壊れていてOSモードのまま。その時の彼女の台詞から名前が明らかになった。76話でカナデによって再生された活動ログには、第二章から語られてきた6年前の交通事故の真実が収められていた。80話では6年前にアズサによってウイルスチップを埋め込まれていたことが明かされ、記憶がその以前までしか残っていないということが明かされた。
☆発見当時、顔の右側に火傷に起因するらしい傷が残っていて、それがホテル『月野』に居た当時の火事によるものだと言うのが明かされた。扱い上『赤い月』三人衆と同じく廃棄メイドであったが、80話で工房長(長谷川成美)の頼みにより解体を免れ、火傷と体の色の変色などを消し元に戻してもらってクラブ『月野』に戻ることになった。50話と51話では二人に相手をスキャンする機能が付いていることと、二人のような看護用メイドが本編の時点から5年前に制作が中止されているということが分かった。
- 月野春奈(つきの はるな):月野花の姉で第一章で『エンター』に狙われていた真の存在。同名のメイドのハルナの人工知能によって自我が眠っていたが、ハルナの犠牲により元の体に戻った。その後はクラブの正マスターになり、妹の月野花と共に共同マスターを勤めることになる。3年目のハロウィンSPで彼女にもハルナのように霊感が与えられたのが窺える。
- 月野花(つきの はな):クラブ『月野』の副マスターの少女で花やかな服装と普段は髪飾りのように付けている狐仮面が特徴。姉の月野春奈の自我が眠っている間は臨時的に正マスターだったが、姉の自我が戻ってきてからは副マスターになる。
- 金沢里香江(かなざわ りかえ):1年目のハロウィンSPで起きた変質メイドによる殺人事件で犠牲されたもう1人の人物で、こちらは生前学生だった。自分の姿が見えて声が聞こえるハルナの地縛霊となり、変質メイドたるシオリへの復讐を依頼する。とハロウィンSP2限定のキャラになるはずだったが、本編67話でヒビキの体を借り、ハルナを思い出し探すべく動く姿が、72.5話で全て彼女によるものだったということが明かされ、これにてSPに留まらず本編にも姿を表したのが確認された。その後はハルナを助けるべく、ユイナに憑依して戦う姿も見れた。
『エンターパラダイスクラブ』
クラブ『月野』と同じ工房町大通りを共有しているクラブで(お互い走って5分ぐらい)、第二章までは『月野』のライバル及び宿敵のような立場であったが、お互いの誤解が解かれてからは良い方向で交流が増えている。
- リエ:『エンター』の現在のマスターで、元マスターだった遠藤和一(えんどう かずいち)の娘。彼女は元々「遠藤理恵(えんどう りえ)」という名前を持った人間の少女だったが、本編の時点からおよそ6年前交通事故に遭い、和一の願いにより工房長の長谷によって家庭用メイドに改造された。人間としての年齢だと21~22歳になる。第二章後半、元は紫の方の瞳をハルナの色であるピンクに変えている姿が見られる。この描写は、マユナによって起こった事件の真相をハルナと共に追うということが分かるものである。そして第二章の結末で和一からマスター権限を引き継がれることになった。
- A(姉)型メイド マリ:クラブ内で家事と道具の管理を担当しているメイド。
- I(妹)型メイド マキ:クラブ内で家事を担当しているメイド。
☆特別編第4話『ウイルス』でも分かるように、マリとマキは長らくの仲良し。
- 戦闘型メイド カオリ:戦闘のために作られたメイドで、姉のサオリと共にマスターであるリエの保護及び、クラブに入ろうとする不審者の警戒・制圧を担当する。戦闘能力が高い代わりに配属初期に比べ(特別編第5話を参照)感情の表現が乏しいが、話が進むにつれ感情のありかを再び見せるようになっていく。彼女は風のように速い動きと、それに伴う高い破壊力で敵を制圧する『疾風』の能力者で、1年目のハロウィンSPと新年SP『カオリ』などでその能力が発揮されたことがある。第三章の序盤では、『月野』のハルナの戦闘訓練を手伝う姿も見られた。
- C(チャイナドール)型メイド サオリ:戦闘型でありながらカオリより感情が豊かなメイドで接客と警備を担当している。何時も妹のカオリと共に活動していて、彼女は周りの状況を素早く把握できる『通眼』の能力者。カオリに比べて注目されにくいが、こちらの戦闘の腕前も抜群。
- S(スパイ)型メイド マユナ:第二章の後半に遠藤和一が最後の作戦のために隠しておいたメイド。彼女の正体は、クラブ『月野』のスパイとしての任務を持ってクラブ内で造られた非正式メイドだった。ハルナに模して造られてはいるが、服の色は黒調で性格はハルナと正反対。和一による作戦が失敗に終わってからは、正式メイドになるために工房長である長谷からいろいろ依頼を受けていた。それから時が経ち1周年SPの時、第二章の後半で起きた事件についてハルナに謝りお互いの溝が埋まった。61話ではアズサによって操られる中ハルカの包丁に刺されて機能停止に追い込まれながらも、工房長がハルナに与えた能力のおかげでハルナの中で人工知能として起動し、二人で事態を収ませるために動き出す。65話では、第三章末尾で現れたニセモノのハルナの体に人格を移植されて新たな衣装も貰った。
- 秘密兵器 ミライ:リエが6年前から憧れていたアイドル「ミライ」を元に遠藤和一が作った同名の非正式メイドで計り知れない力を持っているとされる。69話でリエたちが危機に陥ったのを合図にリエの部屋のクローゼットから出てきた彼女は、6年前リエが和一から「そのクローゼットは緊急事態以外の時は開いては行けない」との注意を受けて以来一度も姿を現していなかった。果たして秘密兵器という肩書きを許された彼女の力や如何に?
ハセのメカ工房
両クラブを繋ぐ大通りの真ん中の地点から、南方向で工房の手参道を通ると出てくる工房。メイドたちを巡る全ての物語はここから作られると言っても過言では無いだろう。
- 商業用メイド セナ:ハセ氏によるサブシリーズの一つである『セナ&セノのカロメ教室』の進行をしているメイドで主動力がゼンマイなのが特徴。真面目な性格でクラブ『月野』のメイドたちのメンテナンスを担当している。
- 商業用メイド セノ:セナと同じく『セナ&セノのカロメ教室』の進行をしているゼンマイメイド。真面目ながらちょっといたずらっ子なところがあり、こちらは『エンター』のメンテナンス担当。
☆二人は両クラブを繋ぐ橋のような存在で、工房長によって作られた全てのメイドのお姉さん的な位置づけでもある。第三章で二人ともそれぞれアズサとサヤカに動力のゼンマイを奪われるも再起動及び復旧出来たことからすると、ゼンマイの代わりに予備バッテリーでもある程度動くことが出来るらしい。
- 長谷(長谷川成美):「カロメ」の世界におけるハセ氏の分身で、セナとセノを含めて本シリーズに出てくるほぼ全てのメイドを造り出した二代目の工房長。ぐるぐる眼鏡と髪の上の若葉、そして何かの事件によって出来たらしい傷を防ぐための包帯が特徴。62話で『赤い月』のアズサによって命を襲われるが、そんなところを彼女にそっくりなメイドが現れ、病院で治療を受けている間身代わりをすることに。その際本名が「長谷川成美(はせがわ なるみ)」だということが分かった。
- ヒロミ:元々は「長谷川浩美(はせがわ ひろみ)」という名を持っていた長谷の妹であったが、10年前のある事件によって命を落としていた。そんなところを、姉たる長谷が町中で見つけたメイドに記憶を引き継がれる形でメイドとして復活を果たしたが、例の事件の影響でトラウマを持ち思い出そうとすると不具合が生じていた。しかし61話でアズサが工房に侵入したことでデータが補完され、自分を殺害した犯人がアズサだということを思い出した。
- ナルミ:63話で長谷川成美が緊急事態に陥った時に起動し、彼女の身代わりをするように造られたメイドで名前も同名に沿っている。工房長の身代わりである故に、そのそっくりな姿もさることながらメイドに関する全てのデータベースが彼女の中に保存されている。
『赤い月』
特別編 第5話《白髪の少女》で、カオリを襲った変質メイドによって初めてその名前が公開された謎の組織。メカ工房から造られたメイドたちや、工房町に伝わる伝説話とも何かしら関係があるらしい。ちなみに登場初期の3人とも追われ者生活をしている廃棄メイドで、後にサヤカとハルカを引き入れ総勢5人になった。52話で彼女達のアジトが工房町の北の方にある邸宅だということが分かり、第三章最終話となる56話では、その邸宅こそかつでヒビキのマスターであった木ノ原俊が持っていた邸宅だということが明かされた。そして68話ではこの組織が人間からの解放を掲げていることが分かった。79話でサヤカがハルカを連れてアジトを出たことで元の3人に戻った。
- 警護型メイド アズサ:二刀流を使う通称『影の侍』。他のほとんどのメイドと同じように工房長の長谷によって造られながらも、本編と特別編両方において長谷川浩美(ヒロミ)と工房長、そして工房長が造ったメイドたちを襲ったが、その理由はかつで自分が警護していた富豪との生活が幸せじゃなかったからであり、カエデの力に惹かれ自由を得たいという気持ちで彼女に尽くすことになった。ちなみに剣術には心得があるが格闘は苦手。79話で、彼女が6年前にリエが遭った交通事故に関わっていたことが明かされた。事件が一段落されたあと彼女は、工房長のところを離れ自由の身になり1人で過ごしていたが、壊し屋(ハセ)第6話で久しぶり姿を現し、第7話から新たなレギュラーになった。
- カナデ:アズサと共にいるもう1人のメイドで、内気ゆえに母親のカエデと警護型のアズサにたいていのことを任せている。母親であったカエデの影響で当時『小姫』という通称を持っていた。サヤカに「自分で自分を守ること」について言われて悩む姿が見られるが、なんとそれは彼女がメイドではなく人間だったからであった。本名は山下奏(やました かなで)。事件後彼女は故郷のS県に帰った。
- カエデ:アズサとカナデと共に久しぶり工房町を訪れた女性。かつでメイドの女帝と呼ばれた彼女は自分を『追放された女帝』と名乗るが、その裏には彼女たちの元の主人たる存在が『戦姫ロワイヤル』の宣伝用として彼女たちを作り、使っていたことでその生活を耐えられなかった彼女の怒りが秘められていた。最終話で『赤い月』の力を解放させた彼女は、『白い太陽』に覚醒したハルナに敗北し、『赤い月』事件の終わりを告げた。
その他
- 月野正幸(つきの まさゆき):クラブ『月野』の元マスターで月野姉妹(春奈と花)のお祖父さん。病気のためマスターの席を姉妹に託していて、第二章の終盤直前までは通信する場面のみで登場していたが、リエの交通事故の真実が彼によって語られたあと、彼は月野姉妹にマスター権限を完全に譲ることとなった。かつでホテルを営んでいて、47話で彼が看護用メイドのハルカとサヤカのマスターであったことが明かされた。
- 遠藤和一(えんどう かずいち):『エンター』の元マスターで月野一家とは深い因縁があった。その理由は、クラブ『月野』の元マスターである月野正幸が、人間だった自分の娘のリエを交通事故に遭わせた人だと思っていたからであり、真実が明かされてからは責任を背負いリエにマスター権限を譲りクラブをやめた。
- アユミ:BARコウボウで働いているメイド。
- サツキ:両腕の傷を包帯で隠している一刀流メイド。一周年SPや特別編 第12話《Be Silent》に登場していて、本作の後継作であり彼女が主人公を担当する壊し屋(ハセ)の第2話で彼女の名前が明らかになった。同作第3話では彼女の背中に付いているゼンマイが、彼女の暴走を抑止するための制御装置だというのが分かる。
ハロウィンSP限定
- イツキ:かつで遠藤和一が生まれる前、及び長谷の父親が工房長をやっていた時期から遠藤家に居たメイドで、和一が成年になった頃いきなり捨てられ、その衝撃で当時マスターだった遠藤平之を殺害してしまった。そうして変質メイドになった後『エンター』のメイド達を急襲した時は、カオリによって機能を完全に停止された。
- 遠藤平之(えんどう ひらの):故人で遠藤和一の父親であった。イツキのマスターだった彼は、息子の和一が成年になった頃、何の手続きも無くイツキを捨てようとしたが、その後暴走したイツキにより命を失った。
新キャラSP2限定
- 木ノ原俊(きのはら しゅん):ヒビキのマスターだったが病に侵されて、彼女を残し他界することになった。かつで工房町の北側にある邸宅を持っていて、そこでヒビキと暮らしていた。
ハロウィンSP2限定
- シオリ:今回のSPで姿を表した変質メイド。元々は八百コーボーの店主が雇っていたメイドだったが、旅行途中にマスターが不意の事故で命を落とした時、『死』という概念が認識出来てなかったらしく、マスターが自分を置いていったと思い込んでしまい変質メイドになった。彼女は里香江が憑依した赤い瞳のハルナとの再戦で機能を停止され回収されることになった。
新年SP2限定
- 愛美:扮装したサヤカ姉妹と偶然遭遇した少女で、『赤い月』が送った部下によって身の危険に晒されるが、2人のおかげで救われ、2人に憧れる気持ちを表す。
サブシリーズ
セナ&セノのカロメ教室
工房長によって作られた商業用ゼンマイメイドのセナとセノが、『カロメ』の本編に纏わる色んなお話を教えてくれるコーナー。
内容たち
- HR:コーナーの紹介とセナとセノの自己紹介
- 1限目《『カスタムロボメイド』が出るまで》:本シリーズのお話が出来上がっていく過程を説明している。
- 2限目《「メイド」について》:本シリーズに出てくる「メイド」たちについてのお話。
- 3限目《メイドの基本機能と状態について》:セノが直接セナに向かってリモコンを使い、メイドたちの機能と状態について説明してくれる。
- 4限目《「変質メイド」について》:ハロウィンSPで初めて登場した「変質メイド」と、それに関わる詳しいお話を工房長の長谷と共に説明してくれた。
- 5限目《工房市について》:4限目から実に7ヶ月ぶりの更新となった今回は、カロメの物語が繰り広げられている「工房市」に関する説明が載せられている。
カスタム4コマメイド
『カロメ』に登場する人物たちと工房長の日常話を描いた4コマシリーズ。本編や特別編に関する裏話も見れるので、ひと味違う面白さがある。現在7つのエピソードが投稿されている(6話+一周年記念)。
メカ合作広告
本編の登場人物たちが、加工の会社(KOUBOU社)とのコラボで撮影している広告シリーズ。
今までのSP(特別編)たち
過去の更新周期はサブシリーズの1つである「セナ&セノのカロメ教室」同様水曜日更新で、第三章プロローグに当たる2つの新キャラSP以降(1周年SPを除く)は現在まで本編と同じく土曜日(及び日曜日)の更新を保っている。本編では大体ハルナが主役を務めているのに対し、年越しSPを除いた第5話までの特別編ではカオリが通して主役になっていたが、1周年SPでハルナが特別編でも主役になり名実ともカロメの主役として輝くことに。
ハロウィンSP《そのメイドの名前》
『カロメ』の主人公達が住んでいる工房町に伝わる怪談話に関する物語で、『エンター』のメイド達を襲った謎の変質メイドの正体と、その悲しい過去に迫る。(全5パート)
トリビア
ちなみにこのSPで壊れることになったメイドたちは人気投票の結果に応じて選ばれ、0票に終わったマキとサオリが対象となった。他に得票数上位の5名(ハルナ、マナミ、アキナ、リエ、カオリ)は後ほど開かれた最終人気投票で最高のメイドを決めることになった。
年越しSP みんなが選んだベストシーン
工房の三人が司会を担当したSPで、三人を含め当時まで名前が公開されていたほぼ全ての登場人物がそれぞれ『カロメ』の当時までの話数の中お気に入りのシーンを一つづつ選び、それについて語る。そしてこのSPが本シリーズの2017年の最後を飾った。
新年SP《カオリ》
『エンター』の戦闘型メイドであるカオリをメインにしたSPで2018年初めてのエピソード。カオリの初めての外出での出来事を描いた物語で、このSPでカオリの感情が乏しいのは設定ではなく、自らクラブの皆を守るために感情を抑えていたということが明かされた。(全4パート)
特別編 第4話《ウイルス》
最終人気投票1位のカオリと5位のリエが主役の特別編で、工房町を襲う新種ウイルスに関する物語。『エンター』の新人メイドであるマユナがお買い物の途中怪しい装置を付けられ騒動が起こり、襲われたマキを救った後リエとカオリがついに装置を見つけるが、それが手に触れたことでリエが感染されてしまう。リエからのお願いを聞かれたカオリの選択は果たして?(全5パート)
特別編 第5話《白髪の少女》
『エンター』の戦闘型メイドであるカオリの過去に関する物語。雪の日、カオリの感興の無さを気まずく思っていたサオリの悩み、それにはカオリが配属されて間もなく、リエを護衛すべく共に出かけた時の事件が関係していた。今回の特別編は以前に無かった300枚越えという高いボーリュームを持つ。(およそ313枚)(全7パート)
新キャラSP1《危険な実験》
初めに、長谷(長谷川成美)と彼女の家族の過去話が描かれる。そして現在の長谷は妹であった長谷川浩美(はせがわ ひろみ)のことを思い出し涙していた。とその夜の散歩途中、彼女とそっくりな工房市のマスコットメイドがウイルスにより壊れた状態で発見されたことで、長谷はそのメイドに浩美の記憶を引き継ぐ形で「ヒロミ」を作ることに成功した。しかしその次に意味深な事件の予感が…?(全5パート)
新キャラSP2《終わり そして 始まり》
ある日、木ノ原俊の臨終が工房に知らされる。彼のメイドであったヒビキのエスコートの為に『月野』のユイナが送られ、その途中での会話でユイナはヒビキの過去を知る。工房に着いたヒビキはそのまま回収され解体を待つはずだったが、工房長宛に届いた元マスターだった木ノ原俊の手紙の内容によりヒビキが新たな始まりを迎えることになる。そしてこの物語が、本編の第三章に向けての最後の特別編として飾られることに。(全4パート)
1周年SP《力を合わせて》
上記した1周年企画の目玉として、1周年当日と翌日の2日にかけて配信されたSP。今回は主に本編で主役を担当してきた『月野』のハルナと、本編第二章後半から登場し活躍を見せている『エンター』のマユナが主役を務める。本編第二章での大事件(本編27話以降)でお互い溝が出来てしまったハルナとマユナが、ユイナがBARコウボウで開かれた試飲会で潤滑油を飲んでから倒れてしまった事件の真相を調査すべく大通りを訪れる。2年目のハロウィンSPに最多枚数記録を抜かれたが、こちらのSPもかなりのボリュームを誇る(およそ337枚)(全6パート)。『カロメ』シリーズの後続として配信中の『壊し屋』第4話にこのSPのシーンが言及されたということで、両方の間に更に強い繋がりが出来た。
ハロウィンSP2《第二の人格》
このシリーズにおける2年目のハロウィンSP。新たに公開された予告イラストによると日時が31日に訂正され、ハルナの後ろに青い瞳の少女がついているのが分かる。ハルナにつ(憑)いてる彼女の正体は、1年目のハロウィンSPの背景となる変質メイドによる殺人事件で命を失ったもう1人、金沢里香江(かなざわ りかえ)という学生だった。彼女がハルナの体に憑依し、自分の命を失わせた変質メイドに迫る。そして1周年SPが持っていた最多枚数記録が上書きされて、今回は350枚に及んだ。(全6パート)
新年SP2《私たちのために》
『悪役も、主人公である。』というキャッチコピーの下、本編で悪役を担当する『赤い月』よりサヤカ・ハルカ姉妹が主役を務める特別編。本シリーズにおける2年目の新年SPで、2019年初のエピソードにして本シリーズ名として10番目の特別編でもある。2019年初の土・日となる2019年1月5日と6日の2日間、午後6時から2パートずつ全4パートで配信が行われた今回の特別編では、サヤカ姉妹がカナデから顔を扮装して貰い元日の思い出を刻む姿が見られた。しかしその途中、『赤い月』の部下メイドが起こした人質事件に絡まれて…?
猫耳のグルメ《K県工房市工房町のメイド用潤滑油》
本編が終わってからの初めてのSP。『孤独のグルメ』をパロディした今回は、ユイナが一日の疲労を癒すためにメイド用の潤滑油を売っている場所を訪ねるお話となっている。
特別編 第12話《Be Silent》
今回は久しぶり本編とより直接的な繋がりを持つ特別編として配信された。カエデが倒された後増えてきた変質メイドの襲撃を抑える中、ハルナたちがクラブを襲う『灰色の化け物』に迫る。(全3パート)
特別編 第13話《路地裏の里香江さん》
3年目のハロウィンSPを前に配信された特別編で、出会ってはいけない少女『里香江』に関する物語が描かれた。悪霊扱いされるのを悩んでいる里香江がハルナに相談をお願いするのだが…?
ハロウィンSP3《お嬢さんのお出かけ》
本シリーズにおける3年目のハロウィンSP。春奈が突然昏睡状態となり魂が抜け出されるところから始まり、里香江と共に工房町を襲う妨害電波の元凶に迫る内容になっている。(全3パート)