カポック(アオイ科)
アオイ科セイバ属の落葉高木。パンヤ、パンヤノキ、ホンパンヤノキとも。樹高は20~30mほど。熱帯アメリカ、アフリカ原産だが、果実から繊維をとるために、東南アジアやインドなどを含む世界中の熱帯で栽培されてきた。
カポック繊維はかつては救命胴衣(ライフジャケット)に用いられたほか、現在でも枕やクッション、ぬいぐるみの詰め物などに用いられる。
同じ科で似た用途に用いられる樹木にキワタ属のキワタノキ(ボンバックス)があり、このために本種はインドキワタと呼ばれることがあるが、ややこしいことにキワタノキはインドを含む熱帯アジア原産なのに対し、本種はアフリカ・熱帯アメリカ原産でありインドには元々自生しない。
カポック(ウコギ科)
ウコギ科フカノキ属のシェフレラという低木〜高木(種によって異なる)も「カポック」「ホンコンカポック」の名前で観葉植物として出回っているが、5~7枚の小葉を持つ掌状の葉がアオイ科のカポックに似ているだけで、全く違う植物である。
カポック(救命胴衣)
競艇用語、及び海上自衛隊用語では救命胴衣のことをカポックと呼んでいる。合成繊維素材の普及以前はカポックの繊維を用いていたことが由来。