概要
木綿の原料となる、ワタの実の種子を包む白くふわふわした毛の集まり。花ではない。または綿花生産を目的に栽培される作物としてのワタもしばしば綿花という。ここでは植物・作物のワタについて扱う。
作物としての綿花
アオイ科ワタ属の植物をワタといい、約50種が知られるが、綿花として木綿生産に用いられるのはそのうち4つの種である。また、繊維を採取した後の種子からは綿実油という油が採られ、食用油として利用される。
熱帯から亜熱帯の適度な降水量のある気候を好み、中華人民共和国、インド、アメリカ合衆国とアフリカ諸国での生産が特に多い。日本でも江戸時代には東海地方や近畿地方、四国など各地で盛んに生産していたが、幕末の開国以降は輸入が多くなり、現在ではごくわずかしか生産されていない。