概要
オウム目オウム科キバタン属に分類される鳥類。原産地はオーストラリア。
体長50cm、体重は800g前後に達し、オウムの仲間としては中型の部類。全身白く、目立つ黄色の冠羽を有する。雌雄ともに羽色は良く似ているが、オスはほぼ真っ黒な色の目をしているのに対し、メスは赤ないし茶色の目をしているので見分けがつく。
冠羽を持つ事、またその体型から、ある意味最も「オウムらしいオウム」と言える。
非常に高い知能を持っており、生まれつき好奇心の強い生き物である。物凄く騒々しい声で鳴く。植物食、特に果実や種子を好む。
極めて長命な鳥でもあり、天敵が多い野生下においてでさえ20年から40年程度、飼育下では70年以上生きるため、幼鳥の頃から飼育する場合は一生をかけて飼い通す覚悟と死後の引き取り先を見つけることが求められる。
記録では1916年に120歳という大往生を遂げたキバタンもいた模様。
オーストラリアにおけるキバタン
ペットとして広く流通している一方で、原産地では穀倉地帯で害鳥として扱われる事がある他、市街地でもゴミを漁り撒き散らすなどカラスに近い扱いをされている。
しかしオーストラリア連邦法規により保護された種である為、有害生物駆除でキバタンを駆除するには政府の許可が必要である。
これは多種の形態の似たオウム(オオバタン、コバタンなど)がペットとしての需要から野生下で数を減らしているのとは対照的である。