概要
漫画『BLEACH』の登場人物、市丸ギンと松本乱菊のカップリング。
重ねられた永い刻───ギンと乱菊
市丸隊長と十番隊・松本副隊長は同期入隊で、幼い日々を共に過ごした幼馴染同士。
空腹に倒れていた松本副隊長に、市丸隊長がそっと差し出したのが干し柿。
以来ふたりの好きな食べ物は干し柿になったという噂も。(『カラブリ+』から抜粋)
単行本*
20巻46巻47巻の巻頭詩は必見。
解釈はさまざまあるが、作中の内容からどう解釈しても、お互いを連想させる。
特に46巻と47巻は巻頭絵も正面からの口元アップとお揃い。
全部で74つある巻頭詩で“愛”が出てくるのは、ギンが表紙の20巻と47巻のみ。
47巻と48巻の幕間において、蛇が猫の首に噛みついてるような姿、斬られた蛇に寄り添う猫の姿が描かれている。
関係性
幼馴染
出会いの経緯は行き倒れていた乱菊をギンが助けたというもの。
「市丸ギン よろしゅうな」「ギン……変な名前」
その後は二人きりで生活を送る。乱菊が言うには、ギンは行き先を言わないで姿を消していた。
9月29日
ギンと乱菊が出会った日であり、乱菊の誕生日。
「知らない あんたと会うまで日にち数えられるような生活してなかったし」と答えた乱菊。
その答えにギンは「…ならボクと会うた日が乱菊の誕生日や なっ ええやろ乱菊」と提案した。
同期
作中では同期、ギンは真央霊術院を一年で卒業と言及されている。
『カラブリ+』では同期“入隊“とあるため「霊術院入学が同期。ギンが一年で卒業説」と「乱菊の卒業一年前にギンは入学。同時に護廷十三隊へ入隊した同期説」など諸説あり。
死神となった動機
流魂街にいた当時、乱菊は死神たちに襲われて魂魄を削られた。
乱菊が覚えているか描写がないため不明。
ある夜にギンは偶然、その死神たちと親玉(藍染)を目撃。
乱菊の取られたものを取り返すと決意する。
死神となり、藍染の配下となり、計画に荷担。藍染を殺す機会を狙っていた。
乱菊が死神を志した理由は明言されてないが、十中八九ギンが理由だと思われる。
好物
二人の好きな食べ物は干し柿。嫌いな食べ物についてはその理由が語られているが、好きな理由は語られていないこと、概要の内容から「出会いを思い出すから好き?」と想像させる。
『キャラクターブックUNMASKED』のギンの「special note」にて、手作りするようになったのは隊長昇格後。飲酒後に食べると二日酔いをしなかった乱菊は、度々顔を出しては持って行っていたことが判明。
ギンの子どもの頃からの大好物、三番隊舎に柿の木を植えている。作ると他隊にも配っていたことは判明していたが、手作りは隊長昇格後や乱菊が取りに来ていたことは(おそらく)ここが初出し設定。
東流魂街六十二地区 花枯(かがらし)
ギンと乱菊の出会いの地。そして、ギンの墓がある場所。
ギンの行動は結果善であり、その過程でおこなわれたことは紛れもなく悪であったと瀞霊廷に建てることが許されず、乱菊が個人でこの地区に建てた。(小説『The Death Save The Strawberry』)
五十九地区以降の民で草履を履いた者は過去550年間発見されていない(489話)とあるが、169話と416話の回想を見ると草履を履いてる。出会ったとき(129話)は2人とも裸足だった。
距離感
尸魂界で騒動が起こる以前の二人がどのような態度で相手に接していたか不明。
幼馴染と知っている人がいるかも不明である。日番谷は「同期」とのみ認識。
かと思えば、329話の描写からは「同期」以上の繋がりがある事は察していると思わせる。
412話、414話を見るに藍染は知っている可能性が一番高いが、断定はできない。
423話の乱菊の回想を見ると、(最初のコマの心なしか優し気な口元、「ありがとう ギン」の次のコマの張り付けたような笑顔じゃない優しい表情)周囲の目がない時は親しく接していたのではないかと窺わせる。
『UNMASKED』のフリートーク「キャラブックだからこそ実現できた、キャラ同士が胸に秘めた想いの丈を存分に語り合うスペシャル企画」で、乱菊はギンが自分に「優しかった」と認識してたり『13BLADEs.』のキャラコメントでは「もう大丈夫よ、私の知ってるギンだったんだから」と語っていることから、交流はあったのだろう。
『UNMASKED』の「泣かんでも済むようにしたる」場面の解説文は、復讐して平和な世界を取り戻し、乱菊の傍へ。それだけが望みだった。
その他
アニメオープニング
『Rolling star』
優しく抱きしめるようにも、緩やかに首を絞めているとも受け取れるギンの乱菊へのバックハグ。ハグするシーンの歌詞は「All my loving」
『乱舞のメロディ』
ギンと乱菊、それぞれが登場する場面の歌詞が二人に合っており、乱菊が涙を落とすシーンに「泣かんでも済むようしたる」と誓う子ども時代のギンを被せるなど、演出がたまらない。
二人のアニメオリジナルエピソードはないが、原作と違いがあったりする。
番外編「寒月に咲く」にて、乱菊の誕生日は二人が出会った日と判明するが、アニメ化はされてない。特典ドラマCDには収録されている。47巻の詩はアニメで使用されている。
Brave Souls
イベントシナリオの一部を抜粋。
「秋の宴!空座まつり!」市丸ギン篇
浴衣姿のギンと制服姿の乱菊が対面する。「現世の浴衣、似合うんやろなあ その制服も似合うてるけど」とサラッと褒める。少し痩せたんじゃないかと心配も。……お前が離反した心労では? 去った後も「浴衣、似合うんやろなあ」と独言するギン。乱菊は終始そっけない態度を取っていたが、やっぱりあんたの考えること……わかんないわよ……と去ったギンに想いを馳せていた。
「WD大作戦」
バレンタインのお返しに来たギン(もらってない)と、飲み過ぎたかと独言する乱菊。
ギン「でも、ボクがおったらくれたやろ?」乱菊「そりゃあ、あげるに決まってるじゃない」
【「義理VS本命!バレンタイン闘争」で本命をあげる相手を聞かれてギンを思い浮かべている】「せやったら、受け取られへんかったんはボクの都合や お返しするんは、何もおかしないよ」
「変なの……」 その後、そばに見知らぬプレゼントを見つけた乱菊(……まさか、ね……)
「ギンさんぽ 昔日宴のあとに」
八番隊で開催された慰労会に参加した二人。その翌日の夜明け、頭痛いと干し柿もらいにギンを訪ねる乱菊と、予想して準備していたギン。他愛のない日常会話が見られる。
余談
二次創作におけるギンは乱菊を公共の場だと「十番副隊長さん」「松本副隊長さん」呼びする設定が半ば定番化しているが原作にはない。
あるのは乱菊の「市丸隊長」呼び(129話と132話)と「敬語」(132話)のみ。
特典ドラマCD「騒乱前夜」では、藍染や各隊の副官たちの前で名前呼びしている。
ギンが藍染と険悪な雰囲気をつくり乱菊が「市丸隊長お慎みください」と諫めて「らぁんぎくぅ、そない他人行儀な口の利き方せんでもええやん」
「上官に対して無礼な口はきけません」というやりとりがある。