概要
主人公リュウ・スザクが惑星ヘルで出会った孤児の少年。
7月28日生まれの11歳(リュウとは同じ誕生日)。
唯一の肉親で、銀河連邦に警官として所属する父ロイ・ヒューズと暮らしていたが、ロイはとある事件で死亡してしまう。その事件に敵のスパイとして潜り込んていたという経緯から、真相を知らない周囲からは裏切り者というレッテルを貼られ、その子供であるクランクも同世代の少年たちから「悪党の息子」と罵られていたが、その都度「俺の父ちゃんは、そんな酷いやつじゃない!!」と反論していた。父との想い出を映すロケットペンダントを宝物にしている。
父を失ってからは一人でも生活するために、やむを得ずダークミリオンの怪人ゾーダに頼まれて犯罪行為に加担してしまい、ついには、レースに優勝し表彰のためにマシンから降りたリュウの隙きを突きドラゴンバードを強奪し逃亡。しかし、直ぐにキャプテン・ファルコンの乗るブルーファルコンに追いつかれてしまう。ファルコンは、クランクが銀河警察に捕らえられる前にそのまま彼を連れてその場を離れ、犯罪から足を洗い、ミュートシティに行くように諭してその場を去っていった。
真意は不明だが父のことを知っているらしいファルコンの言葉を信じ、本部へ戻るリュウたち高機動小隊の宇宙船に密航し、ミュートシティに渡る。その後はリュウの知人であるファルコンハウスの店主バート・レミングの厚意で店の手伝いをしながら居候することになる。
以降はF-ZEROレーサーの情報サイトを立ち上げて、ファルコンハウスを訪れるリュウや他の隊員たちと交流を育んでいく。ときにはそのハッキング技能と情報網で高機動小隊の面々をサポートし、その活躍が認められて特例で彼らの仲間入りを果たした。
後に銀河警察に新人警察官として配属されたサイボーグ「マイティガゼル」の指導員を担当。最初は遠慮していたものの、指導するたびに良好な仲になっていた。トラブルが発生し一度は亀裂が生じてしまったが、ガゼルの行動の真実を知り関係を修復していった。
人物
黒髪の短髪と三白眼、頭につけたヘッドホン型のデバイス(折りたたみ式のモノクル型の小型モニターが付いている)が特徴の少年。
大人顔負けのコンピュータ技術を有しているが、それ以外では年相応のやんちゃな少年で、年上のリュウたち高機動小隊の面々にも遠慮のない物言いをすることも。また、孤児という経緯もあってか、自身を保護してくれているバートのことを父、とある事件を機に行動を共にしたジョディ・サマーのことを母のように捉えている節がある。
ED後のミニコーナー「バートのF-ZERO教室」でのバート先生情報によると、最近気になる異性がいるとのことだが、詳細は明かされなかった(接点のある女性キャラと言えば上述のジョディやルーシーがおり、ジョディは最初こそおばさんと呼んだものの上記の通り母親と面影を感じ、応援しに行ったり、ルーシーは憎まれ口叩きながらも彼女の初優勝のケーキを作り、バートにそのことをバラされた際、照れたり、弟のような扱いを受けている。もしそうならませている設定はあるが登場せずに終わったキャラも存在する為、作中で描かれなかった女性という可能性もなくはない)。
マイティガゼルがドクター・スチュワートによって蘇生された父のロイであると明かされた際は、一度は機械の身体となった彼を拒絶するものの、記憶を取り戻した彼に抱きしめられたことで父の温もりを思い出し親子として再会を果たす。しかし、ゾーダがレース場に落とした爆弾からクランクを守るためにガゼルが身を呈して守ったことで再起不能となってしまう。ガゼルの正体を知り、再び父を失った悲しみに涙するクランクに対し、スチュワートは「どんなに時間がかかっても君のお父さんは私が必ず蘇らせて見せる。」と約束した。
また、ファルコンハウスに隠されていた扉の奥でブルーファルコンを発見するとともに、その場に現れたキャプテン・ファルコン本人から、その正体が同居人であるバート、そして銀河警察時代にロイと友人関係にあったアンディ・サマーであることを伝えられる。ファルコンとして自身に生きる道を示し、バートとして快く自身を迎え入れてくれた真意を知ったクランクは、ファルコンにより一層の信頼を置き、その正体は来たる時まで共に隠し続けることを誓った(結局、ファルコンが空間の狭間に飲まれ行方知れずとなった際に耐えきれず、リュウやアンディの妹であるジョディに真実を明かしてしまったが)。
分析能力が高いため、キャプテン・ファルコンのもう1つの姿であるバーサーカーのこともドライビングテクニックなどですぐに見抜いていた。
最終回では、父のロイことガゼルの愛機「レッドガゼル」に乗って決戦を終えたリュウに駆け寄り、他の仲間に引けを取らないドライブテクニックを見せていた。決戦後、リュウからファルコンことバートの死を知り、悲しみ、ダークマターリアクターの瓦礫からファルコンのヘルメットを見つけた。
そして5年後の2207年、高機動小隊所属のF-ZEROパイロットとしてF-ZEROレースに参戦。リュウの愛機であった「ドラゴンバード」を継承し、かつてのリュウのような腕前を見せた。彼の活躍を見守る面々の中には、スチュワートによって完全蘇生された父、ロイの姿もあった。
そして、バートの遺志を継ぎ新たなキャプテン・ファルコンとなったリュウとの熱い鬩ぎ合いの中、物語は締めくくられた。
搭乗マシン
マシン名 | ドラゴンバードEX(DRAGON BIRD EX) | 重量 | 1,880kg |
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性能評価 | ボディB/ブーストA/グリップC | マシンナンバー | 00 |
アニメ版放送開始後に発売された『F-ZERO CLIMAX』でのクランクの搭乗機。最終話にてブラックシャドーとの最後の決戦に備えバージョンアップされたドラゴンバードの姿。
リアクターマイトを2つ搭載したためか、元のバージョンよりも重量が30kg増え、ブースト性能が上がった代わりにグリップ性能が落ちている。通常のドラゴンバードはあまりクセのない初心者向けの機体だが、こちらは、やや癖のある性能となっている。
ただし、上述のラストカットで青年クランクが登場していたのはリアクターマイトの搭載されていない前バージョンのマシンである。また、ゲームで搭乗しているのは少年期のクランクであるなど相違点もある。