カードとしての能力
クリスタル・ジャベリン SR 水文明 (7)
進化:自分のリキッド・ピープル1体の上に置く。
W・ブレイカー
このクリーチャーが破壊される時、墓地に置くかわりに自分の手札に戻す。
概要
デュエル・マスターズのDM-06『闘魂編 第1弾』で登場した進化クリーチャー。
初収録時のフレーバーテキストの『一つにして無限の戦士。』の通り、破壊された場合に手札に戻す効果を持っている。また、進化元のクリーチャーも手札に戻るため、進化元のバトルゾーンに出た時の効果を使用することが出来る。
例えば、アクア・ハルカス(バトルゾーンに出た時にカードを1枚引くする効果を持っている)を進化元にしてこのクリーチャーに進化させて、その後にデーモン・ハンドでこのクリーチャーが破壊されたとしよう。すると、このクリーチャーは、進化元になっていたアクア・ハルカスと共に手札に戻る。そのため、手札に戻ったアクア・ハルカスの効果を再利用することが出来る。
しかし、コスト7という重さがかなりネックであり、パワーも進化クリーチャーとしては高くない。クリスタル・ランサーとは違い、ブロッカーで止められるのも痛くビートダウン性能も高くない。そのため、リキッド・ピープルを主体にしたビートダウンデッキでは1コスト軽いクリスタル・ランサーの方が優秀であり、後に登場した大集結!アクア・ブラザーズ(自分のターンに自分の手札が7枚以上あれば、各ターンに一度、自分のリキッド・ピープルを1体、コストを支払わずに召喚できる)の効果で踏み倒すなら他に優秀なフィニッシャーはいくらでもいるのが現状である。
そのため、同弾SRの進化クリーチャーの中では、(自分の火のクリーチャーにタップで味方をパンプアップさせる効果を与えるだけというとても淋しい効果になっている)甲冑神龍エグゼキューターよりも酷くないが、使用率は相当低かった。
闘魂編の水文明のSRの不遇の時代
アストラル・メデューサ、エンペラー・アクア、そしてアクア・マスター。闘魂編の時にSR(スーパーレア)になった水文明のカード達は、(開発当時はアストラル・リーフの影響でかなり強かったためなのか)、意図的に弱く作られていることが多かった。
このクリーチャーも、前述の3枚と比べると、性能的にはあまり酷くないことから話題にされることは少ないが、こちらもその3枚に繋がってしまったかのように、意図的に弱く作られた可能性もある。
登場当時のコスト論で考えると、コスト7の非進化準バニラの標準パワーは9000で、《アクア・ソルジャー》のように、破壊されると手札に戻る効果が付属した場合、パワーは-2000となる。つまりコスト論上では非進化クリーチャーと同等の性能であり、進化という手間に対する補強が一切行われていない。
破壊されると手札に戻る効果は手軽に出せる軽量クリーチャー(それでこそ前述のアクア・ソルジャーが該当する)が持つ方が適任な能力であり、再度出すのに7コストも支払って進化する手間が必要なこのクリーチャーに適した能力とは言い難い。
そのため、残念ながら、クリスタル・ジャベリンも、後に登場した前述の3枚と同様に意図的に弱く作られてしまったと考えられるだろう。
- なお、同弾の水文明のSRには、ゼータ・トゥレイトも存在している。こちらの場合はこのクリーチャーがバトルゾーンに出た時に、バトルゾーンにあるサバイバーの数と同じ枚数のカードを引ける効果を持ち、効果の強さとしてはあちらの方が勝っていた。しかし、あちらに至っても、数を並べた後はフィニッシュに持ち込むサバイバー種族の戦術に対して、すでに大量召喚されたサバイバーを元に展開を促すこのカードの能力は噛み合わせが悪く、オーバーキル気味で使いにくい面があり、さらに、同弾に登場したシェル・ファクトリーγの展開力が圧倒的であることもあり、当時のサバイバーデッキでは水文明は使われないことが多いことから、こちらも出番がかなり少なかった。現在は瞬速のアタカマイトβの登場で僅かに出しやすくなり、クリスタル・ジャベリンや前述の3枚と比べると少しだけ評価は上がっているが、それでもオーバーキルなのは変わらない。
結局、水文明の強いSRが登場するのは、『聖拳編 第1弾』で収録された、長期戦を狙うコントロールデッキでは活躍の場があるルナ・ブライトホークと、後に【ドルゲーザ】や【オプティマスループ】で活躍し、さらにツインパクトになった経験を持つハリケーン・クロウラー、このパックで登場した多色も含めると、シールドをブレイクした時に、相手のS・トリガーの呪文を自分が唱えることが出来る上に、実は無双竜機ボルバルザークやボルメテウス・ホワイト・ドラゴンよりもシングルカードのレートが非常に高かった経験を持つ陽炎の守護者ブルー・メルキスまで待たなければならなかった。
余談
- 実は他の進化リキッド・ピープルたちとは違い、メイン画像を見れば分かるが、ケンタウルスというより下半身の獣と戦士が合体して半人半獣になっているデザインになっている。
- 実は限定生産エキスパンションである『コロコロ・ドリーム・パック』で再録された経験を持つ……が、このパックのSRには悪魔神バロム、ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン、大勇者「二つ牙」と強力なクリーチャーも多かったこともあり、このカードは外れカード扱いにされてしまうことがあった。せいぜいアクア・スナイパーやクリスタル・パラディンだったら、評価は違っていたはずなのだが……(なお、スナイパーとパラディンは『ベスト・チャレンジャー』で再録されたが、こちらは収録枚数が多すぎて当たりにくいという難点があった)。
なお、実は闘魂編の水文明のSRの中で再録経験があるのはこのクリーチャーとアクア・マスター(『ブラック・ボックス・パック』で再録されている)だけである。特にアクア・マスターが再録された『ブラック・ボックス・パック』が発売されるまで、長らく闘魂編の水文明のSRの中で再録経験を持つ唯一のカードでもあった。
- デュエプレでは、最初から入手することが出来る「ベーシック」というカードセットで収録されている。そのため、入手難易度はVR(ベリーレア)に昇格したクリスタル・ランサーなどと比べるとかなり楽になっている。
関連タグ
アクア・マスター:闘魂編の水文明のSRのリキッド・ピープルであり、前述したように、クリスタル・ジャベリンと共に闘魂編の水文明のSRでは再録経験を持っている。ちなみに、アクア・マスターはリキッド・ピープルであり、6→7なので、次のターンにクリスタル・ジャベリンに進化させることは可能である。強さはともかく……
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