概要
インディ・ジョーンズの2008年公開の第四作目。
核実験の描写や最後のオチなどもあり、シリーズの中でも問題作と言われている。
あらすじ
時は1957年。
遺跡を発掘中のインディはソビエト軍に拉致され、エリア51に連れていかれる。
たまたまロズウェル事件に立ち会ったインディにソビエト軍は強力な磁力を発する遺体の場所を問いだす。
隙を見て何とか逃げ出したインディは誤って核実験用の街に迷い込んでしまうが、間一髪で助かった。
冷戦の最中、ソビエトと関わった為、後ろ指を刺されたインディの前にマット・ウィリアムズが現れ、彼の母親が黄金都市への手かがりを手に入れた事を知る。
登場キャラクター
()内は演者。
- インディ・ジョーンズ(ハリソン・フォード)
- マット・ウィリアムズ(シャイア・ラブーフ)
- マリオン・レイヴンウッド(カレン・アレン)
- ジョージ・マクヘイル(レイ・ウィンストン)
- ハロルド・オックスリー(ジョン・ハート)
- イリーナ・スパルコ(ケイト・ブランシェット)
吹き替えに関して
今作の吹き替え版のキャスティングにはオーディションが行われ、インディ演じるハリソン・フォードの吹き替えにはそれまでの前3作や東京ディズニーシー内のアトラクションなどで担当した従来からお馴染みの村井國夫ではなく、今作が初担当となる内田直哉(後にシリーズの過去作がブルーレイ化された際には、ソフト版の吹き替えに加えて内田氏によるWOWOW版が同時収録された)が起用された。また、収録には業界で著名なアジア人責任者が立ち会っており、日本語が分からないことから通訳を通じて演出や監修をしたため、声優や日本側の演出家が困惑し、苦労する一幕もあったという。
この主役のキャスティングについて、今作がシリーズ初鑑賞、もしくは今作を機にインディを好きになったという若年層のファンからは受け入れられたものの、従来のファンの間では、「それまでの村井さんからなぜ変更したのか」と物議を醸すなどショッキングな反応を与えることになった。
他の作品で例えるなら、一時石丸博也から山野井仁へと交代したジャッキー・チェンの吹き替えや、山田康雄から古川登志夫へと交代した『ルパン三世 風魔一族の陰謀』と似たような状況下であった。
なお、再登場となるマリオンの声優は『失われた聖櫃』のソフト版と同じく土井美加が務めている。
村井は当初「舞台への出演の為に本作での吹替出演が叶わなかった」との噂があったものの、後の村井氏の発言によると「オーディションに落とされた」という説が濃厚と言われている。
2010年代、シネフィルWOWOWやBSテレビ東京にて、インディ役に村井を起用して新録をする企画があったが、権利元のルーカスフィルムによる「現在保有している吹替え版がベストだと考えている」との理由で許可が下りず断念したという。そのため、吹き替えの新規制作は出来ないものと思われていたが、後の2023年、村井を起用した日本テレビ新録版が金曜ロードショーで制作・放送された。本作の吹き替えが長年できなかったことは村井自身にとっても心残りで、日本テレビ版が制作されたことにはインタビューで嬉しさを表している。また同年公開の続編『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』ではインディ役は村井が完全復帰することが発表。SNSのトレンドに歓びの声が挙がるなど日本中のインディファンを歓喜させた。
また村井の復帰後、内田は自身のTwitterで村井との2ショットを投稿。再交代は円満に行われた模様。