「『血染めの戦端』クレムノス。恐るべきタイタン『ニカドリー』が祀られている。世界に恐怖をもたらす矛であると同時に、災厄を防ぐ盾でもある」
————黎明のクレムノス
「堕落したタイタンの要塞は廃墟となったが、今も征服と戦争の意志を継いでいる」
————永夜のクレムノス
概要
オンパロスの都市国家の1つ。2500年に及ぶ歴史を持ち、戦士の都市国家とも呼ばれた。ケファレの宿敵・ニカドリーを信仰し、各都市への侵攻の拠点としている。
上空には「天罰の鋒(ほこさき)」が懸かっており、エーグルの天上の楽園や数多くの都市を滅ぼしたという。また鋒はクレムノス人の信仰の象徴でもあり、戦死した勇士たちの魂を掬うと同時に、外敵を牽制する役割を果たしている。
かつてオンパロス中の豪傑な戦士達が集まり、黄金の血が流れる「彫像の戦士」が闊歩するなど屈強な国として名をはせた。しかし「暗黒の潮」によって崩壊し、今や1枚の落葉すら支えきれないほど荒れ果てている。
Ver3.0では敵地として描かれ、開拓者は黄金裔に共に「紛争」の神権を奪い返す物語が展開される。
クレムノス人
屈強な民族として知られ歩離人と同様、究極の弱肉強食主義。王族では肉親を殺し王位を戴冠する伝統を持つ。
ニカドリーを表す五大美徳「勇気、栄誉、理性、忍耐、犠牲」を重んじ「栄光の凱旋よりも、戦場で死することを選ぶ」とされ、その愚直さはザグレウスがからかうほどである。
またマシュケー(戦魂)を天罰の鋒に捧げることを尊ぶ。
関連人物
ニカドリー | 紛争のタイタン。暗黒の潮によって狂気に堕ちた。 |
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ゴルゴー | 初代国王にして、クレムノス創設者。 |
メデイモス | モーディスの本名で、クレムノス王位継承者。殺された母の仇討ちのため堕落した父を殺害した。ゆえに「父親殺し」の異名を持つ。しかし肉親を殺し王位を戴冠する伝統に疑問を持ち、亡き母のため王位継承を退いた。 |
オーリパン王 | メデイモスの父。先代国王。生後間もないメデイモスを崖から突き落とし、9年間漂流させた。その後、メデイモスによって殺された。クレムノスの伝統に則り父親を殺し、王位を手に入れたことからある意味因果応報。 |
ゴルゴー王妃 | メデイモスの母。獅子を単身で仕留めるほどの傑女であり、祭典に参加しオーリパン王に見初められた。名誉と理性を失った堕落した王と国に恥じ、子の安否を気遣う様子が書物に綴られている。しかし王の部下に毒を盛られ、オーリパン王との決闘に敗れ死亡した。元々は違う名があったが、クレムノスを興した伝説の名にあえて変えた。 |
ケラウトルス | 「黄金獅子の首」と呼ばれたクレムノスの参謀でメデイモスの師匠。もともとは闘技場の祭典で登場した勇士でオーリパン王の剣を30試合以上耐え抜き、近衛兵に抜擢される。その後、メデイモスの師として策略と諫言により、数多くの戦争を制した。 |
イグニス | 役職は不明だが、国を離れるケラウトルスを止めようとした。 |
ゴーナウス | 黎明期のクレムノスに憂い、闘技場に参加した謎の覆面戦士。その正体は... |
エリニュス | 黎明期のクレムノス闘技場受付係。 |
ハイレス | 戦士。狂気に堕ちた眷属と戦い命を落とした。 |
シロローメ | ハイレスの弟。メデイモスと共にオクヘイマに避難した。 |
ユリクセス | 脱走兵。信念に反したため部族から嘲笑された。後にハイレスは彼の意図を理解した。 |
レオニダス | 第3軍第5小隊士官。厳格なクレムノス人の考えを持つ。 |
クリトン | 孤児でレオニダスの教え子。神楯隊の試験官にまで上り詰めたが、とある任務の後消息は途絶えた。 |
ジャンソン | レオニダスの教え子。ナンバー7。訓練中に殉職。 |
構造
- 外城:クレムノス闘技場の外側。建築物は罪人によって造られたため耐久性はよくない。
- アクロポリス:「丘の上の都市」とも呼ばれている。
- クレムノス闘技場:円を囲む巨大な闘技場。クレムノスの中心とされ戦士達にとって神聖な場所とされている。
- 鋳魂区:眷属を創造するための工場。原石を磨き、神の黄金の血を注ぐことで眷属は誕生する。大量生産も可能で、クレムノスが長く無敵を誇っていた理由でもある。
- 集積区:クレムノスの採石場。眷属の原料を採掘する。
- 宝物庫:詳細は不明。ファイノンから言及された。
余談
- クレムノスとは古代ギリシャ語で「渓谷」や「深い谷」を意味するkremnosに由来する。
- 直接的な引用は確認されてないが、軍事国家スパルタがモデルであると思われる。