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概要

1980年に新井素子によって書かれたSF小説。1990年に続編にあたる『緑幻想 グリーンレクイエムII』が書かれたほか、ラジオドラマ、実写映画と幅広くメディアミックスされた。


作品の来歴

SF雑誌「奇想天外」1980年9月号に掲載された後、1980年に奇想天外社から「週に一度のお食事を」と「宇宙魚顛末記」の2作とあわせて単行本『グリーン・レクイエム』として刊行するも、奇想天外社は経営難から1982年4月に事業停止し会社の資産整理に突入、1984年7月に倒産する。この事から同内容で1983年10月に講談社から文庫版が刊行された。


1990年2月には講談社から続編『緑幻想』が書き下ろし単行本として発表された。のち、これに合わせて『グリーン・レクイエム』も単行本として講談社より復刊している(ここでの単行本収録は『グリーン・レクイエム』単作のみ)。


2007年2月、荒井素子の自薦短編集『窓のあちら側』(出版芸術社)に『グリーン・レクイエム』を収録。5月に日本標準(教材会社)から『グリーン・レクイエム』を児童書として再編集させたバージョンが出された。そして11月に創元SF文庫(東京創元社)から『グリーン・レクイエム』と『緑幻想』を合本同時収録させたバージョンが刊行されている。


作品構成など

壮大なエピソード構成が存在しており、当初描かれた部分は序章部分とされ新井自身も続編執筆を希望していた。しかし最初の出版元が倒産したことにより続編の話はなくなってしまい版権も移された。その際、文庫版の担当者がたまたまヒロインを人体実験するキャラクターと名字が同じになってしまったために、それを気遣って名前を変更した。その後、続編の企画が再スタートした際に、作者の新井はその事実を忘れて既に絶版となっていた最初の単行本の設定を元に続編『緑幻想』を書いたため、入手可能な文庫版を読んだ読者からは「同僚の名前が違っているが誤植ではないか」という手紙が来たという。


あらすじ

大学で植物学の研究をしている嶋村伸彦は、長い緑色の髪を持った三沢明日香に好意を抱いていた。

しかし伸彦の上司である植物学者の松崎は、彼女を長年探し続けていた「緑色の髪の人間」として研究のために監禁してしまう。怒った伸彦は明日香を連れて逃げ出すが、明日香には重大な役割が存在していた。

明日香の正体は地球で生きるために人間の姿となった植物型の宇宙人だった。彼女たちは髪の中にある葉緑体で光合成をおこなうことで生命活動が可能で、動物のような他者(植物及び他の動物)を捕食して生命活動を維持する生命体が存在するという事実そのものに強い拒絶反応を持つ者もいる。また、彼らと接触した植物はその影響を受けて自らの意思を持つようになり、自らを捕食しようとする動物に対して自己防衛本能を発揮するようになるという……


映画版

1985年映画が制作されている。ただし監督の制作スケジュールやメディア会社の展開戦略などの都合から公開は、その3年後となった。


監督は今関あきよし、脚本は小林弘利。音楽は久石譲。特殊造形を原口智生が担当し株式会社白組が特技(VFX)を受け持っている。


関連項目

SF小説 植物生命体

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