概要
小麦粉に水を加えて練ることで発生するグルテンという物質を除去した食品のことである。主に、本来小麦粉を使用して作られる食品・料理を別の穀類の粉で代用したものを指す。
日本では特に米粉、アメリカではコーンミールやキヌアなどを使用した商品で知られる。
また、小麦粉はカレーのルーやシチュー、醤油や味噌、ソースなどの調味料にも使われているため、それらも小麦粉不使用のものを利用する人がいる(※ただし、醤油や味噌に関しては、製造の過程で小麦のタンパク質がほぼ分解されてアレルゲンがなくなるため、アレルギーが極めて重症の場合や、本人が意識的に一切の小麦粉利用食を避けている場合に限る)。
ノバク・ジョコビッチが、自己免疫疾患の一種であるセリアック病(あるいはグルテン不耐症とも)の改善のため、食事療法として取り入れていることで有名である。
美容・健康の観点から導入する人も増えてきているが、もともとは小麦の食物アレルギーを含むグルテン関連障害から患者を守るための食品であり、グルテン関連障害を持たない人の体重減少や肌質改善等の効果を謳うものではないため注意(※アメリカではグルテン除去食による食事療法について「グルテンフリーダイエット」という表現が用いられるが、この場合の「ダイエット」は日本で一般的な意味である「痩身」ではなく「食事制限、食事療法」のことを指す)。
仮にそのような効果があったとしても、それは小麦粉を避ける目的で炭水化物そのものの量を減らしたことによる摂取カロリーの減少や、代替食による栄養状況の変化といった側面が大きいといえる。
特に日本人は遺伝的にグルテン関連障害のリスクが低いため、欧米で言われている「無自覚のうちに発症していたグルテン過敏症が、グルテンフリー食で改善した」というようなケースも起こりにくい。
小麦粉の摂取により体調不良を起こしている可能性があると考えている人は、まず医療機関でアレルギー検査(※近年一部で注目されている「遅延性食物アレルギー」ではなく、即時性のアレルギーの検査)を受けること。
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はじめしゃちょー:毎年自身に課す制約として「1年間○○禁止生活」を行っているが、2024年は「小麦粉禁止」を掲げ、ラーメンやお菓子などはもちろん醤油も摂取しない厳格なグルテンフリー生活に取り組んでいる。なお、特に小麦アレルギーなどがあるわけではないが、体調の変化の検証という面もあるとコメントしている。