概要
英語圏にはDykonという近年になり普及した言葉もあり、これは"dyke"と"icon"からなる複合語で、レズビアンがアイコン性を感じる著名人のことを指す。バイセクシュアルであり、「オーヴァー・ザ・レインボウ」を歌ったジュディ・ガーランドは特に有名なゲイ・アイコンとされている。
彼らは性別やジェンダーを問わないが、彼らの性的指向や性自認は様々で、その公表/非公表は関連性がない。ゲイ・アイコンの多くはLGBTの社会運動を支持しているが、彼らの中でキリスト教に熱心な一部の人々は反対の立場(LGBT rights opposition)を取っており、さらにその一部はLGBTの地位向上(en)反対論を擁護する立場を取っている。現代のゲイ・アイコンは主に女性芸能人が多いが、フレディ・マーキュリーやシルヴェスターのような男性も含まれる。彼らの多く、または一部は、LGBTコミュニティから支持されている。
歴史
歴史上で一番古いゲイ・アイコンは聖セバスティアヌスとされている。セバスティアヌスはキリスト教の聖人かつ殉教者で、屈強で衣服を纏わない身体、矢で射抜かれた様、苦痛な様などの要素は、異性愛・同性愛を問わず芸術家達の興味を絶えず惹きつけ、特に19世紀のゲイカルチャーで人気を得た存在だった。
ジャーナリストのRichard A. Kayeは「現代のゲイ男性がみても聖セバスティアヌスの肖像は同性愛的(はっきり言うなら、同性的なエロティック)なものを感じるし、これはゲイであることを隠さざるを得なかった時代から続くポートレイトの原点だ。」と記している。 セバスティアヌスのゲイ・アイコン的な面を示す例はいくつかあり、劇作家テネシー・ウィリアムズは彼の作品『去年の夏 突然に(英語版)』で苦労を堪え忍ぶキャラクターの名前に「セバスチャン」の名前を使っている。