「今死んじゃったら… 大きくなったときの幸せはどうなるの?」
「今は… 今は苦しいけど…」
「トンネルの中みたいに真っ暗だけど… 今はがんばって歩き続けて、いつか光を見つけるの」
「だってそうでしょ?」
「出口のないトンネルなんてないもの… がんばって歩き続ければ、いつか光をあびれるわ」
「だから… こんなところで死なないで… 今死んじゃったら… 大きくなって幸せになれないじゃない…」
プロフィール
(公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック2」から引用)
(※注1)同じく公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック2」の46ページに記載されている。
概要
ゾフィスの本(濃い赤紫)の持ち主。
茶髪のショートカットと、温厚な人柄を表したような丸い瞳が特徴的な女性。
シェリー・ベルモンドの唯一無二の親友。
貧しいながらも心優しい性格の持ち主で、シェリーの執事兼ボディーガードでもある爺からも強い敬意を抱かれているほど。
貧しさが原因で周囲から馬鹿にされたり、店員から泥棒と疑われて突き飛ばされるといった行為に「慣れている」と漏らすほどの目に合っているが(当然ながらシェリーはこういった行為に対して怒りを露わにし、愚痴をこぼしている)、それでもめげずに働きながら勉強にも取り組む芯の強さを持っている。
また、幼い頃から手先が器用で、シェリーの10歳の誕生日に木製の指輪をプレゼントしており、「木には悪い精霊や魔力を払う力があり、昼間は太陽、夜は月が交代で守ってくれる」という意味が込められていることから、指輪には太陽と月がそれぞれ描かれている。
活躍
幼少の頃、母親から過酷な英才教育を強いられた末に「生まれてこなければよかった」と言葉を浴びせられ、大雨の中で川に飛び込み自殺を図ろうとしたシェリーを助け、未来の希望の強さを教えて以来、彼女とは唯一無二の親友になった。
シェリーと一緒に支え合い、懸命な努力の末に志望校である大学に奨学生として合格するという快挙を成し遂げるが、合格を知る前に突如ゾフィスが自宅に現れる。
協力を拒否したことで彼の意のままに動く邪悪な別人格(ゾフィス曰く「ココの心に強い闇を植え付けた」)を作り出されてしまい、心を操られるままにこれまで受けてきた心の傷の鬱憤を晴らすかのように自分が住んでいた町を全て焼き払う。
自分の大学合格を知らせに来てくれた親友のシェリーにも容赦なく攻撃を仕掛け、ゾフィスと共にその場を立ち去り、以降彼に操られるままに悪事の限りを尽くしていくことになる。
そうして原作中盤までゾフィスと共に身を潜めており、原作12巻で遂に再登場。
洗脳される以前は黒い瞳にセーターやワンピースなどの落ち着いた服装だったが、洗脳後は紫の瞳にゴスロリ調の派手なドレスとロングブーツを着用、目元にも化粧をしているように描かれるなど、全体的に色っぽい(?)服装や雰囲気になっていた。
終盤でシェリーの前に姿を見せ、ゾフィスに洗脳された自身の言葉でシェリーの心の力を完全に失わせ、ブラゴを満身創痍に至るまでに追い詰めていく。
だが……シェリーが身に付けていたココの手製の指輪が割れると同時に、ココが指輪と同じ太陽と月が描かれた木製のイヤリングを今でも身に付けていることにシェリーが気付く。
ココの奥底に眠っていた本心がシェリーに届くきっかけへと繋がり、ブラゴペアが形勢逆転。ゾフィスによって操られるまま崖下へ飛び降りさせられるも、フレイルを駆使したシェリーによって救われ、ゾフィスも最大呪文の打ち合いによって撃破された。
しかし、ゾフィスの手によって数々の悪事を行っていた忌まわしい記憶が永遠に残るよう特別な精神操作が施されており、ゾフィスは記憶を元に戻すことを拒否。
だが最終的には、ゾフィスが殺気に満ちたブラゴの脅迫に屈したことで、これまでの悪事や魔物の戦いに関しての忌まわしい記憶を完全に消去され、ゾフィスと出会う前の状態に戻った。
その後は病院で意識を取り戻し、シェリーと本当の意味で再会。
シェリーらの計らいで「悪い人が自分の故郷を襲い、自分はそのせいで長い間意識を失っていた」こととなり、大学も休学扱いになっていた。
シェリーは魔物の戦いについては一切触れず穏便に去ろうとするが、ココはシェリーが自分を何らかの形で助けてくれたことに感付き、涙ながらに自分を救ってくれたシェリーに感謝した。
まさにシェリーにとって「無二の親友」、友の助けを理屈ではなく心で感じ取り、迷い無く感謝を述べる「本物のココ」が帰ってきた……という、石版編のラストを締めるにふさわしい感動的なラストとなっている。
以上のことから、彼女の中では「魔界の王を決める戦い」は最初から無かったことになっており、諸所の事情があったとはいえ自身が「王を決める戦い」に参加していた記憶を持たないという珍しいキャラクターでもある。
原作最終話では、魔物達が本の持ち主へ手紙を送る機会が与えられたが、これに関しても作者の雷句先生が2012年6月にTwitterで「ゾフィスとワイトの2人は手紙を書いていません」と明言しているため、シェリーの努力が水の泡になる……などという最悪の事態は起こらないと公式から明示された形となった(詳細はゾフィスの記事を参照)。