概要
スラヴ神話や民話に登場する邪悪で醜い老人。
名前の由来は骨を表すロシア語「кость(コス)」で、カスチェイとも呼ばれ骸骨のような姿をしているという。
若い女性を攫ったり襲いかかる敵役として登場し、肉体と魂が分かれているために通常の手段では殺すことができないため「不死身のコシチェイ」という二つ名を持つ。
その魂は針の先にあり、その針は卵の中に、卵はアヒルの中に、アヒルはウサギの中に、ウサギは鉄の箱の中に、鉄の箱は緑のオーク(楢の樹)の下に埋められている。
さらにこの樹は海の果てにあるブヤンという島にあり、もしこの島にたどり着いて鉄の箱を掘り出したとしても、中の動物が次々と逃げ出すために魂を滅ぼすことは難しい。
しかし、苦難の末にアヒルを捕らえて卵さえ手に入れることができれば、コシチェイは病気になって弱っていき、魔力も失ってしまう。
卵が揺れればコシチェイも揺れ、針が折れればコシチェイは死ぬ。
また伝承によっては、コシチェイの額で針を折らなければならないとされる場合もある。
登場する作品
元の伝承では痩せ細った老人であるが、現代の創作においては男性であること以外、年齢や体型は様々である。
オカルトがテーマのアメコミ。バーバ・ヤガと取引し、ヘルボーイと敵対する。
強い放射能を持つ骸骨人間のようなヴェッセン(魔物)。自らが消耗する代わりに他者を癒やす力を持つが、その力を逆転し暗殺者として働く者もいる。
デーモン・ロードの一柱である、身長24フィートのウォーハンマーを持ったがに股の怒りの巨人。
ナチスの魔女ディッケ・ベルタに蘇らせられ、不死身の肉体でソ連軍を襲撃する。外見は武装した太った男として描かれ、人を食う凶悪な存在である。
- ジャーゲン(20世紀初頭のファンタジー J.B.キャベル「マニュエル伝」の一部)
慈悲の心や自尊心に欠ける、狡くて優柔不断な創造主。FF のゲルン王みたいな神様。2019 年にまさかの日本語訳が出版された。