概要
コブ・ヴァンスはSTARWARSシリーズに登場するキャラクターの1人で、砂漠の惑星タトゥイーンにある鉱山の町モス・ペルゴの保安官を務める人間種族の男性である。
登場作品はドラマ「マンダロリアン」「ボバ・フェット」のほか、小説「アフターマス」でも主役の1人として登場する。
演者は「ダイ・ハード4.0」で敵の首領を演じたことなどで知られるティモシー・オリファント。
人物
- スターウォーズ世界においてトップクラスの真っ当な「善人」。そもそも作中の世界観が結構アウトローよりなうえ、共和国の支配も及ばず犯罪組織の溜まり場となっているような惑星タトゥイーンに住んでいるにもかかわらず、自らが生まれ育ったモス・ペルゴの町とそこに住む人々を愛し、守るために戦うガンマンである。
- しかも、よくありがちな「町と市民を守るためにはなんでもする」というような極端な思考は持っておらず、犯罪組織のメンバーであろうとまずは警告して見逃すチャンスを与えたり、子どもの前での殺しを避けようとしたりと真っ当な感性を備えている。
- また、タトゥイーンでは主要な資金源であるスパイス(違法ドラッグ)を忌み嫌っており、スパイス取引を町の近くで行おうとしていたシンジケートのメンバーに警告をするほど(なお直後に警告を無視されたので射殺した)。
- 熟練した早撃ちの名手であり、4vs1の圧倒的不利でもあっさり3人を射殺できるほどの手練れ。また、マンダロリアンとしての訓練を受けてないにもかかわらず、廃品業者から手に入れたマンダロリアンのアーマーを使いこなし、挙句ジェットパックで正確に空を飛ぶなど基礎的なスペックも十分高い。
- 作中では一貫して鉱山の町モス・ペルゴの保安官を務めており、実質的な市長にもなっている。市民からの信頼もあつく、彼の提言なら従う者も多い。ヴァンス自身も市民のことを大切に思っており、大事なことは独断に走らずきちんと市民全員の意見を聞くというように素晴らしいリーダーシップを見せている。
経歴・エピソード
小説「アフターマス」
実は初登場はこの作品。帝国崩壊により帝国軍の駐留部隊が引き上げタトゥイーンが解放された矢先、モス・ペルゴを自称「採掘企業」である「レッド・キー・レイダース」に襲撃・占拠され命からがら脱出。その際に、ただ逃げるのは我慢ならないからとレイダースの手持ち金庫の一つを引っ掴んで逃げたところ、その中には貴重なクリスタルがぎっちり詰まっていた。そうとも知らず、砂漠の真ん中で野垂れ死そうになっていたヴァンスは廃品回収業者であるジャワ族に救助され、彼らの根城であるサンド・クローラー内で介抱される。彼の持っている金庫の中身がクリスタルだと気づいたジャワは自分達の持つものの中で最高級のものとクリスタルを交換することを提案する。ヴァンスは廃品の山の中にマンダロリアン・アーマーがあることを見つけ、クリスタルと引き換えにそれを手に入れる。銃弾すら弾き返す最強のアーマーを身につけたヴァンスは町に戻ると、持ち前の早撃ちスキルとアーマーの防弾性能にものを言わせレイダースの連中を街から追い出した。
- これらのエピソードは「マンダロリアン」シーズン2にて映像化された。が、「アフターマス」ではその後日談もあり、ビーストテイマーのマラキリ(「ジェダイの帰還」で猛獣ランコアがルークに殺された際に号泣していた太っちょの男性)を助けたり、レイダースに囚われていたハットの幼体を救ったりしている。
- また、マンダロリアンでの回想ではアーマーを手に入れた後すぐレイダースを追い出せたような描写だったが、実は映像で描かれているのは下っ端との戦闘だけであり、レイダースのボスを含む主力部隊との最終決戦はまた別にある。こちらもきちんと「アフターマス」では描かれている。
「マンダロリアン」
数年後、「マンダロリアン・アーマーを着た男」の噂を聞いた賞金稼ぎのマンダロリアンの訪問を受ける。初対面こそマンダロリアンではないヴァンスがアーマーを身につけていることを快く思わないマンドーと一触即発の状態になったが、町の周辺を荒らすグレイター・クレイトドラゴンの襲撃を経て、ドラゴン退治への協力と引き換えにアーマーを譲渡することを提案、マンドーもこれを受け入れた。
その後、対立関係にあるタスケン・レイダーとも協力してドラゴン退治にあたることとなる。
「ボバ・フェット」
タトゥイーンでパイク・シンジケートが暗躍し始めると、「もう誰にも支配されず、自分達で町をもりたてていきたい」という意志のもと、町の近くで行われているスパイスの取引をやめさせたり、警告を無視したシンジケートのメンバーを撃ち殺したりしてシンジケートに警告を行なっていた。なお、この時期にモス・ペルゴをフリータウンと改名している。
同じ頃シンジケートと抗争状態になりつつあったボバ・フェットの名代として再度フリータウンを訪れたマンドーと再会した。当初こそフェットへの援軍には乗り気ではなかったが、マンドーに説得されるうちに義侠心に火がついたのか市民全員の意見を聞くことを決意。しかし、会合を開く前にシンジケートからの来訪者の凶弾に倒れる。しかし、彼が撃たれたことにより、フリータウンの市民たちはシンジケートへの抗争に参加することを決意し、腕利きの市民を集め戦場であるモス・アイズリーに向かうこととなる。
関連タグ
- ボバ・フェット:一時期彼のアーマーを所有していた。