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プロフィール編集

誕生季夏(推測)
適性火(推測)
所属領エーレンフェスト
階級平民
立場下級貴族の子供→神殿の孤児→灰色神官見習い
瞳の色/髪の色若葉のような黄緑/栗色

(※1)


概要編集

本好きの下剋上」に登場する、下級貴族を親に持つ子供。フィリーネの実弟。


貴族として育てられていたが、父の後妻・ヨナサーラから虐待され、生命線である魔術具を奪われた。(※4)

フィリーネの主であるローゼマインの介入で命は助かったものの、貴族としての人生を失い、孤児として神殿の孤児院に入ることになる。


孤児院では同年代のディルクと仲良くなり、ディルクと共に『ローゼマインが整えてくれた神殿の孤児院』を守って行きたいと考えるようになった。


貴族に戻る話を断り、洗礼式を受け、灰色神官見習いになる。


将来の夢は『上司から信頼されており、自活できる、商魂たくましい青色神官』。


人物・出来事編集

生まれて季節一つほどで、実母のテレージアを亡くしている。


初登場時4歳。外部との交流の少ない環境で育てられたうえ、虐待されていたため、実家から救出された当時は人見知りでひどく怯えていた。


姉と環境が育てたのか、我慢強い。服の中は傷だらけで、食事も抜かれていて、子供用の魔術具を奪われたことから魔力による命の危険すら出ている……そんな状況で監禁され、苦痛にうめきながらも、「辛い時や痛い時に物語を思い出せば少しだけ楽になるから、お話をして欲しい」と語った。


孤児として神殿に入った時には貴族の子だからと周囲を緊張させたが、わがままを言うようなことは全くなく、孤児院での新しい生活に馴染んで行ったとのこと。笑顔と食事量が増えて、痩せて傷だらけだった体も戻り、カルタで負けると唇を尖らせてすねるくらい元気になった。


唯一の同年代であったディルクは、一緒に走り回れる年頃のコンラートを大歓迎し、構いまくって振り回して、二人の面倒を見るデリアを困らせていたとのこと。時々魔力を抜く必要がある点も一緒だったため、コンラートとディルクはさらに強い連帯感を持ったらしい。(※2)


年上の子供は見習いとして仕事をしており、下はまだ手のかかる赤子。『森に出せる程度の歳だが、正式には仕事はさせられない』という立場の孤児は、本当にコンラートとディルクの2人しかいなかったため、ローゼマイン工房が忙しすぎて人手が回らなくなると、お手伝いさせてもらうことも森に連れて行ってもらうことも出来なくなり、孤児院に放置されるような状態になっていた。


しょんぼりと孤児院にこもっていた2人を見かねて、ルッツが森への引率を引き受けてくれたのが、孤児院に入って半年と少し、5歳の秋のこと。その時にカミルと出会い、カミルにとっても貴重な遊び相手になった。(※5)


カミルにカルタで負けたコンラートは、冬の間にカルタを全て覚えると張り切り、翌春の再会時にはカミルに勝った。(ディルクにはまだ負け続けていた。)


コンラートは貴族育ちのため、幼くも丁寧な言葉遣いをしていたが、この時期にはすでに下町や森でも浮かないような言葉も使えるようになっていた。


6歳秋に起こった聖典盗難事件では、灰色神官がシュタープで捕らえられる瞬間を目撃。犯人の姿が、シュタープで自分を虐待していたヨナサーラと重なり、ひどく怯えたが、恐怖に震えながらもローゼマインの到着を待ち、灰色神官達の救出を願った。姉にすがって涙をこぼしながらも、目にしたことをローゼマインに話し終える……大変な状態にありながらも頼る内容と相手を間違わない、判断力や芯の強さをうかがわせた。(※6)

ローゼマインとフィリーネは話し終えた後もコンラートを心配したが、コンラートはフィリーネに側にいて欲しいとは言わず、救出支援の仕事に戻るよう背中を押した。


旧ヴェローニカ派の粛清の影響で、孤児院に同年代以下の子供が増えた時には、元貴族の子供として先導役を務めた。貴族の意識を曲げないベルトラム達の扱いには苦労したが、触発されて今まで熱心ではなかった音楽も頑張るなど、コンラート自身も成長した。


自分達を助けてくれたローゼマインや、ローゼマインの話をたくさんしてくれるハルトムートを慕っており、ヴィルマの描いたローゼマインの姿絵も褒めちぎっていた。

ハルトムートのテンション上がりっぱなしの聖女語りに、冷静に相槌を打つことができるようになっている。


7歳になる直前の春、ローゼマインの中央移動および孤児院の子供からも貴族を出す話が出たさいに、フィリーネから貴族(公的な弟)に戻らないかと誘われたが、そのために実家に戻ることを激しく拒否。貴族になるのはひどく困難だという現実的な状況もふまえ、「孤児院の皆と生きて行きたい」と語った。


「フリターク様のような、上司からの信頼が厚く、自分で稼いで生活を賄える青色神官」「工房に立ち入ることができる青色神官」「ローゼマイン様のように商魂たくましく交渉の巧みな青色神官」になり、ディルクと共に孤児院を守って行くことを目指している。


7歳になり、孤児として洗礼式を受け、灰色神官見習いになった。(※3)


しばらくは灰色神官見習いとして過ごし、体が成長して魔力が増えて、儀式ができ、奉納魔力量に応じた補助金も見込める程度になったら、青色神官見習いとして部屋を得たいと語っている。


余談編集

神殿入りしてすぐに周囲から読み書き計算も教えてもらっており、『神殿の孤児は、下級貴族の子供よりも良い教育を受けているのでは?』と知ったフィリーネやハルトムートを驚かせ、ローゼマインが神殿教室の構想を語るきっかけになった。


関連キャラクター編集

フィリーネ編集

実の姉。お互いに、それぞれの視点からお互いのことを案じている。別離する道を選んだ。


ディルク編集

孤児院で最も親しくなった存在。二人で孤児院を守って行こうと誓った。


ローゼマイン編集

恩人。平民の孤児でも救おうとしてくれる貴族として、コンラートだけでなく神殿の孤児の多くから慕われている。


ハルトムート編集

コンラートから見れば、ローゼマイン様が大好きで、ローゼマイン様のお話をたくさんしてくれる、神殿の孤児にも優しい貴族。


カミル編集

森で友達になった。本や玩具が好きで、神殿の工房にも興味を持っていたが、洗礼式前の子供だったため見学はできず、残念がっていた。(※7)


フリターク編集

粛清時に実家の連座で捕らえられたが、神殿の執務に通じていたため、ローゼマインとハルトムートがアウブと交渉し、神殿に戻ることができた。『家の支援のない青色神官』となったことで、自立した青色神官を目指すコンラートの目標になった。


ダームエル編集

実家からの救出時に先頭に立っており、小さなコンラートが歩きやすいように障害物をどけたりもしていた。その後、ローゼマインに護衛として同行する中でコンラートの様子にも目を配っており、フィリーネが神殿に行けない時期に様子を伝えて安心させたりしていた。


プランタン商会編集

ローゼマインが会合でコンラート達の名前を出していたこと、それに対するベンノの反応を見るに、ルッツ以外の商人、ベンノ達とも面識はあると考えられる。


関連話・挿絵一覧編集

おおむね作品内時間の時系列順。サブタイトルが異なる場合は書籍版を優先。

web版書籍版サブタイトル挿絵
SS44短編集1貴族院からの帰宅
四部3特典/短編集1わたくしの騎士様
337四部3フィリーネの家庭の事情挿絵
338四部3コンラートを神殿へ
344四部4神殿での生活挿絵
SS12短編集2元気に成長中
447四部9平民の証言
457四部9新しい子供達
458四部9ある冬の日の決意
531五部4神殿見学会挿絵
564五部6子供用魔術具挿絵
ふぁんぶっく6貴族になるための準備
578五部7ディルクとベルトラムの洗礼式
五部8避難訓練通りに

注釈編集

※1 階級は平民。貴族の親を持ち、貴族として育てられた子供だが、ユルゲンシュミットでは7歳の洗礼式で身分が決まるため、厳密に言えばコンラートが貴族だったことはない。誕生季は、冬の終わりに「もうじき五歳」と言われていたため、春か夏の可能性が高く、貴族に戻るかどうかを選択したのは春の後半で、もしも春生まれだったなら洗礼式が終わっていて選択の余地がなかったため、夏だと考えられる。


※2 ディルクは、同年代〜数年上の子供が全員亡くなっていた時期に孤児院に入った赤子で、次に年下の赤子が入る(灰色巫女リリーが子供を生む)までにも数年あったため、コンラートが来るまで歳の近い子供が周囲にいなかった。コンラートが入ってから約2年後、粛清の影響で孤児が増えるまでは、ディルクと2人で遊んでいることが多い状況が続いた。


※3 web版の本編では洗礼式を迎えたという個人的な描写はなかったが、7歳冬には「今は灰色神官見習いで、まだ青色にはならない」という話が出るようになっていた。2022年4月発売の書籍五部8書き下ろし(7歳春時点)では、灰色神官見習いとして仕事をしていた。


※5 カミルの周囲に同年代の子供はたくさんいるが、絵本や玩具の話は禁じられているため、それらの話をしても良いコンラート達が貴重だった。


※6 フィリーネと共に監禁されてしまった経験から、『姉は自分に親身になってくれるが、力はなく、困りごとを相談しても一緒に困ってしまうだけだ』ということが、ものすごく身に染みてしまっているとも考えられる。「もう姉を困らせたくない」という気持ちも、コンラートの原動力のひとつなのかも知れない。

また、コンラートは、シュタープを使って虐待された経験があるからこそ、ぐるぐる巻きにされた灰色神官達が殺されてはいない(力のある人間なら助けられる可能性がある)と判断できたと考えられる。もしも目撃者がコンラートでなかったら、犯行グループの活動中に神殿が騒がしくなり、内密には済ませられない規模の事件になっていた可能性がある。


※7 カミルが洗礼式を迎えプランタン商会のダプラ見習いになった後は工房にも立ち入れるようになったはずだが、カミルが7歳になった春のエーレンフェストは防衛戦で騒がしく、プランタン商会は領地移動も控えており、ディルクは季節一つ前の冬に貴族になっていて、子供達の友情やいかに……という状態でweb版は完結している。


関連イラスト編集

森に行く日

神殿の子

[pixivimage:87153176-2]


関連タグ編集

本好きの下剋上 フィリーネ(本好きの下剋上) ダームエル




やや残酷な表現を含む注釈編集



























※4 コンラートに用意された魔術具は、テレージアの魔石(遺体)を素材に、テレージアの残した財産を使って作られたものだった。さらに、フィリーネが使っている魔術具は、それまでテレージアが使っていたものである。貴族の通例では、子を望む妻は嫁入り時に我が子のための魔術具を用意するらしく、ヨナサーラは、魔術具の準備もないのに子を産み、我が子に自分の魔術具を譲るという選択もせず、コンラートから奪ったことになる。


ちなみに、魔術具と赤子の魔力が近くなければ魔力をうまく吸い取れないという情報、アダルジーザの離宮に生まれた男児の扱いなどから考えて、近親者の魔石が素材にされることはさほど珍しくない可能性が高い。貴族になれなかった親族の魔石では容量が足りず、魔獣などの魔石から作る場合、大勢の騎士を雇って戦わなければならないような、かなり容量の多い素材が必要とのこと。

























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