概要
体長7.5~9cm。
目も尾も無く、体形は卵型で扁平。背面の体毛は灰褐色、腹面は黄褐色。
振動を頼り(耳は外見から見えないだけで結構鋭い)に昆虫、陸貝、ミミズ、爬虫類などを捕食する。
南アフリカ南西部、ナミビア南部の砂漠や海岸に棲息。
砂地に浅く曲がりくねったトンネルを作り、一晩に45m以上掘り進んだ記録もある。(ちゃんとしたトンネルも作るが、よく地表近くで“泳ぐ”ように移動しているのが観察されている)
体毛は光沢があるが、細かな砂が付いた様子は黄粉餅に例えられる。
この仲間について
キンモグラは名前に「モグラ」と付いているが、体格や穴掘りが得意という生態が似ているだけでモグラとの直接的な関係性はない。白亜紀のアフリカで分化したアフリカ獣類と呼ばれる系統に属し、ゾウなどに近いらしい。
モグラがミミズを食べる際に「ミミズの内容物を全部絞り出して食べる」のにたいし、キンモグラはそのまま食べる、モグラは超音波を出すのに対し、キンモグラは可聴音域の声で鳴く、モグラには尻尾があるのに対し、キンモグラには尻尾がないなどの相違点がある。
その中でもサバクキンモグラはかなり特殊な生物のため、サバクキンモグラ属と分けてはいるが、該当するのはサバクキンモグラしかいない。