概要
四国の高知県や徳島県に伝わる身長1メートルほどの子供のような河童で、全身に毛が生えている。
漢字では「芝天*」*と書き、「芝」は小さい、「天」は天狗という意味であるという。
相撲が好きで勝負を挑んでくるが、力は大人にも負けないほどあり、一晩中相撲を取らされたり、化かされて石や藁相手に相撲を取らされてしまう。最初のころは弱いが取り組んでいるうちに徐々に太ってきて、最後にはとてもかなわなくなってしまうともいわれる。
山の中に棲み、旧暦6月6日の祇園の日に川に入って猿猴という河童に化すとも伝わる。
徳島県では天狗の名にたがわず、山中に木を倒す音や山崩れの音を起こすともいわれる。
余談だが、高知県の男性(いごっそう)ははしご酒をして朝帰りをした際の言い訳に、「シバテンに捕まって、相撲を取らされた」とあり、しばてん踊りも伝えられている。
創作での扱い
アンパンマンの作者やなせたかしの育ちが高知県という事もあり、「シバテンのだいちゃん」という名称で劇場短編『それいけ!アンパンマン ばいきんまんと3ばいパンチ』に登場(声:橋本大二郎)。姿は河童では無くカワウソにそっくりである。
一方で、ゲゲゲの鬼太郎の5期では河童そのものなデザインで登場しているなど、作品ごとに全く異なる容姿で登場している。ただし、本作では河童の長老の名前にガラッパが使われていたり、単に河童系の妖怪の名前だけを借りた河童が他にも登場する。そのためこの『シバテン』は名前だけ使われた可能性が高い。