概要
和名 | シモフリシマハゼ |
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別名 | シマハゼ、ダボハゼ、ゴリなど |
英名 | Shimofuri goby |
学名 | Tridentiger bifasciatus |
分類 | スズキ目(またはハゼ目) ハゼ亜目 ハゼ科(またはオクスデルケス科) チチブ属 |
体長 | 5~10cm |
分布域 | 日本(北海道、本州、四国、九州の沿岸)、中国の山東半島青島~広西省朝鮮半島沿岸、台湾北西部、香港、ロシア沿海州(北アメリカやオーストラリアの一部に移入) |
日本に生息するハゼの一種。
主に汽水域に生息し、水質汚染に強い。
名前の由来は体側の縞模様と頭部の霜降り模様から。
以前は近縁種のアカオビシマハゼと纏めてシマハゼとされていたが、現在の明仁上皇が二種を含むことを指摘し、再分類された。
形態
体側にある二本の黒色縦帯が特徴で、腹鰭は吸盤状。
体は円筒形で、体色は濃褐色から薄褐色。
近縁種のアカオビシマハゼとは、頭部腹面に細かい霜降り状の白色点が存在することや、胸鰭最上部の軟条が遊離しないこと、尻鰭基部付近に朱色の縦帯がないことなどで区別する事ができる。
幼魚の頃は胸鰭基底上端に青色斑が見られる個体も存在する。
生態
河川の河口や汽水湖などの汽水域、まれにその周辺の低塩分の内湾にも生息する。
近縁種のアカオビシマハゼよりも低塩分の環境を好み、純淡水域の河川下流域やその周辺の用水路などにもよく現れる。
砂泥底の転石下やカキ殻の隙間に単独で見られ、ゴカイや小型甲殻類、小魚などの小型の水生生物を捕食し、藻類も食べる。
繁殖期は春から夏で、石の下や牡蠣殻、空き缶の中などに産卵する。
オスは卵が孵化するまで世話をし、外敵から守る。
繁殖期のオスには婚姻色が現れる。全身が黒ずみ、頭周りには白点が散らばる。