「受け取れ。もっとも、今の我に大した報酬があるはずもないがな」
「―――いいえ、充分な報酬です。ありがとう、セミラミス。君に会えて、良かった」
概要
『Fate/Apocrypha』に登場するシロウ・コトミネ(天草四郎時貞)とセミラミスのカップリング。
Fateシリーズ初となる生前は無関係だが英霊召喚によって生じた、サーヴァント同士の公式カップルでもある。
セミラミスのシロウに対する関心は、色仕掛けにも権力への誘惑にも全く動じず、自分の人生観では計り知れない彼の生き方と願いに興味を持ったことがきっかけ。当初は、その狂った理想を叶えるのも、志半ばで倒れ絶望するのも愉しめるという動機に基づいて彼に協力していた。言うなれば、利害の一致による同盟関係を超えるものではなかった。
だが、シロウと接していくうちに彼女も変わり始め、シロウの不興を買ってでも彼を守ると言う意志を見せ、無意識に彼の身を案じるようになり、女帝として君臨する事を望んでいながらも、たった1人の男から目を離せなくなっていく。
ちなみにだがシロウに恋心を抱いている事を赤のサーヴァントのほぼ全員に見破られており、それを指摘される度に気色ばんでいる。その様子は完全にツンデレ。
東出氏によれば、シロウとの関係は「おしどり夫婦」。
また「自分のことを振り返りもしない彼が好き」「真っ直ぐ進む人間とその背中を見ている人間」と表現するなど、確かな絆や信頼がありつつも一方的である関係性とも例えている。
ちなみにシロウ自身はセミラミスと2人きりで話す際、一人称や口調が変わっており、その信頼ぶりがうかがえる。最終決戦時には敵を前にして瀕死の重傷を負ったセミラミスに駆け寄ろうとし、彼女から叱責される場面も。
「Fate/Grand Order」では
2018年バレンタインイベント「繁栄のチョコレートガーデンズ・オブ・バレンタイン~」にてセミラミスが実装され、FGOでもカップリングが実現。多くのファンが狂喜乱舞した。
イベントでの膨大なノルマを達成し、ストーリークエストをクリアするとエピローグが登場するのだが、そこでファンを思わずニヤリとさせるオマケが待っていたため、多くのシロセミ好きに「シロセミ尊い・・・」と言わしめ、ぶっちゃけシロセミイベントと言っても過言ではないエピソードとなった。
先のバレンタインイベントでは、「チョコレートの成分も毒に通じる」という見識から何故か自身を完璧に模した等身大のチョコレート像を作り上げ、その結果聖杯の魔力に感化されたチョコレート像に不意を突かれて封印されるという、これまで以上のぽんこつ属性を露呈してしまう。
つまりチョコレート増産による世界支配を目論んだのは彼女が作り上げたチョコレート像の方であり、カルデア陣営の捨て身の作戦によって工城の魔力が不足するほどの過剰供給によって、封印用の魔力も不足したことでようやく解放されることになった。
エピローグでは、彼女が何故そんなことをやったのかその動機が仄めかされるのだが、なんてことはない、伝説の毒婦であろうと純真な乙女心は持ち合わせているというだけである。
そして……
『Apocrypha』を初出とするサーヴァントはFGOにおいても聖杯大戦での記録を引き継いでいることが多く、天草もその一人。カルデアにセミラミスが召喚済みである場合にマイルームで彼女のことを聞かれると、
「最古の毒殺者とどういう縁があったか、ですか? 残念ながらそれは・・・秘密です。フフ」
と答えるのだが、一方、セミラミスは、
「天草四郎時貞…か。いやなに、気にするなマスター。あれは異なる世界の現象であり出来事…。我が後生大事にしていいものではない…。あの戦いは、あの想いは、そちらの世界で戦った彼女のものなのだからな」
と、記憶はなく、あくまで英霊の座の記録で知っている程度。といった風な言い方をしている。とはいえ何だかんだでよく一緒にいるらしく、周囲からも見てわかるくらいのおしどり夫婦っぷりを発揮している。
そして、以降のイベントや幕間でも2人の絡みは多い。