概説
ジャンパーの一種で、その名の通りスタジアムでの着用を目的とするもの。
「ウールとレザー」など、身頃(胴回り)と袖で異なる材質を用いるデザインを典型とし、同材質でも色違いとすることが多い。更に襟や袖をリブ生地にしたり、胸や背中にワッペンを付けるといった装飾をする傾向もある。
発祥はアメリカ合衆国の野球部と言われており、そのような屋外スポーツにおいて、選手が試合中に温まった体を冷やさないために羽織った。
つまり本質的にはスポーツウェアの一種であると共に、ワッペンの柄も校章や球団のロゴマークなどが選ばれることが多く、制服に準じた扱いがなされたものだった。
1960年代にアイビー・リーグから広まった「アイビー・ファッション」がブームになると、その一環としてファッションアイテムとしても流通するようになり、デザインも汎用性のあるものに変わっていった。
ちなみに「スタジャン」は和製英語であり、本場では「アワードジャケット(award jacket)」や「ヴァーシティージャケット(varsity jacket)」などと呼ぶのが一般的である。
基本的にフードは無く、丈は腰くらいまでであるが、昨今ではサッカー等のベンチコートから流入した例外的なデザインも増えつつある。
とは言え現状では、需給共に典型的なデザインのシェアが圧倒的であり続けている。
「ス“カ”ジャン」との違いについて
見た目も名前の略称も非常によく似た「スカジャン」というジャンパーも流通している。
スカジャンの詳細は当該項目に譲るが、一言で言うとスカジャンは「横須賀のジャンパー」であり、発祥から日本のものである。
その他の大まかな差異は以下の通り。
スタジャン | スカジャン | |
---|---|---|
スポーツ向け防寒着 | 本来の用途 | 進駐軍向け土産 |
大学生やファッション業界 | ブームの担い手 | ヤンキーや音楽業界 |
羊毛など保温性に優れるもの(複数を組み合わせることも) | 主な素材 | サテンなど光沢のあるもの(当初はパラシュートの余剰生地) |
所属団体などのワッペン | デザインの特徴 | 和柄の厳つい刺繍 |
備考 | リバーシブルなものが多い |
とは言え混同が後を絶たず、投稿作品に「スタジャン」と「スカジャン」のタグが両方付いているといったケースも多く見られる。
下のpixivision記事にすらスカジャンが混ざっているほどである。
しかし両者の違いを少しでも覚えておくと、意外なところで着こなしが増やせるかもしれないので、損はないだろう。
関連イラスト
関連タグ
スタジャンウタ:ウタ(ONEPIECE)専用タグ。
関連リンク
- ボーイッシュな魅力♪スタジャンを描いたイラスト特集 - pixivision(2017年5月15日)
- カジュアルにキメる。スタジャンのイラスト特集 - pixivision(2019年3月6日)
- カジュアルに。スタジャンを描いたイラスト特集 - pixivision(2020年12月13日)
- 個性を着こなす。スタジャンのイラスト特集 - pixivision(2023年2月27日)
- カジュアルで王道。スタジャンのイラスト特集 - pixivision(2024年3月25日)