概要
スミレ属 (Viola) が属する科。木本も草本もあるが、日本で馴染み深い園芸植物であるパンジーやビオラ、山野草として日本に自生するスミレ類はいずれもスミレ属の草本である。
左右対称・上下非対称で合着しない5枚の花弁をもち、花弁には基部から暗紫色の筋があるのが特徴。雄しべと萼も5つずつある。
世界中に800-900種が分布するが、そのおよそ半分がスミレ属であり、日本を含む冷帯〜暖帯にはほぼスミレ属の草本しか分布しない。熱帯にはスミレ属ではない木本スミレ科植物が多数自生するが、日本では全く知られていない。
現行のAPG分類体系ではキントラノオ目に入れているが、過去のクロンキスト体系や新エングラー体系ではスミレ目のタイプ科としていた。