概要
アルゼンチンの三畳紀後期の地層、ロス・コロラドス層から発見され、2003年に命名された獣脚類。共存した恐竜にはリオハサウルスやレッセムサウルス等がいる。
頭骨の全部分と、断片的な化石が知られており、推定全長は最大4メートルほどと三畳紀の獣脚類としては大型。頭骨にはトサカが存在しており、復元はこれに基づくものが多いが、このトサカは化石になる過程で頭骨が歪み形成されたものである可能性も指摘されており、トサカのない復元も多々みられる。
形態的にコエロフィシス上科に含まれると思われるが、詳しい位置付けは不明で、コエロフィシス科に入れる考えやディロフォサウルス科とする考えなどがある。
涙骨の構造などから最も原始的な堅尾類とされたこともあった。
食性は肉食。ディロフォサウルスにみられるような吻先のくびれが見られ、大型の動物を失血死させることも十分可能な構造であった。
しかし体はディロフォサウルスほどがっしりしておらず、当時はファソラスクスが頂点捕食者だった事から、下位の捕食者として主に小型の動物を捕食していたと思われる。