概要
ミンチにした牛肉または馬肉に、タマネギ、ニンニク、ケッパー、ピクルスのみじん切りを混ぜ、オリーブオイルと塩コショウで味付けし、上に卵黄をのせ、生のままで食べる肉料理。
タルタルとはモンゴル帝国の遊牧民・タタール人が由来で、「蛮族風」といった意味合いで使われている。(タルタルソースも名前の由来は同様)
13世紀頃ヨーロッパに侵攻していたタタール人は遠征の際、数頭もの乗用の馬を連れていき、同時に食糧としても利用していた。(乗りつぶした馬を落とし、肉は食料、血は飲み水にも使用していたとかいないとか……)
しかし乗用に飼育された馬であるため、肉は筋肉が付きすぎて大変硬く筋張っていた為食べられた物ではなかった。
そこで思い付いたのが、馬の鞍の下に刀で細かく切った肉を入れた袋を置いて馬に乗り、自分の体重と馬の運動で加圧し肉の繊維を柔らかくしてから、上記の調味料等で味付けをして食べる食習慣があったとされる。
タタール人の生肉を用いた料理がヨーロッパに伝わり、生肉の臭みを消すために胡椒や香草が入れられるようになった。
これが朝鮮半島に伝わってユッケになったほか、ドイツでフリカデレ(ハンブルクステーキ)として調理されるようになり、ハンバーグの原型となった。
日本ではマグロ肉で作られることもある。