概要
モータースポーツの一種。
ダート(土や砂利)で構成されたコースをタイムアタックし、速さを競うもの。舗装路で行われるジムカーナと対になる存在で、JAFの規則ではどちらも「スピード競技」に区分される。
略称のダートラで呼ばれることが多い。
基本的に日本のみでの呼称で、本記事でも日本のダートトライアルのみについての記述となる。
同じコースを2回走り、速い方のタイムを記録とするというのが最もオーソドックスなルールで、全日本選手権もこれを採用している。
クラス分けはジムカーナとほぼ同じ要領で、排気量や改造範囲によってされている。競技の性格上、大排気量のクラスでは4WD車が支持される傾向にある。
モータースポーツの中では低コストに楽しめることから、競技人口はジムカーナに次いで多い。
ただし、速いスピードと粗い路面が車に与えるダメージが大きく、部品どころかボディ自体が限界を迎えることも多い。また土砂に足を取られて外壁に刺さったり横転したりする光景もしばしば見られる。
競技後はボディも足回りも泥だらけで、そのため参戦の手間・コストはどうしてもジムカーナより高めになってしまう。
ダートでタイムアタックするという点でラリーと混同されることがあるが、ラリーは2人組で公道を走り、ダートトライアルは1人でクローズドコースを周回するという点で全く異なる。
またラリーは市販車ないし市販車を規則に沿って改造したマシンしか認められないが、ダートトライアルのDクラス(スピードD車両)は安全面さえクリアできれば事実上無制限の改造が可能となっており、V6ツインターボで4WDの86や、シャシーを真っ二つに切った上で全長を削って溶接し直したランエボなど、他ではなかなか見られないような自由な発想で作られたびっくりマシンが多数存在する。