概要
モーターサイクルによるクロスカントリー競技で、つまり未舗装の周回コースにてスピードを争う二輪レースである。
そのコースは丘陵などの不整地に設けられ、起伏に富んだ自然の地形を生かした勾配や土の露出したオフロードコース、そしてジャンプ台などの人工的セクションで競われる。
日本では、日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ)が主催する全日本モトクロス選手権をはじめ、各地方選手権や販売店やクラブが主催する草レースなどが開催されている。
モータースポーツの華ともいえるサーキットのロードレースに比べるとややマニアックに思われがちであるが、実は各メーカーともロードレース以上に力を入れているカテゴリである。
新庄剛志(野球選手・監督)や中本賢(俳優)、松田龍平(俳優)、久野静香(女子アナ)、キミ・ライコネン(F1レーサー)など著名人で愛好する者も多い。作曲家の平沢進も学生時代はモトクロスに熱中していた。また日本のモータースポーツ黎明期のレジェンド達(黒澤元治、長谷見昌弘、生沢徹、菅原義正など)は、モトクロス出身あるいはモトクロスを好んでいた者も多い。
世界選手権では、無敵時代のスズキに所属していた渡辺明が、1978年に125ccクラス王者となったのが日本人唯一のタイトルとなっている。
競技車
レースに用いられる車両は、モトクロッサーと呼ばれる、ナンバーを取得して公道を走ることができない競技専用車両である。不整地でのスピードを競うため、サスペンションのストロークを長く取り、灯火類などを省いて徹底的に軽量化が追求された構造となっている。
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