チェルシー(飴)
ちぇるしー
株式会社明治(明治製菓)が製造販売しているハードキャンディタイプの飴菓子。
コンビニ、スーパー、100円ショップなど、日本のどこででも売っているチープなキャンディーである。
その手に取りやすさと親しみやすい味わいから庶民の定番として愛されている。
常設フレーバーとして「バタースカッチ」と「ヨーグルトスカッチ」の二種類があり、袋入りのアソート商品では「コーヒースカッチ」も入っている。
いずれもミルク系統で、濃厚な濃い目の味わいが特徴。
割と安く買える菓子だが定番になるだけあり、この手の価格帯としては味のコントロールが上手い。
公式サイトでは名称の「スカッチ」とは製法の scorch という動詞から来たものと説明している。
英語版wikipediaによれば、バタースカッチという名称がどこから来たのかについての結論はないという。
メーカーの説明はいくつかの説の一つを挙げているのだろう。
もう一つの特徴として、黒字に花をイメージした図柄を合わせた包装デザインが挙げられる。
チェルシーといえばこれ、という象徴となっており、すこしエキゾチックな意匠と味ごとに決まった色目で彩られた伝統の看板である。
登場は1971年であり、実に半世紀以上に渡って売れている。
ニクソンショックが起きたり、初代仮面ライダーの放映開始と同年である。
同じバタースカッチ商品として全国的定番のヴェルタースオリジナルとはライバル関係にある。
定番と言えど、過当競争が激化し、お菓子というジャンル内での流行り廃りもあるし、大企業の倒産や買収も相次ぐこの時世、会社だっていつまであるかはわからない。
今は良くても気づいたら販売終了……なんてことにならないよう、思い入れのある人は市場にあるうちに時々買ってみるといいだろう。
2024年には、まさかの生産終了に。近年の傾向から転売ヤーに買い占められ、メルカリなどに大量出品されるという光景が目撃されることとなった。
…それから2024年8月には北海道限定ではあるものの、復活することとなる。ただし、こちらは道南食品へ変更となり、ソフトキャンディーへとリニューアルされるのだが…。
2023年現在、袋入りと箱入りの二種類のパッケージが存在する。
箱型のパッケージでの販売は誕生当初より受け継がれてきたスタイルである。
袋入り商品のアルミ蒸着個包装と、箱入りタイプの紙包みの個包装では微妙にフレーバーが違い、紙でくるんである方は包装紙由来の独特な香りが表面についている。
森永ミルクキャラメルなんかでも起きている現象である。
好みで紙と袋を買い分けるといいだろう。
基本フレーバーは上述のバター味とヨーグルト味にアソートのコーヒーを加えた三種類。
そして、期間限定で様々な味が登場している。
例としてはヨーグルトミックス、ストロベリーミックス、フルーツミックスなど、アソート商品として限定味が登場することが多い。
かつては箱でミルクティー味もあったのだが、箱で限定味が出る率は低め。
かっぱえびせんとかチョコボールとかポテトチップスとかと同じく、この手のロングセラー商品にありがちだが、限定味が美味いと思っても期間が終われば商品展開が終わってしまう。
悲しいことだが耐えねばならない。
ヨーグルト系の限定フレーバーは割と当たりが多い……気がする。
ミルクティーは美味いので定番に加えてほしいし、ヨーグルト系統とか、バナナ味はチェルシーのポテンシャルと相性がいいのでもっと頻繁に登場すべきではないだろうか。