概要
シリウスパセット動物群に属し、カンブリア紀のグリーンランドの海を泳いでいた毛顎動物(ヤムシのなかま)。
学名はTimorebestia kopriiと綴り、属名は「恐怖を引き起こす獣」を意味する。種小名はグリーンランドへの遠征を支援したKorea Polar Research Institute(KOPRI、韓国極地研究所)に由来。
生態
現世のヤムシはプランクトン食の小さな生物だが、この生物は頭の先の触角のようなものを除いて20cmとかなり大きく(参考:時代と場所が違うが、アノマロカリスが体長38cm。同じ地域には8cmほどのケリグマケラなどが生息していた。)、当時の生態系の上位に立っていた。いくつかの標本には腸の内容物が保存され、当時たくさんいたイソキシスが捕食されていたようだ。
系統
この生物はヤムシのなかまとされており、カンブリア紀にはアミスクウィア、キャピナテーターといった近い分類の生物がバージェス動物群に存在するのだが、なんとネクトカリスもこの仲間に含まれるようになった。