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概要
ギリシャ神話の軍神アレスが息子にしてトラキア王ディオメデスに与えたとされる四頭の怪馬。
名前はポダルゴス(速いもの)、ラムポーン(輝くもの)クサントス(黄色いの)、ディーノス(恐ろしきもの)。
すべて大人のメスであるが非常に獰猛・巨大かつ肉食であり、特に人肉を好んだという。
ディオメデスは怪馬達を養う為に、臣下に命じて見ず知らずの旅人を拐い、この人喰い馬達の餌として与えた。
第八の難行
ヘラクレスは十二の功業の八つ目に、この人喰い馬達を奪取することになった。
ヘラクレスが怪馬達を奪取しに来ると知ったディオメデスは、暗殺者を送り込むが全員返り討ちにされ殺された。そしてヘラクレスは怪馬達を全て生け捕りにした。
それを知ったディオメデスは激怒し、自ら軍を引き連れて怪馬達の奪還しようとした為、ヘラクレスは引き連れていた従者の青年に怪馬達を見張らせ、たった一人でディオメデスの軍に立ち向かい勝利、見事ディオメデスを討ち取った。
しかしヘラクレスが戻ってみると、従者は人喰い馬達に貪り喰われていた為、ぶちギレたヘラクレスはディオメデスの死体を怪馬達に喰わせてしまった。
ディオメデスを喰った怪馬達はすっかり大人しくなったという。
最後
この馬たちの行末は諸説ある。
- ルートA:ヘラクレスはこの人喰い馬達をエウリュステウスに見せた後に、父ゼウスに捧げようとしたが、人喰い馬の所業を知ったゼウスはそれを拒否し、エウリュステウスに怪馬達を野に放すよう命じた。そしてエウリュステウスが野に放すとゼウスは数多の猛獣を集め、この怪馬達を喰い殺させた。
- ルートB:すっかり大人しくなった怪馬たちはゼウスの正妻ヘラの神馬となり、アレキサンダー大王の頃まで血統を残した。