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ディーク侯爵夫人

でぃーくこうしゃくふじん

ディーク侯爵夫人とは、小説作品『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』の登場人物。
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概要編集

CV: 大地葉

FORTUNE・LOVER』シリーズに登場するソルシエ王国の貴族であり、ディーク侯爵の妻にして、魔法学院の生徒会長シリウス・ディークの母親。



人物編集

幼少期に病弱だったシリウスを見捨てず看病を続け、その甲斐あってシリウスは現在も健康に過ごしており、シリウスには並々ならぬ愛情を持つ母親である。

ただし、夫である侯爵との夫婦仲は冷え切っているらしい。



関連タグ編集

乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…  シリウス・ディーク ディーク侯爵




















以下、ネタバレにつき、原作未読の方は閲覧注意



















『いいのよ いいのよ 私には可愛いあなたさえいてくれれば』

『いやよ この子は喪えない 私にはこの子しかいないの』


『旦那様の一夜の相手でしかないメイド風情が、何故 私の求める全てを持っている?』

『どうして、お前の子供は健康で、私のシリウスだけが死にゆかなければならないの?』




その本性は、『FORTUNE・LOVER』の表向きの悪役でもあるカタリナを凌駕する程の危険人物。

ディーク侯爵は女好きの遊び人の為、家庭を全く顧みず夫人にも息子のシリウスにすら関心を示さない有様であり、夫からは愛情を受けられなかった夫人は、その欲求をシリウスに依存する事で満たしていた。

だがシリウスは病弱であり不治の病に侵され、余命幾ばくもない状態となり、夫人はあらゆる手段で治療を試みるが実を結ばず、とうとう狂気の階段を昇る事を決意した。

それは…


夫が手を出したメイドに産まれた息子のラファエルの肉体に、シリウスの意識を闇の魔法によって移し替える為に、ラファエルの母親を生贄に闇の魔力を得る為の儀式を行うという悍ましい計画だった。


ラファエルは、シリウスと血の繋がりだけでなく外見も殆ど変わらず、何より健康的な肉体だった為に白羽の矢を立てたのだ。

その後、準備を整えた夫人は計画を実行に移し、侯爵家から離れて暮らしていたラファエルとメイドだった母を拉致し、闇の魔法による儀式の生贄としてラファエルの母親は雇われた魔法使いの男性に殺され、闇の魔力を得た男性にラファエルはシリウスの記憶を植え付けられてしまう。

だが、この魔法は不完全であり、シリウスの記憶をラファエルに植え付けることには成功したものの、意識はラファエルのままだった(本物のシリウスはこの時に他界している)。

だが、この事が発覚すれば今度は自身が殺される事を悟ったラファエルは、復讐を果たす為に復讐心と屈辱を押し殺しシリウスを演じる事を決意し、以降はディーク家の嫡男シリウスとして振る舞い続けた。

だが、この事実に夫人は感動と歓喜のあまり全く気付くことはなかった。

更に夫人は、この儀式が外部に発覚する事を防ぐため、雇った男性をその場で殺害してしまうが、元々生かして返す気は更々なく、更に念には念を入れこの男性の家族をも殺害していた事を、男性が事切れる寸前に明かしている。

最愛の息子を救う為というのは事実であったものの、その本質は『シリウスへの依存とウォルト親子への嫉妬』である事は疑いが無く、その狂気は闇の魔法の儀式にてラファエルの母親、闇の魔力を得た魔術師、あろうことか救おうとした最愛の息子の人生に止めを刺す事になり、結果的に自身の手で3人、更に協力者の男性の家族をも口封じの為に殺害している等、作中屈指の危険人物である。

最終的に自首したラファエルの告発により、その罪と非道な所業は明るみに出て主犯の夫人含めて儀式に関わった使用人全員が逮捕された。

(アニメ版ではアランとジオルドが連行する際に立ち会っている)



息子のシリウスへの愛情は、最早愛情とは程遠いシリウスへの依存と言って差し支えなく、侯爵に見向きもされない虚しさと愛への渇望を紛らわせる為の代替行為であり、その依存度は病で余命幾ばくも無いとはいえ、10歳にも満たないシリウスが生きる希望を失う程で、最早毒親の領域に達していた。

救う筈だった瀕死のその愛息子をあろうことか自分自身で止めを刺し、その息子も夫人を全く愛しておらず、寧ろ死ぬことを望んでいたという事実、あまつさえ憎しみと嫉妬を向けていた女性の息子に騙され続け、挙句に破滅した彼女の心境は如何に…。

ある意味では、国外追放や攻略対象に一思いに殺害されるルートを辿る運命にあった、本来の悪役令嬢のカタリナよりも、遥かに悲惨な破滅を迎えたとも言える。















以下、更なるネタバレ





元々ディーク侯爵家は、『闇の魔法』の人体実験を長年に渡って行ってきたという裏の顔があり、その被験者は主に子供で、入手ルートは人身売買によって賄われていたという非道な事実も後に判明した。

夫人だけでなく、当主である侯爵もこの件に当然に関わっていた。

この夫婦には夫婦愛など微塵もないにも拘らず、この手の非道な所業には躊躇なく手を出す人間性は共通しており、本当にとんでもない夫婦であった。

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