概要
イングランドとかに分布する話で、母親が娘の怠慢を非難する歌を歌っていたところ、領主が通り過ぎたので歌詞を娘は有能だと変更、有能な娘として伴侶となることになった。でも糸紡ぎに関して異常な量をやらないといけないので困っていると「長い尻尾を持つ黒くて小さい奴」が現れ、手伝ってやる代りに壱か月後霊魂をいただくがそれが嫌なら「俺の名を言ってみろ」という。大変素晴らしい作業に感心する娘が迫る期日に困っていると配偶者が、狩猟の際に穴の中で何かが紡績作業をしながら
「ニミニミノット マイネーム トムティットトット」(健部伸明と怪兵隊『幻想世界の住人たち』では、「おーいらはトムティットトット、ごーきげんに糸をつむぐぅー」と訳す)
と歌っていたのを見た、というので、名前を言い当てて何とかなる、という話の中に出てくる。
ぐーたら娘が結婚の代償で糸紡ぎ関係の無茶ぶりをされる~スピリチュアルななんかが手伝ってくれる代りに名前を言い当てなきゃこっちでもらい受けると脅迫される~配偶者が情報をぽろっというので大団円フォーマットの話はヨーロッパに結構分布している。
ロマ民族の間では、そのトムさんをやっつけた後、娘さんがグリースと卵でぐちゃぐちゃになった糸を何とかすることになり、ロマ(ジプシーって言っちゃいかんそうなので)の人と他動物さんが何とかするという話がある。
糸繰り妖精の名前の語尾がハベトロットなど「~ット」になるのは何のお約束なのかは不明である。
関連タグ
大工と鬼六:この話とよく似た日本の昔話
ルンペルシュティルツヒェン:ドイツ語圏バージョン