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概要編集

アードラシア帝国の第四皇子で、皇太子ヴィルヘルムの同母弟。


帝位争いに関心がなく、才能がないにもかかわらず文芸に熱中する趣味人。異母弟のアルノルト、コンラートに並んで評判の良くない皇子。


人物編集

が、実際にはアルノルト同様に非常に洞察力が高く、武芸も一定以上にこなし、魔法の知識も持ち合わせて政治能力も高い逸材。これだけの才能がありながら趣味に没頭するのは、かつては兄ヴィルヘルムが理想の皇帝であったから、自分がなるべきではないと身を引いていたため。そして、現在はアルノルトとレオナルトの二人こそが相応しいと考えており、一歩引いて二人に手助けをしている。


能ある鷹は爪を隠すとまでは行かないが、いざ皇族としての責務を果たすべき時が来たときには率先して動く。ただし、それが殆ど独走や暴走に近いために父から雷を落とされることも多い。それが結果としてプラスにもなるため、父ヨハネスもやや持て余し気味。アルノルトが能ある鷹とするならば、トラウゴットはやるときはやるタイプ。


聖女レティシアの暗殺事件では、エリクでさえ凝視しなければ分からなかった遺体が偽物では?という違和感を抱き、独走して全ての魔法を打ち消す皇旗を勝手に持ち出し、その謀略に巻き込まれたエルフの王女を身体を張って救うという珍妙な活躍をしている。


唯一の弱点は十代前半の少女を見ると暴走する、ということ。太った外見も相まって変質者と思われるが、本人はある程度限度をわきまえて慈しみの対象としており、手を出すようなことは決してせず、アルバトロ公国の公女エヴァンジェリナを自作の本の登場人物のモデルになって欲しいと願い出るなどの付き合いで、かなり紛らわしい。


逆を言えば、これ以外に弱点らしい弱点は殆どないので、やる気があれば皇帝になれる人物。だが、上述通り自分の能力をある程度自覚し、その上で自分が相応しいと思った人物が皇帝になるべきと考え、それを補佐する意味ではアルノルトと同じスタンス。


また、人格と能力のどれも問題がないためにアルノルトとレオナルトからの信頼も厚い。




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