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ドクター・ノオ

どくたーのお

小説『007』シリーズ長編第6作、映画作品としては第1作のタイトル、および登場人物。
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概要編集

ドクター・ノオ(Dr. No)小説『007』シリーズ第6作にして、記念すべき初映画化作品。

また、同作の登場人物(ヴィラン)であるジュリアス・ノオ博士のこと。


ジャマイカの孤島を舞台にジェームズ・ボンドとノオ博士の戦いが描かれる。

小説版におけるノオ博士の目的は誘導ミサイル実験の妨害だったが、映画版では月面ロケット計画の阻止に変更された。結果としてキューバ危機アポロ計画といった時事性の高いテーマを扱った作品となっている。


ボンドが自らの代名詞とも言えるワルサーPPKを始めて手にした作品でもある。原作小説では前作終盤で銃を抜き損ねて窮地に陥ったので、上司のMから銃を新調するよう命令されたのだが、ボンド自身は以前まで愛用していた「ベレッタの25口径」が没収されたことを口惜しんでいた。映画シリーズは本作が第一作だが銃の新調シーンは原作通りに描かれた為、「ベレッタの25口径」は一回も使用されないまま冒頭で没収。以降の作品でもワルサーPPKを使い続けている。


あらすじ編集

英国秘密諜報部(MI6)のジャマイカ支部が突如消息を絶った。調査に派遣されたボンドは、現地の「クラブ諸島」で有機肥料工場を経営するノオ博士に注目する。博士は工場の地下に秘密基地を建設し、妨害電波を発信してアメリカの宇宙開発計画を妨害していた。


ボンドは助手のクオレル、密漁者の美女ハニーと共にクラブ諸島へ潜入するも、島を警備するドラゴン戦車の襲撃でクオレルは死亡、二人は捕まってしまう。果たしてボンドはノオ博士の魔手から逃れ、秘密基地を破壊する事が出来るのか?


ジュリアス・ノオ博士編集

金属製の義手を持つ中国系ドイツ人。映画版での演者はジョセフ・ワイズマン。

元々は中国系犯罪結社「党」の一員だったが、組織を裏切って大金を横領、その報復として両腕を切り落とされ心臓に銃を撃ち込まれてしまう。しかし、内臓逆位の特殊体質によって生き延び、横領した金を元手に現在の名前と薬学部博士という肩書を手に入れる。

その後、ソ連(映画版では犯罪結社スペクター)と手を組み、島に有機肥料工場とそれを隠れ蓑にした秘密基地を建設していた。


「人間の肉体と精神」に関する研究を行っており、その成果として作り上げた「障害コース(高圧電流、火炎放射、毒蜘蛛、巨大イカが待ち受けるパイプ状の通路)」にボンドを閉じ込めた。しかし、生物学に関する知識はいい加減なのか、ハニーを殺すつもりで行った拷問(大量の蟹をけしかける)が上手くいかず、バカにされる一幕がある。


原作小説ではクラブ諸島開発の邪魔となる希少種の鳥を虐殺していたが、金儲けのため採掘していた有機肥料(鳥の糞)の生き埋めにされて殺害された。映画版では放射能に満ちた原子炉プールへ叩き落され、義手のせいで這い上がれずに沈むという、どちらにせよ自業自得の最期を遂げた。


関連項目編集

007 ジェームズ・ボンド

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