概要
ソ連海軍初の固体燃料型弾道ミサイル搭載潜水艦。
搭載したR-39弾道ミサイルは、運用上の安全面から言えばこれまでの液体燃料型弾道ミサイルより上であったが、全長16m・重量84tの大型ミサイルになった(同時期のアメリカ製「トライデントC4」が10m・33t。R-39の前型であるR-29が13m・33t)。
そのため「ミサイルがでかいなら艦も大きくすればいいじゃない」と言わんばかりに、R-39を20発搭載できるように前級のデルタIV型から、
・全長・全幅を155m/11.7m→175m/23m
・水上・水中排水量を8,900t/10,600t→24,500t/48,000t
へと大型化している。これはアメリカのオハイオ級原子力潜水艦を上回る世界一のもので、ソ連の威信を示すことになった。
しかし1981年の就役からわずか10年でソ連は崩壊。ロシア海軍に移籍した後は、予算不足で持て余しとなり、90年代末までに3隻が退役し、残り3隻も予備役に編入されるなど活動は低調になった。
そして2017年に5番艦「アルハンゲリスク」と6番艦「セヴェルスターリ」が、そして2023年に1番艦「ドミトリー・ドンスコイ」が退役し全艦がロシア海軍から姿を消した。
R-39もドンスコイ級が活動低調になった2004年に廃棄処分となり、現在のロシア海軍ではR-29の最新型(R・RMU型)が使用される一方、全長12m・重量37tのR-30の実用化に動いている。
関連タグ
ソビエツキー・ソユーズ級戦艦:ドミトリー級が建造されたのが、本級建造の為に作られたセヴェロドヴィンスクの402造船所。