「前を向け。夜の闇は濃くなったが、永遠には続かない」
概要
Fallout4に登場するキャラクター。ダイアモンドシティ(アポカリプス前でいえば米国・ボストンの一部)在住の私立探偵である。主人公のコンパニオンとして同行させることも可能。
ダイアモンドシティマーケットの裏路地にバレンタイン探偵事務所(Valentine Detective Agency)を構える。助手はエリー・パーキンズという女性。かつて大きな事件を解決したことで市民の評価は高く、主人公はパイパーからショーン捜索の助けになる探偵として紹介される。確かにその調査能力、推理能力は侮り難いものがある。
クールな皮肉屋だが、性根は極めて真摯で善良。
外見は初老の男性であるが、あきらかにメカバレしているのがまず特徴。大きく皮膚が裂けて体内の機械部品が露出しているのだが、本人は隠そうともしていない。連邦(コモンウェルス)に存在する組織「インスティチュート」で造られた人造人間らしいとされている。
色褪せたトレンチコートを着こなし、くたびれたフェドーラ帽を被った古き良きハードボイルド探偵スタイルを好む(本人いわく記憶によれば探偵とはこういうものらしい)。
経歴
元々はインスティチュートから廃棄処分された野良人造人間であった。荒野を彷徨ってるうち、少女が誘拐される現場に出くわす。救助したところ、彼女は当時のダイアモンドシティの市長の令嬢であった。この一件でニックは市長から市民権を与えられるが、人造人間の恐怖におびえるダイアモンドシティ市民からは当然猛反発を食らってしまう。
しかし人造人間という素性を隠さなかった事が逆に功を奏し、街の厄介者として「誰もしたがらない仕事」の駆け込みが続出、街の住民は困ったことがあればニックに助けを求め、ニックもそれを引き受けては解決していった。
やがて街の人々はニックを信頼するようになり、彼は自分の探偵事務所を構えるようになったのだった。
なお、彼の記憶と人格は元となったオリジナル、戦前の人間の警官「ニック・バレンタイン」からコピーされたものであり、彼自身も現在の自我が他人からの借り物であることを理解している。その上で、自我を与えてくれた恩人であるオリジナルのニックが記憶として残した凄絶で哀しい過去と未練について思い悩んでおり、皮肉の多い渋いセリフからは、その苦難の影響が垣間見える。
日本語吹き替えでの声優は牛山茂。
余談
当キャラクターの日本語吹き替えを担当した牛山氏は、後にドラマ版Falloutにて、俳優のマイケル・エマーソン氏演ずるエンクレイヴから脱走した謎の研究者、シギ・ヴィルツィヒの吹き替えを担当した。なお、牛山氏自体はヴィルツィヒを演じているエマーソン氏の吹き替えをしばしば担当することが多い。