概要
『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』・『厄災の黙示録』・『ティアーズオブザキングダム』に登場するハイラル軍。
100年前の厄災ガノン復活によってハイラル王国が滅亡しており、作中の時間軸ではとうの昔に滅び去って久しい。
厄災ガノンがよりにもよってハイラル城から現れたせいで真っ先に王国そのものが陥落したこと、そしてガノンが乗っ取った無数の古代兵器ガーディアンが規格外の強敵であった事などが災いしてマトモな抗戦もできず、指揮系統も相応に混乱していたのだろう。
だが敗走に敗走を重ねながらも、ハイラル軍の残存部隊は「アッカレ砦」で最後まで抵抗を続けたという。
装備
鉄の胸当てに鉄兜、白地にハイラル王家の紋章を染め抜いたサーコートを装備していることが多い。
村や町の門で見張りをする兵士は槍を持っている。
以下は『ブレスオブザワイルド』系統の作品で登場した武器、防具などをまとめる。
防具
ハイリア軍の兵士が着用した金属製の甲冑。防御力に優れる。
現存するものは厄災の戦禍を免れた貴重なものらしい。
百年前のパラレルを描いた『厄災の黙示録』では兵隊長などの上官が装備する高級装備として描写されており、
一般兵士は鉄帽子に鎖かたびら、皮の籠手にブーツといった簡素な防具を身につけているようだ。
ハイリア王国の王家一族を警護する、近衛騎士のために仕立てられた衣装。
「ハイリア兵」装備とは違い、上質な布地を用いた礼服である。
武器
- 兵士シリーズ
片手剣、両手剣、槍、盾、弓が存在する。イラストは片手剣の「兵士の剣」。
魔物との戦いを想定して作られており、攻撃力・耐久力等でハイリア人の旅人が使う「旅人」シリーズの武器よりワンランク上の性能を持つ。
作りも「旅人」武器より洗練され、大型化もしているので扱いには慣れがいるようだ。
なお、片手剣、両手剣、槍が金属製、盾と弓が木製として扱われる。
『ティアーズオブザキングダム』では大きさの割に「軽量で扱いやすい」という設定が追加され、
近接武器に「溜め攻撃高速化」「溜め攻撃時がんばりゲージ消費軽減」の効果が追加されている。
- 騎士シリーズ
こちらも片手剣、両手剣、槍、盾、弓が存在する。イラストは片手剣の「騎士の剣」。
「兵士」シリーズの上位互換であり、こちらは全て金属製。
武器に熟練した騎士たちに与えられた武器で、現在は旅慣れた冒険者達が好んで使っているようだ。
斧のような枝刃が付いた槍、ダンビラのように平たい刀身の両手剣など、かなりユニークな外見の武器もある。
『ティアーズオブザキングダム』では「持ち主のピンチや思いに応えて力を発揮する」とされ、
近接武器に「ハートが残り1以下のとき、攻撃力2倍」というクセのある効果が追加された。
- 王家シリーズ
片手剣、両手剣、槍、盾、弓が存在。イラストは片手剣の「王家の剣」と盾「王家の盾」。
目覚ましい功績を上げた騎士や王家の直属部隊、重要施設の警備など、重要な地位に就く者に与えられた強力な武器。
金色の細工模様が黒い下地に映え、きらびやかな印象を受けるが、性能面でもゲーム内最上クラスの攻撃力と耐久性を誇り、とても強い。
『厄災の黙示録』ではハイラル王が「王家の両手剣」を振るっている。
『ティアーズオブザキングダム』では「扱いの難しい武器」とされた一方、技量のある者ならば大きく性能を引き出せるようで
『ジャスト回避からのラッシュ攻撃時、与えるダメージが2倍』という強力な効果が追加された。
- 近衛シリーズ
空手剣、両手剣、槍、盾、弓が存在。イラストは両手剣の「近衛の両手剣」。
シーカー族が厄災に対抗するために試作し、軍に提供した武器だったが、後述の欠点から実戦では用いられなかったとされる。
外見は「王家」シリーズの色違いで、全体が藍色に染まり一部の装飾が赤い。
「王家」シリーズやライネルの武器をも超える高い攻撃力を持つ反面、耐久値が非常に低く壊れやすいというピーキーな性能を持つ。
『ティアーズオブザキングダム』では「壊れかけ(耐久値が残り3以下)で与えるダメージが2倍になる」という特殊な効果が追加。
耐久値を消耗しない特定の戦い方で活躍したり、逆に壊れる事を前提にした戦法で驚異的なダメージを叩き出すなど所謂浪漫砲としての立場を得た。
- 大砲
『ブレスオブザワイルド』にて、当時のハイラル軍最大の火力を誇った最新鋭の兵器。駐屯地やアッカレ砦に多数配備されていた模様。
保有していた軍事施設
【中央ハイラル】
軍の最高指揮者のハイラル王が鎮座する、ハイラル王国およびハイラル軍の中枢。
荘厳な建築様式を持つ宮殿である一方、立地や各防衛施設、砲台型ガーディアンなどの集中配備により高い防衛能力を有していたようだ。
しかし100年前、厄災ガノンが出現したのはハイラル城の地下、つまりは防衛陣地の内側であった。あくまで外からの攻撃に備えた防備は内側からの侵攻にはまるで意味をなさず、結果ハイラル王国はあっけなく滅亡してしまう。
ここが最初に陥落し、国王を含む中枢がいきなり壊滅した事で軍の指揮系統は混乱状態になったと思われる。
- ハイラル軍駐屯地
軍の最大の駐屯地。『厄災の黙示録』で始めて往時の姿が描かれ、多数の兵舎や監視塔を備えた要塞であった事がわかる。
多くの兵を擁する駐屯地ではあるものの王国にほど近く、厄災復活後は早くに陥落したと思われ、
100年後の現在はわずかな廃墟と朽ちたガーディアンばかりが転がるほとんど更地同然の遺跡と化している。
- コモロ駐屯地
コモロ池の周辺にある中規模の駐屯地。『厄災の黙示録』では大きな教会のような施設が存在していた。
ここも比較的早くに落ちたと思われ、現在はわずかに廃墟が残るのみ。
【ハテール地方】
- ハテノ砦
双子山の峡谷を抜けた先、クロチェリー平原の奥にある砦。
ほとんど壁と門だけで作られた簡素な造りで防衛にはあまり向かなそうだが、それもそのはず、本来は関所のような場所だった。
だが、厄災復活の際には逃げ延びた民間人や兵士、ゼルダたちを追ってガーディアンが襲来。
兵士やリンクの命を賭した尽力、そして最終的にはゼルダの封印の力で奇跡的にガーディアンを防ぎきったお陰で、ハテノ村は被害を受けずに済んだ。
【オルディン地方】
- ハイラル軍演習場
ハイラル軍が軍事演習、および教導や課業のために使用していたと思われる。
高い支柱に木製の足場やハシゴが架けられ、アスレチックやロッククライミングのような作りとなっている。
現在は一部が沼地の中に沈んでおり、魔物たちの野営地になってしまっている。
【アッカレ地方】
- アッカレ砦
アッカレ地方の切り立った岩山に築かれた巨大な砦。ハイラル軍が最後に組織的抵抗をした場所であり、後世には『ハイラル王国最期の地』と伝えられている。
元々は東方の海から進軍してくる敵を想定して建てられた大型城塞。このため、アッカレ砦は王国軍の最新鋭兵器である大砲を保有し、周辺の街道に睨みを効かせていた。
また砦の規模から単独での戦闘を想定しているようで、籠城のために大量の食料が保管してあったとされる。
堅牢な造りと規模から難攻不落の砦と言われていたが、ガーディアンの猛攻によって無残にも陥落した。
虎の子の大砲は外部からの侵略に備えて設置されていたため、内地から攻めるガーディアンには対処ができなかった事。
剣や槍をものともしない打たれ強さと驚異的な走破能力、そして強力なビームによる攻撃力を備えたガーディアンとの戦闘は、
そもそもがアッカレ砦の対応力を大きく超えるモノであった事が陥落の主な原因と考えられる。