シーカータワー
しーかーたわー
古代シーカー族の技術によって建造された巨大な建造物。試練の祠と同様、厄災ガノンに対抗する勇者への助力を行うためのものであり、ハイラル全土に計15本建っている。試練の祠が勇者の訓練用施設なのに対してこちらは情報収集施設であり、本来の機能を発揮すれば塔周辺のマップはおろか魔物の動向すら把握でき、後述する『厄災の黙示録』ではその役割を遺憾なく発揮している。
頂上にシーカーストーンに反応する端末が設置されており、ここにシーカーストーンをかざすと塔が起動し、周辺地域のマップ情報をインプットしてくれる。その後は、試練の祠と同様ワープ地点として利用できる。
ゲーム中での役割としては、マップ情報を入手するミニダンジョン的な扱いが第一義だが、それ以外にもリンクの旅の目印となる灯台のような立ち位置や、攻略後はその高さから周囲の状況を見渡して探索する拠点として使うなど、様々な役割を持つ。
灯台としては非常に優秀で、最初に来る始まりの塔からでもハテノ塔・タバンタの塔・ゲルドの塔以外は全て見ることができる。ただ、なまじ遠くからでも目立つせいで距離感を誤り、行こうとしたら意外と遠かったという事態も結構ある。
続編となる『ティアーズオブザキングダム』では、厄災ガノン討伐後に古代シーカー族の遺物は消滅したとのことで、跡形も無く消えている。マップ登録については新たに鳥望台という施設が登場する。
黄土色をした六角柱の外壁とその内部の発光する円柱からなる2重構造の塔で、先端には皿状の台座が乗っている。
塔の外壁はリンクが登ることが可能。網目状の掴みやすそうな表面だからか、それとも上部の台座が屋根代わりになっているのか、普通の壁と違って雨でも滑ることはないが、はしごとは異なりがんばりゲージはしっかり減る。
塔の途中にはがんばりゲージの回復ポイントとして足場がある。足場の配置パターンはいくつかあるが、らせん状に配置されているタイプと、6面中3面ずつ交互に配置されているタイプが多い。
頂上の台座の中央には端末と勇導石が設置されている。台座の上には円錐状の屋根があり、塔を起動するとそこに取り付けられ羽根状のパーツが展開する。
中心の円柱の発光色は試練の祠と同様、塔の起動前はオレンジだが、起動後は青になる。
有体に言えば塔をよじ登って頂上の端末を起動するだけなのだが、基本的にはどれも何かしら障害が待ち構えており、一筋縄ではいかないようになっている。
塔の周囲は往々にして魔物の拠点となっており、塔に近づくのを阻んでくる。
塔に到達したとしても塔自体が登りにくい構造になっていることもある。それだけでなく、周囲にウィズローブやキースなど浮遊可能な魔物がいる場合、かなり上の方まで追いかけてくるため、登っている間攻撃され続けることになる。一応一番上の足場から上は安全地帯扱いで、ここから上の範囲に達すると魔物も元の場所へ帰っていく(その前に放たれた攻撃はしっかり届くので注意)。
また、場所と時間によっては頂上付近が寒冷エリアになるので、防寒装備が必要になる。
- 始まりの塔
物語が始まって最初に起動する塔。マップエリアは始まりの台地全域。
回生の祠から目覚めたリンクは、どこからともなく聞こえる導きの声に従ってこの塔を起動することになる。
この塔はまだシーカータワーが起動する前に来るため、塔を登るという行程が無く、岩に埋もれた端末にシーカーストーンをかざすだけとなる。塔が起動すると各地のシーカータワーが隆起するムービーが流れ、ムービー後は塔の頂上からスタートする。頂上からは始まりの台地にある4つの祠が全て見えるようになっており、台地攻略中はここを拠点とすることになる。
なお、始まりの台地攻略中はまだパラセールがないため、降りる際にうっかり足を踏み外して転落死したプレイヤーも結構いた模様。
- 双子山の塔
示された順序通りにゲームを進めた場合、2番目に来ることになる塔。双子山西側の麓、街道の川向かいに建っている。マップエリアはハテール地方のハテノ砦以西。基本的に序盤に来る塔のため、特に大きな障害はなく、簡単に登ることができる。
- ハテノ塔
ハテノ砦から少し東の丘の上に建っている塔。マップエリアはハテール地方のハテノ島以東とラネール山。
周囲に棘付きの枯れ木が絡みついているため、限られたルートでないと登れない。ただ、枯れ木なので燃やすことはでき、燃やし尽くしてしまえばただの簡単な塔に変わる。
魔物は少し離れたところにボコブリンが座り込んでいるだけなので、攻略に影響はほぼない。ただし、ハテール地方はボコブリンが街道沿いで待ち伏せ襲撃してくる地域なので、塔に辿り着くまでの道で何度も襲われることになる。南側には拠点が2つ並んでいる。
がんばりゲージを2個ほど強化していれば、ここから滑空でハテノ村入口のすぐ手前まで一気に行くことが可能。
- 平原の塔
ハイラル平原の南西部に建っている塔。マップエリアはハイラル平原とハイラル城(ハイリア川とヒメガミ川に挟まれた範囲)およびゴングルの丘。元々はハイラル軍駐屯地があった場所だが、現在は瓦礫が残るのみとなっている。
序盤の難所となる塔。塔自体はこれといって特徴が無いのだが、なんと周囲に朽ちたガーディアンが2機居座っている。この2機が塔の全周を上から下まですっぽりと索敵範囲に収めており、塔を登ろうとすると必ず最低1機から狙われることになる。索敵から外れられるのは途中の足場のわずかな範囲のみで、特に下の方は角度の関係から手すり付近でしゃがまないといけないというシビアな判定。
当然ながら普通にのんびり登っているだけではビームの直撃を食らうことになるので、壁ジャンプで速やかに登る必要があるのだが、足場と足場の間隔はがんばりゲージを強化していない場合、壁ジャンプの限界数ギリギリでどうにか到達できるという絶妙な長さとなっている。足場の配置はらせん状タイプなので、足場を使う場合必然的に塔を1周しなくてはならず、どちらか1機だけ倒してもう1機の死角のみを登るというのも難しい。
装備も整っていない序盤に来ると、照準レーザーに晒されながら必死に登る羽目になる。しかし、朽ちたガーディアンさえ排除してしまえばなんの障害もない塔なので、ガードジャストができる、あるいは中盤以降なら大した難易度ではなくなる。
ちなみにすぐ近くには歩行型もいるのだが、こちらから攻撃したり発見された状態で登り始めたりしない限りは登攀中に狙われることはまず無い。
- 丘陵の塔
ハイラル平原の西にある終焉の谷とチナガレ湿地帯の間に建っている塔。マップエリアは中央ハイラルのヒメガミ川以西の丘陵地帯で、サトリ山やラブラー山などが含まれる。
塔の周囲が小規模ながら湖となっており、泳ぎで近づかなければならないうえ、水上はシビレリザルフォス、空中はエレキウィズローブという難敵が生息している。ラブラー山方面からパラセールで飛べないこともないが、どう頑張っても水面移動をショートカットできる程度。
頂上には鳥人研究家のブートがおり、鳥人間チャレンジに挑戦できる。鳥人目撃情報の多いここを歩いていたところで塔が急にせりあがったため降りれなくなったとのことだが、そもそもこんな湖のど真ん中のしかも危険な魔物だらけの場所にどうやって来たのだろうか……。
- 森林の塔
マップエリアはハイラル城の北側、ハイラル大森林やドイブラン遺跡、忘れ去られた神殿が存在する地域。演習場跡は現在大規模な魔物の砦と化しており、そのうえ塔の周囲は沼となっているため、多数の魔物の攻撃を掻い潜りながら、まるでSASUKEのような気分で足場を伝って塔に到達しなくてはならない。
街道の途中で北東に逸れた山道を登ってそこからパラセールで高い足場を目がけて飛べば魔物を無視できる。
魔物拠点であるドクロ状岩を真下から生えたため、破壊された拠点の一部が塔のてっぺんに覆いかぶさっている。その上には王家の大剣が突き刺さっており、これのせいで雷雨のときはこの塔にやたらと雷が落ちる。
- 湖の塔
ハイリア湖の南の丘に建っている塔。マップエリアはハイリア湖とフィローネ草原、フィローネ海など。周囲の丘は入り組んだ地形をしており、魔物が拠点として利用している。双子山の塔やハテノ塔と同じく序盤に来ることが多い塔のためか、魔物は多いもののそこまで厄介な障害はない。
- フィローネの塔
フィローネ地方の東側、フロリア川の辺に建っている塔。
マップエリアはフロリア山やヒメイダ山やダスキーダ山などの山々や、その南のフロリア湖、ウオトリー村、サイハテノ島など。“フィローネ”という名前に反して半分以上がハテール地方の範囲である(『厄災の黙示録』だとウオトリー村辺りもフィローネ地方扱いとなっているが)。
休憩用の足場が一番上のものしかないため、地上から登るにはがんばりゲージを強化するか、がんばり回復系のアイテムが必要。しかも厄介なエレキウィズローブがいるため、発見されると反撃できない状態で執拗に狙われ続ける羽目になる。幸いすぐ隣に塔より高いカーマス台地があるため、そこから滑空で来れば特に問題なく登り始めることができる。そのため、西側から樹海を通って来るか、双子山方面から南下してカーマス台地経由で来るかによって難易度が大きく変わる。
遠目からだとカーマス台地などが背景にあるせいであまり目立たず、かといって地上からだと樹海の木々が邪魔で見え辛く、そして拠点としての旨味も他の塔に比べると薄いため、おそらくシーカータワーの中では最も地味な存在。
- オルディンの塔
デスマウンテンの南に建っている塔。マップエリアはデスマウンテンとその周辺。
山道脇に何の変哲もなく建っており、塔自体の難易度は双子山の塔と大差ないレベルだが、塔までの道が少し難しくなっている。塔の手前の山道には歩行型ガーディアンが2体待ち構えており、それを避ける場合は魔物が多くいる急勾配の坂を登る必要がある。といってもそもそも周囲の崖も起伏が多い(休憩できる地点が多い)地形なので、崖を登ればどちらも回避することは可能ではある。
- ラネールの塔
ラネール湿原東の小山の上に建っている塔。マップエリアはラネール地方のルテラー川およびラネール海の以北。
山一帯が魔物の拠点となっている。しかも大抵は神獣ヴァ・ルッタの攻略前ゆえ雨が降り続けており、壁登りがまともにできないため、魔物を避けてショートカットするのも難しい。
ヴァ・ルッタ攻略前なら頂上にゾーラ族のノールがおり、ダルブル橋にいるシド王子に会うように言ってくる。ちなみに昼寝中に塔がせり上がったため降りられなくなってしまった模様。
- アッカレの塔
ハイラル王国終焉の地とされるアッカレ砦の頂上に建っている塔。マップエリアはアッカレ地方全域。
シーカータワーの中でも特に難易度の高い塔の1つ。塔にたどり着くにはまず砦の頂上まで登る必要があるが、周囲の通路は飛行型ガーディアンが4機も徘徊しており、発見されないためには途中の鉄扉や鉄箱でサーチライトを遮る必要がある。ガーディアンを避ける場合、がんばりを大量消費して険しい崖を登らなくてはならない。
頂上に着いたら着いたでそこに待ち構えているのは怨念の沼に沈んだ砦の廃墟であり、塔に近づくのも困難。塔の下側の外壁も怨念に纏わりつかれており、登る際はこの怨念の上側に行かなければならないのがネックとなる。
通常の攻略手段は砦内に入る際に使った鉄板をマグネキャッチで移動させて塔に立てかけるというものであるが、それ以外にも方法は色々と存在する。
事前準備無しでできる手段としては怨念をギリギリ避けながら廃墟の一番高いところにあるアーチ状の石垣に登ってそこから滑空し、上側に行くという方法がある。また、廃墟の適当な屋根の上から焚火の上昇気流やリーバルトルネードを使って飛び上がれば、廃墟内を探索すらせずにショートカットができる。思い切ったところでは、なんとデスマウンテンの山頂から超長距離を滑空して辿り着いたプレイヤーもいる。
頂上には停止状態の朽ちたガーディアンが1機いるが、隅っこにいるので塔攻略自体にはあまり影響はない(起動状態での索敵範囲が外向きなので、なんだったら一度起動させてしまうのもあり)。
障害の多い塔である一方で様々なショートカット方法もあることから、ネットでは攻略法解説動画が多数アップロードされた。
- タバンタの塔
ヘブラ地方の南に位置するギサの丘の頂上に建っている塔。マップエリアはヘブラ地方のリリトト湖付近から南側の範囲。
丘はガノンの怨念の沼が存在しており、塔の根本にも広がっている。真っ直ぐ立っている2つの柱のうち、怨念の沼に囲まれていない方に登って、もう一方の柱の根元部分をよく見ると黄色い目玉が蠢いているのが見える。それを矢で射抜くと沼の一部が消滅し、柱が倒れて足場になる。
南側には大妖精の泉が存在しており、専らここからアクセスすることになる。
- ヘブラの塔
タバンタ雪原の南西部に建っている塔。マップエリアはヘブラ地方の北側、ヘブラ山やタバンタ雪原などの範囲。雪山の極寒地なので寒さ対策は必須。
周囲を巨大な氷が覆っているため、登る前に炎系の装備や焚火などで氷を解かさなくてはならない。西のタバンタ村跡には魔物が多くいるものの、塔の周囲には魔物はいないため、氷さえ溶かしてしまえば特に障害はなく、難易度は低め。
東側にミニゲームの雪玉ボウルができるポンドの小屋がある。
- 荒野の塔
中央ハイラルとゲルド砂漠を隔てるゲルドキャニオンの南側の崖の頂上、めがね岩の片割れの上に建っている塔。マップエリアはゲルド砂漠のほか、ゲルドキャニオンや東のモルガナ山を含む。
キャニオンの名の通り険しい崖で覆われており、どうあっても壁登りを強要される。比較的なだらかなルートには電気属性の魔物が多いためこちらはこちらで厄介。
塔の周囲は沼で囲われているが、森林の塔と違い、夜間にエレキースとスカル系がいる程度で魔物がほとんどいないので、アイスメーカーで地道に足場を作るか、石柱を爆弾でドミノ倒しして立てかければ難なく塔に取り付くことができる。
- ゲルドの塔
ゲルド高地の南にあるすり鉢状の地形の中心に建っている塔。マップエリアはゲルド地方北西部のゲルド高地。
周囲が本作のフィールドではかなり珍しく底無し地形となっており、地上から近づくことができない。滑空して塔に取り付くのだが、足場が高い位置にしかないため、がんばり消費への対策をしていない場合は上の方にある飛び込み台のような場所から滑空する必要がある。
周辺の地形の都合から、荒野の塔からすら岩陰にかすかにしか見えず、ゲルド砂漠側からでないとまともに発見できない。周辺エリアは砂嵐でマップが見えなくなるので、夜まで待機する必要がある。
頂上にはカッシーワがいる。塔の近くに来た段階で音楽が聞こえるので気付いた人も多いだろう。
『ティアーズオブザキングダム』では、この場所は地底への深穴ということになっている。『ブレワイ』時代以前から深穴だったかは不明(イーガ団アジトの穴は当時から深穴だった)だが、もしそうだった場合ゲルドの塔は地底から生えていたことになり、古代シーカー族も地底の存在を認識していたことになる。
未来から来たガーディアンによって100年前倒しで出現することに。ストーリー中で活躍するのは一部の塔だけだが、ブレスオブザワイルド以上に重要な役目を果たす。
物語冒頭、ハイラル平原での魔物の軍勢との戦いの最中、未来のガーディアンに呼応するように平原の塔が出現する。
リンクはこの塔を戦いの重要拠点として警護する任を与えられ、以降ここを起点に各地の戦いへと赴くことになる。バトルチャレンジではここから各地へとワープし、一部のメインストーリーではここから滑空して向かう。
中盤になると調査が進んで平原の塔以外の塔の存在が明らかになる。そして、アッカレの塔で妨害を受けたものの全てのシーカータワーの起動に成功し、構築された情報網によってイーガ団のアジトの位置を特定・壊滅させる。
その後、厄災ガノン復活時に制御中枢のあるハイラル城を乗っ取られたことで機能停止してしまうが、プルアがハテノ塔から制御中枢をハッキングして再起動。おまけに改良を加えられ、なんと軍勢や神獣をワープさせられるようになった。
平原の塔はタイトル画面の映像にもなっており、発光色や他の塔の様子などはストーリーの進行をしっかり反映している。
ちなみにここからの滑空は通常パラセールで行っているのだが、リンクは極稀にコッコで滑空する。
スマブラ
大乱闘スマッシュブラザーズSPECIALにて始まりの塔がステージとして登場。
頂上の台座を戦いの場としており、上部の円錐状の屋根は攻撃すると破壊することができ、一定時間経つと復活する。
バトルには影響しないが、時々謎の老人姿のハイラル王がパラセールでやってくる。