「ハイラルの勇者、私を……覚えていますか?」
CV:嶋村侑
概要
ハイラル王国の王女。厄災封印の力である「女神の力」を持つ姫巫女でもある。
100年前時点での年齢は16歳→17歳(厄災ガノン復活の日に誕生日を迎えた)。母の友人であるウルボザには「御ひい様」の愛称で呼ばれている。
100年前から現在まで朽ち果てたハイラル城の中で、ただ一人厄災ガノンを封印し続けている。
容姿・服装
ブレスオブザワイルド、厄災の黙示録(普段着) | ブレスオブザワイルド、厄災の黙示録(王女) |
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ブレスオブザワイルド、厄災の黙示録(修行時) | ブレスオブザワイルド、厄災の黙示録(防寒着) |
ティアーズオブザキングダム(普段着) | ティアーズオブザキングダム(時の賢者) |
スカイウォードソードの時以上にこれまでのステレオタイプからイメージが一新されている。
金髪ロングヘアで、正装時以外はカチューシャ編み(クラウンブレイド)をしている。前髪は真ん中分けしており、おでこが広く出ている。また、目立つ特徴として眉が太いことも挙げられる(ただし本作の女性キャラとしてはそこまで珍しいレベルでもない)。
やや下半身の肉付きが良く、ピッチリとしたズボンがそれを強調している。
英傑たちの青い服を仕立てたのはゼルダであり、ハイラル王家の象徴である「青」を基調としている。
後述の厄災の黙示録では、青い服、白い装束、コート姿を任意に変更できる(ゲームクリア後)。
性格
好奇心旺盛な性格で、幼い頃から遺物話に興味を抱くなど学者気質で、古代遺跡の調査や生物の研究などを行っている。
一方で女神の力に覚醒できないことから劣等感に苛まれており、本編では暗い面が目立ち、焦りとコンプレックスが刺激されたとはいえ最初はリンクにきつく当たるなどしていた。(詳細は後述)
しかし、本来は姫相応に礼儀正しく、優しく穏やかである。
また6歳の時に母が急死するという悲劇に見舞われながらも「王家の姫として気丈に振る舞うべし」という言葉を守り国葬や父と二人きりの際にも涙を見せないで毅然としたり、耐え難い寒さの中でも泉で祈り行をするなど幼い頃から努力家でもあった。
経歴
100年前に滅びたハイラル王国最後の王女。
誕生の際、王家の姫の習わしとして『ゼルダ』と名付けられた。
100年前は厄災ガノンの復活が迫りガーディアンや神獣の発掘及び実装準備がされている中、ゼルダは代々の姫君と同様に勇者と共にガノンを封じる役目にあった。
リンクや他の英傑たちが見守る中、最後の希望として知恵の泉があるラネール山へ17歳になったその日に赴く(ラネール山は年齢が17歳に満たないものは知恵なき者として入山が禁じられている)が、結局霊力は目覚めず、更にその直後にガノンが目覚めてしまう。力が覚醒しないまま英傑やリンクと共にガノン封印の戦いに挑むこととなる。
しかしガノンはハイラルが用意していたガーディアンや神獣を乗っ取り、逆にガーディアンにハイラル王国を攻撃させた。ガノンに乗っ取られた神獣の中にいたダルケル、ミファー、リーバル、ウルボザもガノンの差し向けたカースガノンにより激しい戦闘の末、殺害された。ガーディアンたちの攻撃によって父王もハイラル王国の大勢の民達も犠牲となってしまった。
ゼルダとリンクは辛うじて生き延びたが、ガーディアンたちに追い詰められ、リンクはゼルダを守るために大量のガーディアンと戦うも瀕死の重傷を負ってしまった。
リンクの危機を前にしてようやくゼルダの霊力は覚醒を迎え、右手に宿った聖なる力によりガーディアンたちに取り憑いたガノンの怨念を追い払う。だが既にリンクは絶命寸前であった。
悲しみに暮れるゼルダだったが、「回生の祠に運べば今なら助かる」と自分に語りかけるマスターソードの声を聞く。回生の祠は当時はろくに解析がされていなかった古代の救命施設であり、マスターソードからも「代償に長い眠りにつき、目覚めた時には記憶を失っている」と言われた。
が、彼女は駆けつけたシーカー族たちに瀕死のリンクを回生の祠に運ぶよう指示する。
ゼルダ自身は傷付いたマスターソードを元あったコログの森に安置し修復の眠りにつかせた後、ガノンを封じるために単身でハイラル城へ乗り込んだ。
それ以降、いつ目覚めるかもわからないリンクを待ちながら、100年間荒廃したハイラル城の中でたった独りでガノンを封印し続けている。
あまりにも壮絶な使命を背負わされた彼女に、当時の彼女を知るインパ、プルア、ロベリー、デクの樹や、魂だけの存在となってしまったハイラル王や英傑たちは、リンクに「ゼルダを助けて欲しい」と伝えていた。
ガノンに内包される形で封印を維持していたが、リンクがハイラル城を訪れると同時に限界を迎え封印を破られてしまう。
厄災ガノンはリンクによって退けられたが、復活への妄念から魔獣ガノンへと変貌。怨念による絶対的防御を獲得するが、内包されていたゼルダは最後の力でこれを破り、光の弓矢を授けてリンクを勝利に導いた。
同時に弱り、実体を失ったガノンから解放され、再び厄災と対峙。100年前は不完全な形でしか封印できなかったが、今度こそ完全な形で封印することに成功する。
こうして厄災はハイラルから姿を消した。
『ハイラルの勇者……私を……覚えていますか?』
13枚のウツシエを見終えてからエンディングを迎えるとゼルダとの後日談が描かれる真エンドとなる。その際にマスターソードの声が聞こえなくなり、女神の力を失ってしまったことを語る。
しかしリンクと過ごすこれからの前には、そんなことは些細なものであった。コンプレックスを打ち払ったゼルダはリンクを連れ、新たな時代を迎えるハイラルを巡る冒険に出るのだった。
英傑たちの詩
後に英傑となるミファー、ダルケル、リーバル、ウルボザを勧誘する姿が描かれた。
英傑が結成された際は父王から長に命じられた後、プルアから記念撮影をされている。
厄災の黙示録でのゼルダ
ブレスオブザワイルドの100年前のifを描く本作ではプレイアブルキャラクターとして登場。
とある存在によって歴史が変わったことで本作はブレワイ世界の過去の出来事から「並行世界の出来事」になったため、ブレスオブザワイルドのゼルダとは別人である。
ゼルダ無双のゼルダ姫とは異なり、こちらは元々非戦闘要員だったことから戦闘中の台詞は弱気を感じさせるものが窺える。
未来から来たという正体不明のガーディアン「テラコ」になぜか懐かれている。
第一章二話「王立古代研究所へ」では、インパの提案でプルアとロベリーに謎のガーディアンの解析を依頼しに行くことになる。その道中、突然起動した歩行型ガーディアンに襲われるが間一髪のところでリンクに助けられている。
だが魔物の群れとガーディアンに苦戦する仲間たちを見て、自らもシーカーストーンの力を使って戦列に加わり、ここからプレイアブルキャラクターとして使用可能になる。
ちなみに、ゲームクリア後のバトルチャレンジではゼルダ一人でライネル5人抜きをするものがあるので、ある程度鍛えておかないと苦戦を強いられる(これのクリアは真エンディングを見るためには必須となっている)。
戦闘スタイル
上記の経緯から武器は「シーカーストーン」。
そもそも『ブレスオブザワイルド』の物語でリンクが使っているシーカーストーンは、元々はゼルダの私物(ブレワイの「ウツシエの記憶」を参照)であり、大厄災から100年経った今でもハイラル城で厄災ガノンを封じ込めている彼女に会いに行くために「リンクがゼルダからお借りしている状態」だった。
それが大厄災前(100年前)のパラレルワールドにあたる『厄災の黙示録』では、時間軸が過去に戻ったことでシーカーストーンも「オリジナルの所有者であるゼルダが使用している状態」になった。
(さらに、謎のガーディアン「テラコ」のおかげでリンクとゼルダ以外のキャラもシーカーストーンが使えるようになった。)
特定のアクションの後にキャラクターアクションを行うことで追撃が発動する。とある強攻撃ではマグネキャッチを使ってトロッコに乗り爆走する姿も。
ストーリー終盤には「光の弓矢」が使用可能になる。光の環を出現させた敵へは大ダメージを与えられる。キャラクターアクションで解放モードに変わり、すぐに強攻撃が放つことができる。
ただし発動中機動力が大幅に下がり、必殺技ゲージが常に減っていく。攻撃速度を上げれば無理に解放モードにする必要はないので、その辺りは戦術との相談となる。
DLC第一弾ではマスターバイクが武器として登場。ブレス本編に登場した者とは異なり「勇者のために造られた神獣」をプルアとロベリーが再現したもの。清楚なお姫様がバイクに乗って爆走するというこれまたキャラ崩壊気味な攻撃を披露する。機動力は高いが小回りが利き難いという欠点がある。
衣装
最初は英傑と同じ青い衣装で、中盤は巫女の白い衣装。以降は会話中の顔グラフィックはこれで固定される。
ストーリークリア後は衣装を選択可能になり、コートを着た冬服も選べるようになる。
ただし会話中の顔グラフィックは変化せず巫女服のままとなる。また正装のドレス(王女服)姿もわずかに登場するが現状はムービー内限定。
巫女服のみスカートの中が見えるが、こちらは下半身と布地が一体化しているためやはり下着は見えない(ゲルド族の二人は見えるのに……)。
ティアーズオブザキングダム
ブレスオブザワイルドから数年後を描いた続編、ティアーズオブキングダムにも続投。
ネタバレ防止のため、以降の動向はこちらを参照。
他作品への登場
大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL
スピリッツで登場。重要人物なのでランクはACE級(☆☆☆)。憑依されているのはファイターで参戦している神々のトライフォースのゼルダ(青)。
灯火の星でゼルダ姫を仲間にするために必ず戦わなくてはいけない相手となる。
実はリンクに合わせてゼルダもブレスオブザワイルド版にする予定だったが桜井氏曰く、今までのスマブラのゼルダは「魔法力を使って戦う王女然としたキャラクター」と述べている。
理由としては原作ストーリーにあり、ブレスオブザワイルドのゼルダには「戦闘シーンがない(戦えない・戦わない)」設定があるのでスマブラのゼルダとコンセプトが大きくかけ離れている。ブレスオブザワイルドのゼルダは戦闘には向かないキャラクターと判断して没になったとのこと。
後の厄災の黙示録やティアーズオブザキングダムでは彼女が戦闘する場面も見られるため、今後のスマブラへの参戦も期待したいところ。