ハンマー・レドリル
はんまーれどりる
アルゴール星系リベルタドル太陽系第6惑星キーアデス出身。生年は66766年だがその暦は不明(本人の口からは「西暦」とされるものの誕生日は16月7146日と明らかに太陽暦ではない)、銀河鉄道999にメーテルとともに乗り、「機械の身体をタダで貰える星」へと旅している途中、時系列以外が全く同一の「もうひとつの999」と接触し、そこで「もうひとつの999」に乗る同じ目的で同じように旅をする少年・星野鉄郎と出会うことになる。
元々は原作・TV『メーテルの旅』前後編に登場するゲストキャラクターとして登場。
しかし、松本零士世界のキーとなる重要な要素をもっている。
彼は銀河系(天の川銀河)やアンドロメダ星雲の存在を知らない。彼の所持する銀河鉄道のパスには「キーアデス←(アルタラス経由)→カオス」と記載されている。
しかし彼の所持品の中に宇宙に4丁しかない(当時はシリアルNo.0の存在はなかった)と言われるコスモドラグーンがあり、なおかつそれは鉄郎の持つそれと同じシリアルNo.4である。
彼の所有するコスモドラグーンには鉄郎のものにはない傷や経年の跡があることから、何らかの理由で鉄郎の手を離れた後に彼の手に渡ると推測される。このため時系列的に彼は鉄郎より未来の人間である。
(10歳時の)鉄郎よりやや長身で、目もパッチリしており、“ジャガイモ顔”と言われる鉄郎に比べると美形な顔立ちをしている。
出自は鉄郎とよく似ていて、やはり富裕層の機械化人が我が世を謳歌する世界で貧困な暮らしを強いられており、困難な生活の中その日の糧を得る生活をしていたが、唯一の親族であった母も生活苦から倒れてしまう。異なるのは鉄郎の母が機械伯爵による他殺であったのに対し、彼の母親は衰弱死である。
後に『銀河鉄道999 ユマの物語〜シンフォニーNo.V〜』にて惑星ヘビーメルダーに現れ、『宇宙海賊キャプテンハーロック』『クイーン・エメラルダス』を含めた松本零士SF世界の一員に組み込まれることになる。
第109話・第110話前後編。
レドリル個人とは直接関係がないが、その登場エピソードであるこの話は、ちょっとしたパラドックスを持っている。
原作ではそれほど深く描かれていないが、この話で999が不時着することになる遊星ファントムでは、生身の人間(地球人とは全く異なった姿をしている)が機械化人を都合のいいように虐待したり改造したりという社会になっていた。
この設定、後々劇場版旧2作を前提とした原作エターナル編のリブート作品『銀河鉄道999 アルティメットジャーニー』において、機械化人の総本山たる機械化母星が消滅して帝国や機械化人勢力そのものが衰退したのを機に、地球で全く同じことが展開されてしまう事になるのである。