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あらすじ

野球少年の狩野笑太郎は、中学一年時に見た高校野球の試合の影響で、高校野球の超名門DL学園に強烈な憧れを持つ。

その後の野球漬けの生活の結果、見事ボーイズリーグの有名選手となってDL学園から特待生としてスカウトを受け、夢叶いDLに入学・入寮した狩野。同学年の入部メンバーにも中学日本代表級の有望選手が集い、豪華なチームメイトが集まった。

しかしDL学園は、厳しい上下関係、大量の雑用、奇妙な風習、時には暴力も飛び交う、下級生の人権など皆無の前時代的な体育会系の象徴とも言うべき地獄の世界だった。脱走する者も出る中で、それでも憧れを胸に笑太郎は同期の仲間たちとともに地獄の環境で野球に食らいついていく。

そんな中でも1年生も少しずつDLの環境に慣れていき、10年遠ざかっている甲子園優勝を目指し全力で野球に打ち込むDL学園野球部。しかし、あまりに厳しすぎるDLの体質は、世間との温度差を日に日に増して行っていた…。

登場人物

1軍の正選手以外は守備位置変更の可能性を考慮し、「内野手」「外野手」と区分。

80期生(1年生)

狩野笑太郎(かの しょうたろう)

本作品の主人公捕手一塁手。右投左打。白髪頭がトレードマーク。

性格はお調子者だが、DLへの思いと野球への愛は誰にも負けない。

努力に裏打ちされた天才的な野球センスの持ち主で、攻守に打率と長打力を兼ね備えた同世代屈指の好選手である。

1学年に1人の学費や部費が全額免除の「特待S」生徒扱いを受けている。

檜研志(ひのき けんし)

投手。左投。中学時代は「祇園の星」の異名を取る日本代表で、プライドが高い。

大学野球、社会人で名を馳せたDL学園OBの父を持ち、「ボンボン」の異名でも呼ばれる。

豪速球で三振を奪う左の本格派だが、メンタルが未熟で些細なことで調子を崩す。雑務は苦手で寮生活には不満タラタラ。

学費一部免除の「特待A」。

花本走太(はなもと そうた)

内野手。右打。俊足好打タイプ。ほっぺの赤丸がトレードマーク。

中学No.1ショートと呼ばれた俊足堅守巧打のリードオフマン。

温厚な性格で多くの人から好かれ、「花ちゃん」と呼ばれる。

学費一部免除の「特待A」。

阿比留勇気(あびる ゆうき)

投手。右投。同じ投手の檜への対抗心が強く、何かといざこざを起こす。

中学日本代表で2回ノーヒットノーランを達成している。

門松晃(かどまつ あきら)

外野手。右投右打。長距離打者。無表情、無口でシュールな発言を繰り返す。

巨体とモアイのような顔面が特徴。同期一の大砲で4番打者タイプ。

毛利阿黙夢(もうり あだむ)

外野手。左投左打。筋肉が自慢ですぐ脱ぐ。体毛が非常に濃い。門松の親友。

高い野球センスを持ち将来の主力と見なされていたが、部の環境に耐えきれず脱走、そのまま退部した。

南裕也(みなみ ゆうや)

内野手。右投右打。中学日本代表で4番を務めた強打者。

女子への欲求が強くエロ魔神扱いされている。

学費一部免除の「特待A」。

飛田新仁(とびた しんじ)

外野手。出っ歯が特徴。野球の能力では他のメンバーに劣るが、雑務の能力が高く頭も切れるため試合以外で頼られる。仕事が得意なため「必殺仕事人」。

丸井優平(まるい ゆうすけ)

内野手。メガネが特徴。入寮初日に脱走するヘタレであるが、戻ってくる。

鷲中昭人(わしなか あきひと)

内野手。首が細長くエラが張っておりいつもクネクネしている。

序盤はあまり注目されておらず出番もそこまで多くないモブだったが、夏のベンチ入りをかけた試合で爆発しダークホースとなる。

都築雄太(つづき ゆうた)

内野手。細身でひょっとこ口。80期生唯一の東京出身で関東No.1ショートと言われた。

東京の選手をよく知っていることから早稲多実業との練習試合で花本の代打として出場、そこで結果を残すと以降調子を上げ、花本との入れ替わりでメンバー入りを果たす。

不二井主文(ふじい かずふみ)

投手。DL80期生唯一の軟式出身者。

スタミナが高く毎日の2kmレース「べべ3」では常に檜を押さえて1位常連である。

ロバート・篤(ロバート あつし)

投手。英単語の発音が良い。通称ボブ。

80期生では檜、阿比留に次ぐ投手だが登板機会は描かれていない。

和喜田広之(わきだ ひろゆき)

投手。岐阜出身。

四葉大介(よつば だいすけ)

内野手。和歌山出身。

鬼頭一(きとう はじめ)

外野手。尖った頭と耳が特徴。よく爪を噛む。

両親から期待を掛けられているが実力的には下位であり、出場機会がないことに焦りを感じている。

レギュラーの枠を開けるため毛利を嵌めて脱走を促した張本人。

しかしなお試合には出られないプレッシャーに耐えられず、とんでない「事件」をしでかす。

日向進(ひゅうが すすむ)

浅野太一(あさの たいち)

鬼頭の一件後退部。

78期生(3年)

烏丸学(からすま がく)

狩野たちが入部したときの野球部主将。スキンヘッドが特徴。

定位置は1番遊撃手。右投左打。冷静かつ背中で語る男だが怒らせると怖い。

部内の強圧的な古い体質に対して疑問を抱いている。

俊足巧打堅守の理想的なリードオフマンで、卒業後はドラ1指名を受けヤクルートへ入団する。

金川春馬(かなかわ はるま)

投手。左投右打。誰もが認めるDL学園のエース。

強打者でもあり登板時は5番打者を務める。

最速155km/hの左の速球投手だが、中学時代は無名選手でありバーター入学で入った。

性格は横暴で、藤巻と並び下級生から恐れられている。

卒業後はドラ1指名を受け楽点へ入団する。

古谷一人(ふるや かずと)

定位置は3番三塁手。右投左打。副主将であり石松と並ぶチームの大砲。高校野球屈指の強打者。

なぜか全裸で自主練を行う。卒業後は関西の縦縞チームに入団する。

石松大二郎(いしまつ だいじろう)

定位置は4番一塁手。右投右打。2m近い巨漢で規格外のパワーを有する。

漫画としての演出かは定かではないが、スコアボードを貫通するホームランを放つなど完全にヒトではない。

寡黙…というか「ウホ」しか言わないので謎が多いが、性格は非常に温厚。

通称ゴリラ。もしくはウータン。

卒業後は横浜のプロチームに入団。

火影八幡太郎

定位置は6番中堅手。金川以外の登板時は5番に上がる。高い守備力を持つ外野の要。

めちゃくちゃケチであり、後輩をよくパシらせるが全くおごってくれない。

過去3度の脱走歴を持ち「脱獄王」とも呼ばれている。

桂歌舞郎

定位置は2番二塁手。バントがうまくいぶし銀の古典的2番打者。

八雲乱歩

捕手。眼鏡がトレードマーク。DLの正捕手。研究家。

藤巻香(ふじまき かおる)

内野手。下級生の指導については体罰上等の武闘派だが、彼自身は重圧に弱く、控え選手である。

長打力だけは超高校球だが、結局試合に出る描写はなく、本人も出たくないと思っていた。

下級生から最も恐れられる存在だったが、卒業後部に残り監督に就任、改革に乗り出す。

79期生(2年)

長野孝広(ながの たかひろ)

内野手。右投左打。1年生(狩野たち)の指導役。テンションが高く「家康!」が口癖。

2年生時はスリムな体格であったが学年を上げてからは体重を大きく伸ばし4番に座る。

錦大蔵(にしき たいぞう)

内野手。長野とともに1年生を指導する。歌舞伎役者のような顔が特徴。

天津太郎(あまつ たろう)

投手。左投。DLの2番手投手。技巧派で甲子園でも2勝を挙げている。比較的温和。

信楽平一郎(しがらき へいいちろう)

外野手。双子の兄で通称「マリオ」。縦関係に厳しい。

信楽平二郎(しがらき へいじろう)

外野手。双子の弟で通称「ルイージ」。兄と瓜二つだが髪色が違う。

学年が上がると髪色は揃ったがもみあげで差別化された。

楠和也(くすのき かずや)

捕手。安定感抜群で野球脳が高い。ヒップホッパーでリリックを奏でながら喋る。

キャッチャーとしての完成度が高く、狩野が正捕手の座を奪えなかった、

DL学園について

大阪府にある野球強豪校。モデルはPL学園で、狩野たちが入学した年の選抜では全国準優勝だった。野球部は完全に寮生活である。

備考

作者のなきぼくろは高校生時代、本作のモデルとなったPL学園野球部に在籍しており、高校3年生の夏に9番右翼手で甲子園に出場している(2回戦敗退)。

今江敏晃は当時の作者の2学年上の先輩である。

参照:バトルスタディーズ開幕記念! 今江 敏晃選手(千葉ロッテマリーンズ)×なきぼくろ先生【PL学園 先輩 後輩 対談】

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