概要
エジプト神話に登場する神々の一柱。神聖の牝羊神、もしくは雄牛の神。
バネブデテト、バネブデデト(バ・ネブ・デデト)、バネブテテト(バ・ネブ・テテト)、バネブジェテトという名で呼ばれる場合もある。
名前にある“デデト”、若しくは“ジェデト”とは後に「メンデス」と呼ばれる街の名であり、“ネブ”は神、“バ”は魂を指す言葉である“バー”を意味し、その名は“メンデスの街の魂の主”、あるいは“メンデスの精霊”という意味を現す。
ナイル川のセヘル島に住まう大地の神で、神話によればホルスとセトの王権争いにおいて、太陽神ラーから“権威ある太古の神”として意見を求められた際、クヌムと共に自分たちは争いに関係ないという立場を表明した上で、その判定は母であるネイトに委ねるように進言したといわれている。
ちなみにこの神を描写する際に雄羊の頭で描かれるのは当然だが、なんとその頭が4つある。これは太陽神の4つの魂(バー)を表してるとも、メンデスの神殿に祀られてたエジプトのトップ4神(オシリス、ゲブ、シュー、ラー・アトゥム)を表してるともされる。雄羊は性欲の象徴ともされることからもしかしたらアレが逞しいかもしれない。そんな彼の息子は子供のホルス。