CV:小山剛志
概要
『ロクでなし魔術講師と禁忌教典』の登場人物。
宮廷魔導士団特務分室の一員で、執行官ナンバー9”隠者”の席についている老人。その前は執行官ナンバー8”剛毅”の席にいた。メンバーの中では一番の古株で、グレンからは「ジジイ」、アルベルトからは「翁(おきな)」と呼ばれている。
本来は高位軍階にも就ける優秀な魔導士であるがサボり癖があり、「出世して責任が伴えばサボることもできない」という理由で軍規違反を繰り返し、他人に戦果を譲ってまで下の地位に留まっている。
公文書を偽造してまでアルベルトを騙してからかう、特務分室の新メンバー候補を書類から見繕う際には顔写真が可愛い女性ばかり選ぶなど、普段は女好きかつ飄々とした性格をしているが、年長者として辛い現実に苦悩するグレンやイヴのことを心配して見守るなど、本質は年下思いの好々爺。一方で戦いの時は好戦的な性格をしており、たとえ相手が格上だろうが、間違いなく死ぬと分かっていても戦いに挑むという精神性を併せ持っている。(そのためジャティスからは「生死の狭間にいなければ生きている実感を得られない究極のスリルジャンキー」と評されている。)
能力
若い頃は魔闘術を奮って戦うパワーファイターで、敵からは「破壊魔人」と呼ばれ恐れられたという伝説を持っている。現在は老化もあり肉体や魔力は衰えたものの、マスケット銃の早撃ちや鋼糸術など様々な道具の扱いに熟知しているだけでなく、ワイヤーアクションを用いた人間離れした変態的な軌道で動き回り、巧みな話術で相手を翻弄するなど、周囲に引けを取らない実力を備えている。
人を見る目や指導能力も非常に優れており、上層部が「使えない」と切り捨てたグレンの能力を誰よりも見抜き、彼を拾い上げ、エースになるまで鍛え上げた。
- 魔闘術(ブラック・アーツ)
魔術と格闘術を組み合わせた近接戦闘術。拳や脚に魔術を乗せ、打撃と共に相手の体内で魔力を爆発させてダメージを与える。魔力操作のセンスがなければ使えず遠距離火力という魔術の利点を捨てることになるが、使いこなせればその威力は絶大で、若い頃のバーナードは魔闘術を極限まで高めており、全盛期の頃は「近接戦ならセリカにも匹敵する」と評された。
現在は、全盛期に比べれば衰えたものの、ルミア暗殺計画の後は往年のキレを取り戻すために鍛え直し、「天の知恵研究会」との最終決戦ではゼト=ルードを圧倒した。
人間関係
元同僚で、弟子。バーナードのことを悪態はついているものの、彼のことはセリカに次ぐ第二の師匠でもあるため、尊敬しており、自身の格闘術や道具による戦闘技巧はバーナードによって教えられたものである。
バーナードもグレンのことを「グレ坊」と呼んで気遣っており、「フェジテ最悪の三日間」で彼の教え子達を見て「この子達は間違いなくお前さんの生徒じゃ」と評したことから、彼のことを高く評価し信頼していることが分かる。
特務分室の同僚。個性が強すぎるが彼らとの信頼関係は厚い。特にクリストフとは作中でよく行動を共にしている。
直属の上司。幼少の頃から何かと面倒を見てきたこともあり、現在の彼女の立場や心情を理解している。彼もまた、セラと同様にイヴの数少ない理解者でもある。