概要
手のひらを使って投げる。
フォークと同じように下に落ちるが、球速はより遅く、変化球としてはフォークというよりもチェンジアップに近い。
そのため空振りを誘うというよりは緩急をつける目的で投げられることが多い。
ちなみに『パーム(palm)』とは、ここでは「手のひら」のことを指す。綴りは同じだが、決して「ヤシの木」のことを指しているわけではないので注意すべし。
投げ方
親指と小指または薬指でボールを挟み手のひらで包むように握りながら、リリースの時に手のひらで押し出すようにして投げる。
手のひらを主に使うので、フォークなどと異なり指が長くない人でも投げやすく、肩や肘への負担がかかりにくいのも利点。
一方で球速は出ない上、投法・変化も独特なので見分けがつきやすく、打者にうまく合わせられると長打に繋がりやすいというのが欠点。
この欠点から一度は廃れかけたが、2000年代に入ってからチェンジアップの亜種として復権しつつある。近年では直球を投げる以上に腕をしっかりと振りつつ、掌からボールが滑って出て行くようにリリースするという投法も確立されている。
先述のとおり、この球種は独特な部分が多いので、うまく打者の予想を欺いて使えるかどうかが問題。
またサイドスローやスリークォーターのフォームで投げた場合は横方向への変化が加わったり、回転が極端に少ないものはナックルボールのように不規則な変化を見せるなど独特な球筋になるが、捕手との連携がうまく取れていないと捕逸を誘ってしまう可能性もある。
関連項目
スプリット・フィンガード・ファスト・ボール(スプリット/SFF)