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概要

姫鱒。それは大きさ25センチくらいのサケの仲間で、ベニザケ陸封型(一生を淡水で過ごす仲間)。

北海道原産だがいくつかの湖に移植されており、青森県/秋田県の境にある十和田湖や栃木県の湯ノ湖、山梨県の西湖などにも住んでいる。しかし環境の変化に弱いデリケートな魚で、養殖は困難とされている。

 

ヒメマスの「姫」

これはお姫様ではなく「ちいさい」という意味。元々陸封型は海に下る仲間(降海型)より小柄なのだが、同じ陸封型でもイワナヤマメアマゴといったやつらは大きいと40センチくらいになる一方、ヒメマスは精々30センチそこら。このサイズはサケ科としては最小級である。

※ちなみに最大種はイトウで、特に大柄な個体は2mにもなる。他にメートル越えなのはキングサーモンことマスノスケアトランティックサーモンことタイセイヨウサケで、彼らは1.3メートルくらいある。

 

黒いヒメマス

ヒメマスは基本的に銀白色だが、山梨県の西湖では10匹に一匹程度で黒っぽい個体が釣れることが知られていた。

しかしこれが「色違いの珍しいヒメマス」ではなく、絶滅したはずのクニマスだったと判明したのは2010年の事。魚類学者のさかなクンがクニマスのイラストを書き起こすために近縁のこいつを取り寄せたのがきっかけであった。

 

関連

ベニザケ:大きさ80センチくらい。国産のヒメマスは北海道に分布するので、コイツも北海道(の太平洋側~アラスカ・ロシアの東沿岸地域)にいる。

 

クニマス:大きさ30センチくらい。ヒメマス同様に冷たい湖の低層を好み、海や川には降らない。また完全に陸封型。

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