人物
CV:田村ゆかり
主人公・夜知春亮の家に海外の父から送りつけられた禍具(ワース)で、呪いを受け続け人化したもの。
普段は小柄な少女の姿をしているが、実体は金属製の黒い箱の形をした拷問処刑器具「箱型の恐禍(フィア・イン・キューブ)」である。
箱の中では無数の鉄片が複雑に絡み合っており、三十二の拷問器具へ変形出来る。
ヨーロッパの古城の地下に長い間隠されていたため、一般常識に著しく疎い。なので初登場直後、掃除をするつもりが春亮の家の居間を破壊した事もある。
戦闘時他者の悲鳴を聞いてしまうと禍具の呪いが発動し暴走状態に陥りながら高笑いをあげ悠々と敵に襲い来る様になってしまう。
しかしフィア自身この行為自体故意では無く戦闘後泣け叫びながら後悔の念に駆られている。
ちなみに、原作のライトノベルでは表紙でパンチラ・パンモロをさせられ、それを帯で隠すのが名物となっている。しかも縞パン。
好きな物は「煎餅」、嫌いな物は「クモ」「悲鳴」、口癖「呪うぞ!」「ハレンチだ!」
機構
フィアは人の姿の時にも、立方体の形の物(ルービックキューブなど)を媒介として、すべてで32個の機構を顕現させることができる。使用の際は使う形態の名前をいうと、自分の似姿としての立方体が変形する。
フィアは機構から延びる小さな立方体の角どうしを接合してひも状にしたもの(作中では「立方鎖」と表現されている)で機構を操っている。
作中で使用した機構は以下の通り。
・三番機構・断式落下態《ギロチン ("Guillotine")》
いわゆるギロチンの、刃の部分のみ。対ピーヴィー・バロヲイの初戦にて彼女の左腕を斬り落とした。
・五番機構・刺式佇立態《ヴラド・ツェペシュの杭 ("A skewer loved by Vlad Tepes")》
大きな杭。フィアは投げ槍の要領で投擲武器として使っている。対サヴェレンティ戦が初出。ヴラド・ツェペシュはドラキュラのモデルとなった人物。
・八番機構・砕式円環態《フランク王国の車輪刑 ("Breaking by wheel at Francs")》
進行ルートに在るものを砕きながら進む車輪。立方鎖で自在に振り回す。対ピーヴィーの初戦で初出。その後も何度か使用している。
・九番機構・捕式回転態《異端審問車輪 ("An inquisitional wheel")》
拘束具の付いた水車のような車輪。《フランク王国の車輪刑》より一回り大きく、縁についた拘束具で相手を大の字に拘束する。対サヴェレンティ戦にて使用。
・十一番機構・裂式波山態《鮫の歯 ("The teeth")》
巨大で肉厚な鋸。対サヴェレンティ戦にて彼女がけしかけた人形の群れを薙ぎ払った。
・十四番機構・掻式獣掌態《猫の足 ("cat's paw")》
猫の爪を模した五本のカギヅメがついた大きな孫の手状の拷問具。対アリス・ビブオーリオ・バスクリッハ戦で使用。
・十八番機構・伸式外枠態《エクセター公の娘 ("The rack-Duke's daughter")》
しっかりとした土台と、そこに立つ長方形の枠からなる。枠には鎖つきの拘束具があり、遠隔操作により枠の上下の梁がそれぞれ上下に動くため、使用し続けると最終的に対象の体は裂けてしまうことになる。対サヴェレンティ戦で登場。
・十九番機構・抉式螺旋態《人体穿孔機 ("Man-Perforater")》
全長178.7センチメートルの巨大なドリル。フィアは槍のように使っている。これも立体鎖で射程を伸ばせる。対ピーヴィーの初戦にて初出、その後もしばしば登場する。錐霞に襲い掛かった際に過去に使用した回数は358回と述べている。何はともあれドリルなのでアニメの視聴者からも人気がある。
・二十番機構・斬式大刀態《凌遅の鉈 ("A hatchet of lingchi")》
異様に長大な鉈。1巻に初登場した後も何度か登場している。
・二十二番機構・潰式針球態《星棍 ("Morgenstern")》
子供が中に入るほどの大きさの球に棘が生えたものが先端についた棍棒。形状からモーニングスターの一種だと思われる。対サヴェレンティ戦にて使用。
・二十四番機構・焼式彫像態《良く啼く鋼鉄の牡牛 ("The red-hot bull voices")》
いわゆる《ファラリスの雄牛》。鉄製で中が空洞の牡牛の置物。それ単体では何の意味もない。罪人を中の空洞に入れて、下から火を焚いて入った罪人を炙り殺す。3巻で登場し、建物の瓦解から春亮を助ける為使用する。
・二十六番機構・貫式閉鎖態《鋼鉄の処女 ("Iron Maiden")》
いわゆる《鉄の処女》。棺型で内部の隅々に長い棘があり、閉じ込めた罪人を刺し殺す処刑器具の代名詞。フィアの持つものはかなり巨大で、立体鎖でフレイルの様に叩き付ける戦い方も出来る。加減すれば内部の棘を出さないままいることもできる。対ピーヴィー戦にて中に春亮を入れて彼女を奇襲する為使用した。物語で最初に登場した機構でもある。
・二十九番機構・抱式聖像態《鋼鉄の聖母マリア ("The Blessed Virgin Mary embraces you")》
鉄製の聖母マリア像で、前面には無数の棘が生えている。抱擁するように開いた無数の両腕の中に相手が入ると、そのまま両腕が閉じて相手は串刺しとなる。対アリス戦で使用。しかし殺害はせず、彼女の持つ禍具のみを完全破壊している。鋼鉄の処女と攻撃方法が似ているが、鋼鉄の処女は内側へ棘が伸びるのに対し、こちらは棘が外側へ伸びる仕組みになっている。
前述の中には、戦闘後に手に入った『免罪符機構(インダルジェンス・ディスク)』を使った事により使用不可となったものもある。