概要
チャレンジャー巡航戦車の開発の遅れに業を煮やしたイギリス軍は、17ポンド砲搭載戦車の実用化に向けて他の可能性を検討していた。
そこで白羽の矢が立ったのが、かつて3インチ砲搭載計画が頓挫したチャーチル歩兵戦車であった。
こうして開発されたのがスーパーチャーチル、後の「ブラックプリンス」である。
全長はチャーチルの7.44mに対してブラックプリンスが8.81m、全幅2.74mに対して3.44mと、一回り拡大されている。
全高は低く抑えられ2.7mであったが、重量は10トン増加して約50トンになり、それに合わせて履帯幅も広くなった。
足回りの改修も行われ、転輪が片側一つずつ追加された。
しかし、開発は遅れに遅れ、試作車が完成したのはドイツが降伏した1945年5月。
戦争も終わり、更に実用的な戦車であるセンチュリオンも完成していたためもうこんな戦車(最高速度18km/h、路上)いらない、というわけでブラックプリンスはあっさりキャンセルとなった。
そしてイギリス陸軍伝統であった歩兵戦車も本車で幕引きとなったのである。
登場作品
イギリスの重戦車として登場。
イギリスの戦車として登場。
西呉王子グローナ学園が保有する車両として登場。
キリマンジァロが車長を勤める。
また一部ドラマCDではダージリンが自身の乗るチャーチル歩兵戦車を同車仕様に改造しようと画策する場面がある。
関連タグ
エドワード黒太子:百年戦争前半期に活躍した英国の王太子。名称の由来。