灼熱の恐怖
チャーチル・クロコダイル(Churchill Crocodile)は、第二次世界大戦期のイギリス製火炎放射戦車。
チャーチルMk.VII歩兵戦車から車体機銃を撤去し射程約100mの火炎放射器を搭載、車体後部に火炎放射用の燃料を積載したトレーラーを牽引する車輌で、基本武装や装甲は原型に準ずる。
残念な英国面を期待した英国紳士諸君には残念なお知らせだが、上述の通り火炎放射器は車体機銃の撤去と引き換えに搭載されたため砲塔の75mm砲は普通に射撃可能。
加えて、撃たれれば爆散する危険性のある牽引トレーラーは戦車兵の判断に応じて切り離すことが可能で、火炎放射は不可能となるものの、75mm砲を用いれば戦闘続行は可能だった。
紳士諸君は火炎放射はほとんど前方にしか放てない、火炎放射能力を失えば対人火力が激減するといった点を考慮、満足するように。
運用・顛末
チャーチル・クロコダイルの主任務は塹壕や建物に立てこもる敵を炙り出すこと、すなわち対人戦。
灼熱の火炎は形容することもおぞましい地獄絵図を作り出し、本車の存在は敵のドイツ兵を恐怖させた。その姿を見ただけで逃げ出す者、降伏する者も少なからずいたという。
しかし、その凶悪な性質は恐怖と同時に憎悪の対象ともなった。
チャーチル・クロコダイルが運悪く走行不能などのトラブルに陥ってしまった場合、ドイツ兵が搭乗員を車内から引きずり出して嬲り殺しにしたこともあったという。
このため、本車への搭乗を嫌うイギリス戦車兵は多かったらしい。
登場作品
ゲーム
連合国側の分隊長が支援要請することによって使用可能となる車輌として登場。
通常のMk.VIIに比べて硬いうえに、主砲の弾速はほぼ2倍、衝撃ダメージがティーガーの対戦車榴弾と同威力となっており、爆発範囲も大きく、弾道落下もほとんどない、弾数も多い、というふうに他のほぼ全ての戦車砲のほぼ上位互換のような主砲性能を有する。
また、史実と同様に火炎放射用の燃料トレーラーを牽引しているのだが、なんらかの拍子に外れてしまっても火炎放射攻撃含め、全ての機能に支障をきたすことがない。つよい(確信)
ゲーム内初の火炎放射器搭載車で、バトルパス報酬のイギリス重戦車として実装。
火炎放射はオープントップ車輌を即座に撃破可能な威力を発揮するものの全周装甲化された戦車に対しては全く通用しないため、貧弱な75mm砲での交戦を強いられる。
関連イラスト
チャーチル・オーク
チャーチル改造の火炎放射戦車として最も有名なのはクロコダイルだが、他にもう一種類チャーチル原型の火炎放射戦車「チャーチル・オーク」が存在した。
これはチャーチルMk.IIにロンソン火炎放射装置の改良型を搭載した車輌で、チャーチル・クロコダイルの前任的なものといえる。
実戦としてはディエップの戦い(ジュビリー作戦)に3輌が投入されたものの、揚陸艦ごと沈められ、全車喪失となった。
関連タグ
チャーチル・ガンキャリアー:同じくチャーチル改造系
みんなのトラウマ(みんな=ドイツ兵)