少女の嘘は世界を変える──
概要
『プリンセス・プリンシパルCrown Handler』とは、2017年9月から放送されたテレビアニメ『プリンセス・プリンシパル』のその後を描いた劇場アニメである。
2018年4月29日、千葉で行われたイベントにおいて完全新作劇場版の制作を発表。全6章構成で2019年公開を予定していた。
その後、続報がない状態が続いていたのだが、2019年7月から始まったテレビアニメ再放送の最終回で第1章の公開時期が2020年4月10日になる事が再告知された。
また、これに伴って声優業を引退した今村彩夏に代わり、主人公アンジェの担当声優を古賀葵が引き継ぐことも発表された。加えて制作もアクタスの単独制作となった。
シリーズ構成担当についてはこれまで大河内一楼が手掛けたが、劇場版では木村暢が手掛けることになった。
その後、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期となり、最終的に第1章は2021年2月11日に公開された。2023年4月7日時点で第3章まで公開されている。
章 | 公開日 | 劇場数 | キャッチコピー |
---|---|---|---|
第1章 | 2021年2月11日 | 全国46館(初期) | 少女の嘘は世界を変える── |
第2章 | 2021年9月23日 | 全国46館 | 変わるのは世界か、少女か── |
第3章 | 2023年4月7日 | 全国93館 | 少女たちは世界に翻弄される── |
物語
19世紀末。ロンドンを首都とするアルビオン王国は重力制御を可能にする物質・ケイバーライトを生み出し、この技術で空中艦隊を作り、列強の中で軍事的優位に立ち、世界の約1/3の植民地を有する覇権国家となった。
しかし、革命が起こってアルビオン共和国が樹立。停戦協定の合意によって王国と共和国は東西分裂し、ロンドンも東西に分断され、街には巨大な壁が築かれた。それ以降、ロンドンは各国の諜報員が暗躍する影の戦争の最前線となった。
革命から10年後。そんな王国側の街の学校、クイーンズ・メイフェア校に通う5人の少女達。しかしそれは仮の姿。その正体は共和国のスパイだった。彼女達は各々の特技・技術・能力を活かして、様々な任務を遂行していく。
今回の劇場版は、前述の通り、本編12話(case24)の革命扇動事件が阻止されたあとに当たる。
前回の革命未遂事件を利用し、ノルマンディー公は共和国のスパイに対する摘発を進めていた。だが、一方で女王の体調が思わしくなく、王位継承をめぐり不穏な空気も漂い始めていた……。
登場人物
チーム白鳩
アンジェ(CV.古賀葵) 主人公。基本無表情で嘘をよく言う。
コントロール
L(エル)(CV.菅生隆之) コントロールのリーダー。ジェネラル失脚に伴い復帰。ビショップが二重スパイである可能性を疑い、チーム白鳩に接触を命じる。
7(セブン)(CV.沢城みゆき) コントロールの情報処理担当分析官。
大佐(CV.山崎たくみ) 軍部から出向している監視役兼調整官。ジェネラル失脚後もそのまま留任している。
ドリーショップ(CV.本田裕之) Lの部下で技術担当。
アルビオン王国関係者
ノルマンディー公(CV.土師孝也) アルビオン王国公爵で内務卿。女王暗殺未遂事件を機にスパイ狩りを加速させる。
女王(CV.塙英子) アルビオン王国国王。このところ体調不良が囁かれる。
ゲストキャラクター
第1章
古本屋店主 体制を批判する禁書を取り扱っていたため王国にスパイ容疑で逮捕される。
ビショップ(CV.飛田展男) コントロールが王室内に潜り込ませたスパイ。その正体は侍従長ウィンストン。
第2章
エドワード(CV.丹沢晃之) アルビオン王国王位継承権第一位の王子。責任感あるエリート。
メアリー(CV.遠藤璃菜) 王位継承権第二位の王女。まだ幼少の身だが王族として勉学や公務に励んでいる。
リチャード(CV.興津和幸) 王位継承権第三位の王子。「アーカム公」の爵位を持つ明るく派手好きな新大陸総督。
備考
- 1章でキーとなるイベントとして「女王の在位60周年記念演説」が登場する。史実ヴィクトリア女王の即位は1837年であり、本作における女王が史実通りに即位していたとすると作中時期は1897年であると考えられる。
- 2章でのリチャードの「新大陸を平定した」という発言や紋章の意匠などから、おそらくこの世界では現実での北米に相当する大陸の大半がアルビオン王国領となっているらしく、アメリカ合衆国に相当する勢力は存在しない可能性が高い。