概要
KHχとKHUχの主人公である少年または少女。携帯アプリゲームのキャラクターであるため容姿や性別、所属するユニオンはプレイする者によって異なる(各々が任意で選ぶ必要がある)。
人物
(ゲームをする側の)プレイヤーの分身的な存在であり、エフェメラも「無口で変な奴」と言うほど人物像は薄かったが、話が進むごとに感情が露わになって台詞を発するようになり、1人の登場人物として行動するようになる。
KHχ
最初はチリシィと共に各世界を回ってルクス(光)を集めていたが、ある日エフェメラと出会いユニオンを超えた友人となる。現在の世界の仕組みに疑問を抱き、デイブレイクタウンの時計塔に忍び込もうと言われて会う約束をしたが、時間になっても彼が現れなかったため落胆する。チリシィから励まされて立ち直るが、しばらくしてスクルドという少女と出会い、エフェメラのことを尋ねられた。その際に予知者のインヴィとアセッドが闘う場面(キーバックカバーのイベント。後にグウラとアヴァも闘いに参加)を目撃し、完全に闇に染まった黒いチリシィ(以下は便宜上黒チリシィと表記)と遭遇する。
その後アヴァからエフェメラの現在を知らされてスクルドと共に新たなユニオンであるダンデライオンの誘いを受けるが、何も知らないキーブレードの使い手たちの事を考えて答えを保留にした。
時が流れ、戦争の時が間近に迫りユニオン同士でも争いが激化していく中でスクルドと共に戦争を止めようと奔走するが、予知者たちには戦いを挑まれるかあしらわれるだけで徒労に終わり、さらに以前の黒チリシィが現れ、「僕のプレイヤー(主人)は君だよ」と衝撃の事実を告げられた。ナイトメアと化した黒チリシィを撃破するが、遂に開戦の時を迎えてしまい、自身はスクルドを旅立たせて戦地へ赴く。戦いは激化してキーブレード使いがキーブレードを残して倒れる中、「まだ最後じゃない」と立ち上がり、予知者たちにも果敢に挑んでいく(なお、闘う予知者は所属するユニオンの者は含まれず、それ以外の4人である)。味方がいないまま孤軍奮闘するも、4人目の予知者を退けてからはとうとう力尽きて倒れてしまう。
そのまま消えるのを待つ身であると思われたが、チリシィから「もういい」と言われ、光が差し込んできた。そこにいたのは、スクルドそしてエフェメラであった。
「一緒に行こう」
ようやくエフェメラと再会して戦地を離れ、新たな世界へ旅立つのだった。
KHUχ
χと同じくルクスを集めるために活動。戦争前までの展開は同じだが、途中から別(戦争が無かった)の結末を迎え、ダンデライオンに加わっている。しかし、この世界は追体験により悲劇の記憶を上書きすることが目的である「データ世界」であり、戦争自体は皆が体験している。そのためプレイヤーも度々戦争の記憶に苦しむ場面がある。
エフェメラたちとは基本的に別行動であるが、終盤から「闇」と呼ばれる謎の存在との戦いに巻き込まれる。
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最終決戦(ネタバレ注意)
ヴェントゥスを乗っ取り暗躍していた「闇」が現れ、挑んでいたエフェメラたちに加勢。かろうじて戦いを制した一行だったが、もはやデータ世界そして現実のデイブレイクタウンの崩壊は避けられない事態となった。未来の外界に旅立つために、エフェメラとブレインはラーリアム、エルレナ、ヴェントゥスを「箱舟」と呼ばれる装置に乗せて未来に脱出させ、プレイヤーとエフェメラとスクルドはデータ世界に残り、ブレインは現実世界からデータ世界の仲間たちを目覚めさせるために動く。しかし「闇」はまだ滅んでいなかったどころか、4体になって出現する。エフェメラはプレイヤーに「お前だけでも生き延びろ」と言って逃がそうと闇に立ち向かおうとしたが、プレイヤーは応じなかった。
「愚かだな」
「だから人間は闇に勝てないんだ」
そう言い放ち、エフェメラとスクルドに襲いかかった。
あろうことか、主人公がその身を闇に乗っ取られてしまったのである。そして追い討ちとばかりに戦闘が始まる。
まさかの主人公が悪として、味方たちがラスボスという、あまりにも不条理な闘いに突入。
エフェメラとスクルドは圧倒され、「闇」はエフェメラにデータ世界の入り口を開くことを要求する。「闇」の方もエフェメラたちと戦いながら本来の目的である世界各地へ赴くための準備を進めており、そこから感染の要領で闇をばら撒くのが彼らの計画だったのだ。
当然エフェメラは拒否するが、プレイヤーがスクルドを手にかけようとしているのを見て思わずゲートを開き、プレイヤーと「闇」たちを転送してしまう。
親友を手にかけてしまったことに涙しながらも、エフェメラはスクルドと共にデータ世界を脱出。現実のデイブレイクタウンが崩壊するのを目の当たりにしながら箱舟に乗るのだった・・・。
そして、「闇」たちは目論み通りデータ世界のケーブルから世界各地へ向かおうとしたが、プレイヤーは突如笑い出す。
「闇を欺くのは簡単だね。それとも個体差か?」
実はプレイヤーは闇に乗っ取られてはいなかった。
もとより「闇」を容易に滅ぼせないと踏んでいたプレイヤーの、自ら憑依されたように見せかけて「闇」諸共自らをデータ世界に閉じ込める壮絶な罠だったのである。
エフェメラたちをも騙していたおかげで「闇」にも気づかれなかったのだ。
激昂する「闇」たちを尻目に、プレイヤーはゲートを中から完全に閉じ、崩壊する世界と運命を共にするのだった。
現れたチリシィに巻き込んでしまったことを謝りながら。
光に包まれる中、チリシィから眠りにつかなければ新しい心に溶けていくと聞かされ、恐らくこれから共にある心の持ち主の赤子の頃から少年時代までの姿を見て、「まだ旅は続きそうだ」と答え、光の中に消えていった。
チリシィ「おやすみ」
エフェメラたちに真実が伝わることも無く、その後も紆余曲折を経て再び他者の心へ溶けていったプレイヤー。彼または彼女の願いが報われる日は来るのだろうか…………。
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- ???:主人公の変貌する経緯が似ていることから。結末は異なるが、ご自分の目で確かめることをお勧めします。