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プロ市民

ぷろしみん

市民運動の担い手が本物の市民ではなく、どこかに雇われたプロの工作員によるものだという陰謀論。
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概要編集

人権運動や沖縄の反基地運動などの政治的な草の根運動に対し、反日勢力に雇われているなどのレッテルを貼ることを目的として使用される言葉。

保守媒体やネット上の書き込みにおいてあたかも事実と明確なものであるかのように使用されるものの、根拠がまったく提示されないため、陰謀論の域を出ない。


また、この言葉は元々は佐賀県鹿島市の市長の桑原允彦が考えだした「自覚・責任感を持つ市民」を意味する造語だったが、2ちゃんねるにおいて左翼系市民運動糾弾の意味で使われた経緯からこのような意味を持つようになった。


「プロ市民」陰謀論の典型として「日当デマ」がある。

これは00年代から流布されているネタであるが、2010年代になって『夕刊フジ』や『朝まで生テレビ』などの寄稿者や発言者が主張したことで大衆的に認知された風説である。

2017年には「ニュース女子」番組内で「沖縄の反基地運動に2万円の日当が出ており、「のりこえネット」という(左派系の)市民団体が支払いを行っている」と主張した。

しかし、放送倫理検証委員会が同番組の重大な放送倫理違反を指摘し、全体的な裏付けの欠如が明らかになった。

後に上記団体が番組制作のDHCを提訴し、地裁は「番組に真実性は認められない」として名誉棄損で550万円の支払いと謝罪文の掲載を命じた。

高裁も地裁判断を支持している。

結局のところこの場合の日当説は国家の厳密な検証に耐えられるだけの根拠が存在しなかったことで「説」から「デマ」に格下げされて収束した。


そもそもそのような資金力をもって社会に影響を与える左翼団体がいれば公安が監視対象に含めるはずであることからも真実性が薄いことは推測可能である。


何故こうした陰謀論が一部のネット上で好まれるのか?編集

ジャーナリストの安田浩一は、沖縄基地の例でいえば基地被害を主張する人を「プロ市民」だと吊し上げることで、沖縄に基地を押し付けた負の意識を合理化していると分析している[※1]。


注意点編集

人権を嫌うのも個人の思想の自由の範疇であるが、ネット上で特定の市民団体や活動家を名指しでプロ市民と呼称する場合、裁判で実証に耐えうるだけの根拠を提示できないのであれば、中傷で訴訟される場合がある。

近年は実際に中傷を受けた個人や団体が上述のように訴訟を起こすパターンがあるため注意すべきである。


上記以外の考え方編集

陰謀論的な用法以外では、保守団体は右翼などと名指しされがちなのに対し、左翼の場合は市民団体と報じられがちな点が不公平であることから、左翼活動家の団体も左翼と称するべきであるとして用いられる場合も存在した。


[1]https://dot.asahi.com/articles/-/202741



関連タグ編集

陰謀論 政治

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